ものづくり補助金平成30年度製造業大阪府

世界初、半導体製造装置用“特殊精密メタルパッキン”の開発と量産体制の構築

株式会社テラダ

成果リーク量を1000分の1に低減

この事例のポイント

  • ゴム製のパッキンは柔らかいため圧力によって変形しやすいという難点があった。
  • 課題に対応するために必要な機械の性能とその使用方法を検討し、NC旋盤を導入した。
  • リーク量を1000分の1に低減。NC旋盤の導入により加工精度が上がり、安定した加工ができるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社テラダ
所在地大阪府 八尾市
業種生産用機械器具製造業
技術分野デザイン,精密加工,接合・実装
従業員数19人
資本金1,000万円
設立1935年

事業の背景

テラダは昭和10年創業の金属切削加工業で、ステンレス、アルミ、銅、真ちゅうなどの加工に取り組んできた。約20年前から超薄物の旋盤加工を得意分野としてブランディングを進め、全国から受注している。従来の受注は単品か1〜20個の小ロットで、手作業による加工が中心だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ゴム製のパッキンは柔らかいため圧力によって変形しやすいという難点があった。
  • 品質・精度金属製パッキンのシーリング効果を上げるために施す切込み部分の精度管理が難しい。

やったこと

課題に対応するために必要な機械の性能とその使用方法を検討し、NC旋盤を導入した。機械の納入・据え付けを行い、メーカーから装置の取り扱いなどの教育を受けた。導入したNC旋盤により加工精度を上げ、安定した加工を実現した。

加工機NC旋盤

新しい製品・サービス:リーク量を1000分の1に低減する超高精密金属製パッキン

事業の効果

  • リーク量を1000分の1に低減

NC旋盤の導入により加工精度が上がり、安定した加工ができるようになった。その結果、超高精密金属製パッキンの量産化への対応が可能になった。不良率が下がってリードタイムも短縮され、生産性が大幅に高まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    創業以来の金属切削加工と約20年の超薄物旋盤加工のブランディングを経て、クライオスタット製造へ展開する流れが具体的に書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    インターネットで全国から薄物旋盤加工を受注し、培ったデータを武器にしている点、独自技術で歪みを極限まで抑える強みが記載されている。

  • 課題の認識と解決4

    手作業中心の生産体制と1〜20個の小ロット受注という課題を認識し、量産化できる体制を整えたことが書かれている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    不良率低下やリードタイム短縮、生産性が大幅に高まったとあるが、具体的な数値目標や付加価値額・賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制4

    本社と同市内の第2工場稼働、設計・製造・営業の担当者を集めた体制、メーカーからの機械教育を受けた点が具体的に書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    超高精密金属製パッキンを世界で初めて開発し、リーク量を1000分の1に低減した点や、大学・研究機関が主な顧客であることが書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    第2工場稼働、2年後の事業柱化、11月出荷予定など時期の見通しはあるが、課題解決の方法や検証の詳細は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    超薄物旋盤加工の分野で、ミクロン単位の加工や世界初の超高精密金属製パッキン開発など、同分野で高水準の技術が示されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    極低温冷凍機や超高真空装置など研究分野の部品供給に触れるが、経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    不良率低下やリードタイム短縮、生産性が大幅に高まったと書かれているが、補助金額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    デジタル技術の活用は書かれておらず、ノウハウ伝承や量産体制の記述にとどまり、サプライチェーンへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    極低温冷凍機や超高真空装置など研究用の新分野への進出は書かれているが、日本経済の構造転換への言及は読み取れない。

  • 地域経済への波及2

    大阪府八尾市で地域に根ざした事業を展開しているが、地域特性を活かして雇用や地域経済を牽引する記述は弱い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

クライオスタットを部品加工に続く大きな事業の柱に育て、将来は想像もできないような面白い会社になりたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。