ものづくり補助金平成30年度製造業島根県

電源機と画像寸法測定器の導入による工程の精度及び生産性の向上

有限会社花房鈑金

この事例のポイント

  • 新規取引の増加に伴い、部品への加工精度の要求が高度化していた。
  • 2018年度の補助事業で、キーエンス製の画像寸法測定器IM-7500/7030Tを導入した。
  • 画像寸法測定器の導入により、測定時間は3〜4割短縮され、形状の複雑な部品ほど効果が大きく、測定精度も向上して不良率が低減した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社花房鈑金
所在地島根県 松江市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,測定計測
従業員数18人
資本金500万円
設立1982年

事業の背景

1982年に、農業機械メーカーの試作部門にいた岩雄氏が独立して創業した。設計通りの試作機部品を作るため、多品種小ロットで技術力を磨いてきた。試作部品の専門工場は同町内で唯一である。島根県内の省力機械や産業機械メーカーなどからの部品発注が増えていたが、省力機械は注文主の要望に応じた1点ものが多い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度新規取引の増加に伴い、部品への加工精度の要求が高度化していた。
  • 品質・精度部品の測定はノギスやハイトゲージを使い人の手で行っており、品質管理に時間がかかっていた。
  • 納期・工程納期の短縮も求められていた。
  • 生産能力ステンレス溶接後の焼け取りに使っていた100Yの装置は能力が小さく、作業に時間がかかっていた。

やったこと

2018年度の補助事業で、キーエンス製の画像寸法測定器IM-7500/7030Tを導入した。製造した部品を測定器の上に置くだけで細部まで瞬時に測定でき、ノギスやハイトゲージによる測定に比べて測定時間は3〜4割短縮された。形状の複雑な部品ほど効果が大きく、測定精度が向上して不良率も低減した。測定データを添付して部品を納入することで、注文主の信頼度も高まっている。また、ケミカル山本製のステンレス溶接焼け取り機SUPER SHINER-A2を導入した。これまでの100Yの装置から、同じ電解式で能力の大きい200位の装置に替えたことで、焼け取りの時間は3分の1ほどに短縮され、除去精度も向上した。さらに2人同時に作業できるようになった。

  • 検査測定キーエンス 画像寸法測定器IM-7500/7030T
  • 加工機ケミカル山本 ステンレス溶接焼け取り機 SUPER SHINER-A2

事業の効果

画像寸法測定器の導入により、測定時間は3〜4割短縮され、形状の複雑な部品ほど効果が大きく、測定精度も向上して不良率が低減した。測定データを添付して納入することで注文主の信頼度も高まった。溶接焼け取り機の導入により、焼け取りの時間は3分の1ほどに短縮され、除去精度も上がり、2人同時作業も可能になった。両装置は2019年に大阪の展示会に出展したことを機に増えた新規取引の受注獲得に効力を発揮しつつある。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.5 / 514観点のうち11観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    これまでの取組との一貫性1982年創業で試作部品の製造を続け、多品種小ロット技術が強みとされるが、経営戦略上の位置づけは記述されていない。
経営戦略との整合性2.7
  • これまでの取組との一貫性2

    1982年創業で試作部品の製造を続け、多品種小ロット技術が強みとされるが、経営戦略上の位置づけは記述されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    省力機械メーカーからの部品発注増や新規取引の増加に触れ、技術力が強みと書かれているが、市場分析の具体性は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    加工精度要求の高度化と納期短縮への対応が課題として示され、画像寸法測定器などの導入で解決を図った旨が読み取れる。

事業の実現可能性2.4
  • 付加価値・賃上げの目標2

    測定時間3~4割短縮、焼け取り時間3分の1とあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員18名で、従業員のスキルの高さや連携力が財産と話されているが、補助事業の遂行体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    測定データを添付して納入することで注文主の信頼度が高まったと書かれ、選ばれる理由は読み取れるが整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    町工場ネットワークづくりへの注力が語られているが、中長期の検証や遂行スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    試作部品の製造や1点ものの省力機械部品という分野が述べられ、一般的な普及度の程度は読み取れるが高付加価値化の数値はない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用ー

    公開情報では判断できません。

  • 費用対効果2

    不良率低減や測定時間短縮、焼け取り時間短縮はあるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    東出雲町の町工場が集まる立地を財産とし、地域の町工場ネットワーク強化に力を入れると述べられている。

事業者の声

「町工場のネットワークづくりにさらに力を入れていきたい」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。