ペットボトルリサイクル品質向上事業

島根県西部地区資源化事業協同組合

この事例のポイント

  • ラベルやキャップの除去率が予想に届きませんでした。
  • 補助事業でペットボトル本体からラベルやキャップを取り除く「ペットボトルラベル分離機」を導入しました。
  • 導入後は、全体として処理時間が短縮し、処理量が増えました。

事業者のプロフィール

事業者名島根県西部地区資源化事業協同組合
所在地島根県 浜田市
業種廃棄物処理業
設立1997年

事業の背景

島根県西部地区資源化事業協同組合は、浜田市でリサイクル事業や廃棄物処理を手掛ける4社によって1997年に設立されました。容器包装リサイクル法の施行に伴い、缶、ビン、ペットボトル、プラスチックごみを適切に資源化する必要性が高まったため、2000年に石央リサイクルセンターを建設しました。

2007年にはペットボトルとプラスチックの収集も始め、収集から処理までの一体的な体制を構築しています。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ラベルやキャップの除去率が予想に届きませんでした。
  • 人手・技能回収したペットボトルの約半数はラベルやキャップがついたままで、手作業で個別に取り除く必要があり、非常に時間がかかっていました。
  • 生産能力ラベルの貼り方が接着タイプに変わり、接着部分は分離機ではがしにくく、処理後の手作業が想定より増えていました。
  • コスト・採算リサイクルの質を上げて遠方の工場へ販売する計画でしたが、輸送燃料などが高騰し、予定していた引き取り先へまだ出荷できていません。

やったこと

補助事業でペットボトル本体からラベルやキャップを取り除く「ペットボトルラベル分離機」を導入しました。ペットボトルを突起のついた2軸のロールで挟んでつぶし、さらに剥離ロールでかきむしるようにラベルをはがします。

その後、重さや風力による選別で、ボトル本体、キャップ、ラベルとリングの3つに分類できるようにしました。導入機の型番はPLS-と読めますが、末尾の文字は読み取れませんでした。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

導入後は、全体として処理時間が短縮し、処理量が増えました。また、作業員の負担も軽減しました。

ボトル本体の品質向上により、より高い単価でリサイクル工場へ販売できる見込みです。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.1 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決ラベル除去率の不足と手作業増加という課題を特定し、分離機導入で処理時間短縮と作業負担軽減を実現した点が具体的。
  • 4
    波及効果・雇用廃棄物増加や資源確保の課題を背景に、リサイクル向上と市民の意識向上の両面から地域の循環に貢献する点が示されている。
  • 4
    地域経済への波及浜田市の資源ごみを地域で一体的に処理し、地域の廃棄物処理の中核を担う事業として地域特性に根ざしている。

もう一歩だった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、導入後の処理時間短縮と処理量増加に留まる。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    1997年設立以来、缶・ビン処理から2001年以降の資源ごみ処理、2007年の収集まで一体的に拡大してきた経緯があり、本事業もその延長にある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ラベルの貼り方の変化や浜田市の大型ボトル比率など外部環境を踏まえ、自社の処理体制と組み合わせた改善策を検討している。

  • 課題の認識と解決4

    ラベル除去率の不足と手作業増加という課題を特定し、分離機導入で処理時間短縮と作業負担軽減を実現した点が具体的。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、導入後の処理時間短縮と処理量増加に留まる。

  • 事業を進める体制3

    組合は1997年設立で、処理施設を運営し収集から処理までの体制を構築しており、事業を遂行する体制がある。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ラベル除去により高い単価でリサイクル工場へ販売できる点と、市民の分別意識向上の狙いが示されている。

  • 事業化までの道筋3

    分離機の処理後手作業や大型ボトル対応など課題を挙げ、機械に加え作業方法の工夫で改善する方針を示している。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    ペットボトルのラベル分離という既存分野での効率化であり、新市場性より品質向上が主眼として記述されている。

公的補助の必要性3.5
  • 波及効果・雇用4

    廃棄物増加や資源確保の課題を背景に、リサイクル向上と市民の意識向上の両面から地域の循環に貢献する点が示されている。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    ラベル分離機による地域の資源循環の効率化と、自治体との協力による処理施設と市民意識の両面の取組が示されている。

政策面3.0
  • 成長分野への進出2

    循環型社会やリサイクル重要性への言及はあるが、日本経済の構造転換への寄与は直接書かれていない。

  • 地域経済への波及4

    浜田市の資源ごみを地域で一体的に処理し、地域の廃棄物処理の中核を担う事業として地域特性に根ざしている。

今後の展望

ペットボトルのリサイクルが続くことは間違いないと考えています。今後は、処理施設というハードと市民の意識向上というソフトの両面から、リサイクルの向上に取り組みたいとしています。

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。