ものづくり補助金平成30年度製造業奈良県

業界初のホットメルト接着による通気ラス製造機の開発と生産性向上化計画

南和ラス工業株式会社

この事例のポイント

  • モルタル壁内の外板替わりに使える新製品を、基準工法より安いコストで作る必要があった。
  • メタルラスと防水紙を不燃性のホットメルトで接着する新製品「業界初ホットメルト接着の通気ラス」を開発した。
  • ホットメルト自動塗布機と防水紙裁断機の導入により、生産リードタイムとコストダウンにつながり、より高品質な製品の提供が可能となった。

事業者のプロフィール

事業者名南和ラス工業株式会社
所在地奈良県 五條市
業種金属製品製造業
技術分野複合・新機能材料
設立1957年

事業の背景

当社は昭和32年に創業し、奈良県で唯一のメタルラス専業メーカーとして住宅向けメタルラスを製造販売しており、住宅向けメタルラス市場で全国シェア25%を占めている。地震による被害の相次ぎから耐震性・耐火性に優れた湿式外壁(モルタル壁)の需要が増加傾向にあった。また、通気工法が住宅建築の基準工法として一般化してきたが、壁を2重にするためコストや工期が大きく膨らんでいた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算モルタル壁内の外板替わりに使える新製品を、基準工法より安いコストで作る必要があった。
  • 生産能力メタルラスと防水紙の接着に有機性ボンドを使っていたため、製造時の空気環境や乾燥工程に注意が必要で、引火性や有毒物質の排出の問題があった。

やったこと

メタルラスと防水紙を不燃性のホットメルトで接着する新製品「業界初ホットメルト接着の通気ラス」を開発した。防水紙の強度向上のため、従来のターポリン紙からモルタル壁用高級下地材である改質アスファルトフェルトに変更し、外板替わりとなる強度と防水性を確保した。生産プロセスを自動化するため、ホットメルト自動塗布機と防水紙裁断機を導入した。

加工機ホットメルト自動塗布機
加工機防水紙裁断機

新しい製品・サービス:ダイヤラスと防水紙をホットメルトで接着した業界初の通気ラス(ダイヤ通気ラス)

事業の効果

ホットメルト自動塗布機と防水紙裁断機の導入により、生産リードタイムとコストダウンにつながり、より高品質な製品の提供が可能となった。また、空気環境・乾燥工程・引火性などの問題をクリアした新製品が完成した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    事例は昭和32年創業以来のメタルラス製造と、新製品の通気ラス開発を結びつけて書いており、既存事業の延長として位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    住宅向けメタルラスの全国シェア25%、奈良県唯一の専業メーカーという数字があり、通気工法の普及という市場動向も書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    基準工法のコストや工期が膨らむ課題を挙げ、コスト軽減と需要拡大を狙うとしているが、売上や付加価値の目標数値は書かれていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    県内唯一の専業メーカーという記述はあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての記載はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ダイヤ通気ラスは波打ちのない均一な塗布厚と通気層維持、クラック抑制という価値が具体的に説明され、通気工法の住宅需要が背景にある。

  • 事業化までの道筋2

    ホットメルト塗布機と防水紙裁断機の導入は書かれているが、スケジュールや課題解決の方法の詳細は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    業界初のホットメルト接着による通気ラス製造で、独自技術の網目斜立ダイヤラスという業界独自仕様が明記されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    耐震性・耐火性の向上やゼロエネルギー住宅の普及、住宅ローン基準への採用など政策的背景が書かれているが、経済波及効果や雇用創出の記載は薄い。

  • 費用対効果2

    空気環境、乾燥工程、引火性の問題を解決したとあるが、補助金額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ホットメルト接着による生産工程の自動化が書かれているが、地域やサプライチェーンへの貢献についての記述は乏しい。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    ゼロエネルギー住宅や2050年カーボンニュートラルといった政策目標に沿った分野への取組として書かれている。

  • 地域経済への波及2

    奈良県唯一の専業メーカーという地域的立場はうかがえるが、地域の雇用や経済成長を牽引するという記述はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

  • 目標:住宅向けメタルラス市場の全国シェア25%を占めている

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。