ものづくり補助金平成30年度製造業和歌山県

生産性と印刷品質が向上する本紙校正用印刷機の導入による事業拡大

株式会社大和パッケージ

この事例のポイント

  • 新規顧客開拓用の提案サンプルや従来の顧客用デザイン確認に簡易インクジェットプリンターを使っていたため、本番とは出力紙・インク・印刷方法が異なり仕上がりと違いが出ていた。
  • 色味や質感を重視する印刷物の確認に使う本紙校正用印刷機を導入した。
  • 校正の色味や質感の再現性が向上し、お客様への説明がスムーズになり確認も取りやすくなった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社大和パッケージ
所在地和歌山県 和歌山市
業種印刷・同関連業
技術分野材料製造プロセス
資本金5,000万円
設立1964年

事業の背景

株式会社大和パッケージは、包装資材の専門印刷業として、商品パッケージや化粧箱、シールやラベル、包装紙、紙袋、グラビア印刷、カタログやチラシなどを手掛けている。商品企画の段階から製作に加わり、デザインからパッケージまでをワンストップで提供してきた。生産面と営業面で、簡易校正の精度とサンプル作成の手間が課題となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力新規顧客開拓用の提案サンプルや従来の顧客用デザイン確認に簡易インクジェットプリンターを使っていたため、本番とは出力紙・インク・印刷方法が異なり仕上がりと違いが出ていた。
  • コスト・採算サンプル作成は印刷したものを本紙に貼って成形していたため、時間とコストがかかっていた。

やったこと

色味や質感を重視する印刷物の確認に使う本紙校正用印刷機を導入した。実際に印刷する物と同じ紙、同じインクを使うため、校正の段階でほぼ確実な色味を再現できるようになった。本番のオフセット印刷機と同程度の品質のサンプルが仕上がるようになり、従来必要だった粗付け作業とその調整が不要になった。新設備により、和歌山県内では初、全国的にも少数の導入となった。また新たなオリジナル商品の開発にも着手した。

新しい製品・サービス:包装を企画・製作し販売を促進する、新たなオリジナル商品

事業の効果

校正の色味や質感の再現性が向上し、お客様への説明がスムーズになり確認も取りやすくなった。簡易校正の品質精度が格段に上がり、粗付けなどの工程が削減されたことで、短納期で低コストな色校正が可能になった。材料コストや人件費が削減され、生産リードタイムも短縮された。これにより顧客満足度や受注機会が高まり、残業時間も減った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性和歌山で初の導入で全国的にも少数と記載され、同業他社との差別化と顧客対応力・提案力の強化が競争優位として示されている。
  • 4
    課題の認識と解決簡易インクジェットによる仕上がり差や粗付け作業の時間・コスト問題を課題と認識し、本紙校正機で解決する計画になっている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け色味や質感を重視する印刷物で校正精度が高く、顧客への説明がスムーズになるという、選ばれる理由とニーズの裏付けが示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は記載されておらず、目標の実現可能性は読み取りにくい。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    包装印刷の経験を生かし、企画から製作までの一貫提供を基本理念とする方針と、本紙校正機導入による営業・生産強化が一貫している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    和歌山で初の導入で全国的にも少数と記載され、同業他社との差別化と顧客対応力・提案力の強化が競争優位として示されている。

  • 課題の認識と解決4

    簡易インクジェットによる仕上がり差や粗付け作業の時間・コスト問題を課題と認識し、本紙校正機で解決する計画になっている。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は記載されておらず、目標の実現可能性は読み取りにくい。

  • 事業を進める体制2

    既存の印刷体制や培ったスキルへの言及はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の記載は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    色味や質感を重視する印刷物で校正精度が高く、顧客への説明がスムーズになるという、選ばれる理由とニーズの裏付けが示されている。

  • 事業化までの道筋2

    新商品開発への着手は触れているが、導入の遂行スケジュールや中長期の検証方法の記載は乏しい。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    本紙校正用印刷機は和歌山で初、全国的にも少数と記載され、同分野で高水準の取組として位置付けられている。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    顧客満足度向上や残業時間短縮などに触れているが、地域経済への波及や雇用創出の記述は弱い。

  • 費用対効果3

    材料コスト・人件費の削減、リードタイム短縮、残業時間の短縮という費用対効果の記載がある。

  • イノベーションへの貢献2

    本紙校正機の導入は示されるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明確ではない。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    次世代の印刷業を目指す方向性は示されるが、成長分野への進出や構造転換との関係は薄い。

  • 地域経済への波及3

    地域密着型の営業スタイルを強化し、和歌山での初導入という地域の特性を生かした取組になっている。

今後の展望

新設備で同業他社との差別化を図り、顧客対応力と提案力をさらに強化して優位な状況を続ける。培った知識や人脈、販売ルートを既存顧客に還元しつつ、次代の印刷業を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。