高機能インクジェットプリンタ導入による高付加価値製品の提供

島根県の専門・技術サービス業の会社が、ものづくり補助金で高機能インクジェットプリンタとラミネーターを導入し、高付加価値の看板を提供できるようにした事例です。

有限会社装巧舎

この事例のポイント

  • 従来の溶剤インクや水性インクは乾くまで数時間から丸一日かかり、急ぎの製作依頼に応えにくいという課題がありました。
  • 乾燥時間が短く各種素材に対応するUVインクを使うインクジェットプリンタ(UCJV300-160)を導入しました。
  • 導入により、UVインクの即時硬化で乾燥待ちがなくなり、作業工程が短縮できるようになりました。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社装巧舎
所在地島根県 浜田市
業種広告業
設立1983年

事業の背景

有限会社装巧舎は1968年に浜田市内で創業し、1983年に法人化した看板製作・イベント企画運営の会社です。現在は2代目の高野公愛代表取締役が経営し、石央物流団地内の工場で主に業務を行っています。

山陰地方では看板製作の専門的な工程を任せられる外部業者を見つけにくく、自社で業務を広げてきました。また、3M社の保証プログラム認定店であることが差別化の大きな強みになっています。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程従来の溶剤インクや水性インクは乾くまで数時間から丸一日かかり、急ぎの製作依頼に応えにくいという課題がありました。
  • 新製品・新技術曲面加工や和紙などの素材への印刷の要望が増えていましたが、従来の装置では応えられませんでした。

やったこと

乾燥時間が短く各種素材に対応するUVインクを使うインクジェットプリンタ(UCJV300-160)を導入しました。UVインクは紫外線の照射ですぐに硬化するため、乾燥の待ち時間がなくなり作業工程を短縮できます。

樹脂、金属、ガラスなど幅広い素材に印刷でき、色のにじみが少なく鮮やかな表現も可能になりました。あわせて、保存性を高めるためフィルムを貼るラミネーター(LA-140W Plus)を導入しました。

UVインクの印刷で生じる凸凹を熱を加えながら密着させるため、耐久性が必要な場所にも印刷物を使えるようになりました。

新しい製品・サービス:プリントを4層重ね、背面からライトを当てると色などが大きく変わる看板など、UVインクジェットプリンタで作る高付加価値の看板です。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

導入により、UVインクの即時硬化で乾燥待ちがなくなり、作業工程が短縮できるようになりました。樹脂や金属、ガラスなど幅広い素材に印刷できるため、従来は応えられなかった曲面加工や和紙への印刷の要望にも対応できるようになりました。

ラミネーターで耐久性が高まり、屋外など耐久性が必要な場所の看板も受注しやすくなりました。夜間にライトを点灯した表現など新しい看板を提案でき、個人向けの需要開拓にもつながると期待しています。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.1 / 514観点のうち12観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性3M社の保証プログラム認定店で、中国地方の認定店が10店前後という希少性を強みとして示している。
  • 4
    顧客とニーズの裏付けUVインクの即時硬化、多素材対応、ライトを組み合わせた看板など、顧客に選ばれる理由が具体的に整理されている。
  • 4
    新しさ・高付加価値バックライトで色が変わる多層印刷看板は、これまでになかった表現として高付加価値化を図っている。

もう一歩だった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの具体的な目標値は記載がなく、導入効果の定性的な記述にとどまる。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    看板製作を広げてきた経緯があり、従来の装置では応えられなかった需要に対応するため導入したと書かれ、既存事業との一貫性がある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    3M社の保証プログラム認定店で、中国地方の認定店が10店前後という希少性を強みとして示している。

  • 課題の認識と解決3

    急ぎの製作依頼や曲面・和紙印刷の要望に従来装置で応えられなかった課題を認識し、導入で解決しようとしている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの具体的な目標値は記載がなく、導入効果の定性的な記述にとどまる。

  • 事業を進める体制3

    看板製作からイベント運営まで自社で手掛けてきた実績があり、設備を運用する体制が見てとれる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    UVインクの即時硬化、多素材対応、ライトを組み合わせた看板など、顧客に選ばれる理由が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の遂行方法やスケジュール、中長期の課題検証についての記述は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    バックライトで色が変わる多層印刷看板は、これまでになかった表現として高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用2

    地域の告知看板やイベント運営に活用とあるが、経済波及や雇用創出の記述は限定的。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    UVインクジェットとラミネーターの組み合わせで地域の看板需要に応える点が記述されている。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    浜田市を拠点に地域の祭りや開発工事の竣工式まで手掛け、地域の催事を支える事業である。

今後の展望

新しい表現の看板を営業活動で進める予定です。また、SNSで業務内容を発信し、個人へのアプローチにも力を入れていきます。

事業者の声

まだまだ数年はインクジェットプリンタが主流であり続ける

公式の事例集より(原文のまま)

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。