ものづくり補助金平成30年度サービス業(他に分類されないもの)山梨県

混載産業廃棄物の顧客管理システム構築と顧客満足度向上

株式会社オー・エス・ケー

成果事務作業時間(一件あたり) 83分→46分

この事例のポイント

  • 廃棄物の受け入れ時に作業員が手書きした作業明細書を事務員がパソコンの管理システムへ再入力しており、事務処理に多くの人手と時間がかかっていた。
  • 作業員がタブレット型の専用端末で品目や数量を入力すると、そのデータが顧客管理システムに直接登録されるようにした。
  • 事務作業時間(一件あたり) 83分→46分。新システムにより、入力の二重作業がなくなり事務作業時間が一件あたり83分から46分に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社オー・エス・ケー
所在地山梨県 山梨県甲斐市
業種廃棄物処理業
従業員数11人
資本金1,300万円
設立1987年

事業の背景

同社は1987年の創業以来、グループ企業と連携しながら着実に成長し、2019年には県経営革新計画の承認企業となった。民間企業に加え自治体からの仕事も多く請け負っている。県内約100社の産廃業者のうち、破砕施設や圧縮減容固化施設などを保有するのは同社を含め20社ほどである。国際情勢の不安定化で石炭の輸入量が減り、廃棄物を燃料にするサーマルリサイクルの需要が特に高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能廃棄物の受け入れ時に作業員が手書きした作業明細書を事務員がパソコンの管理システムへ再入力しており、事務処理に多くの人手と時間がかかっていた。
  • 生産能力事務処理は効率性やスピードの面で課題が多かった。
  • その他料金は廃棄物の総量で決まることが多く、品目ごとの処理費用が料金に反映されにくかった。

やったこと

作業員がタブレット型の専用端末で品目や数量を入力すると、そのデータが顧客管理システムに直接登録されるようにした。これにより事務員が再度入力する必要がなくなった。タブレットで廃棄物の写真も撮影し、顧客に提示する資料に添付できるようにした。山梨OA機器販売の協力を得てドラフト版を導入し、試用と修正を経て完成させた。新システムによる検証では、一件あたり計83分かかっていた事務作業が46分間に短縮された。

その他タブレット型専用端末
ソフト顧客管理システム

事業の効果

  • 事務作業時間(一件あたり) 83分→46分

新システムにより、入力の二重作業がなくなり事務作業時間が一件あたり83分から46分に短縮された。写真や過去データの比較も容易になった。廃棄物の内容と量を品目ごとに細かく把握できるようになり、顧客への分別やリサイクルの提案がしやすくなった。顧客にとっても分別による処理費用の削減につながる効果が期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    従来の手書き・事務員入力の課題を改善する取組として、経営革新計画承認企業であることや顧客管理の見直しが書かれているが、戦略上の位置付けは詳述されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    収集運搬から中間処理まで一貫して行える強みやフットワークの軽さが書かれ、自社の強みは読み取れるが、市場動向との関係は具体的でない。

  • 課題の認識と解決4

    事務作業が一件あたり83分から46分に短縮され、課題(効率性・スピード、料金のグロス決め)が具体的に示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    事務作業45%減という数値はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    管理職や事務員、山梨OA機器販売の協力、ドラフト版の試用と修正を経て完成した経緯は読み取れるが、体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客ごとに最善の提案を行い料金設定を明確化して満足度を高めるという価値と、ターゲット顧客の課題が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    ドラフト版の導入と修正の経緯は書かれているが、今後の中長期のスケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    産業廃棄物の顧客管理システム化は一般的な取組で、高付加価値化や高価格化を図る内容とまでは書かれていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用4

    サーマルリサイクルやマテリアルリサイクルによる再資源化、CO2削減や自治体業務の受注など、社会的意義が具体的に述べられている。

  • 費用対効果3

    事務作業時間の短縮幅は数字で示されるが、投入額に対する付加価値増加や費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    タブレット入力や顧客管理システムによるデータ活用は示されるが、地域やサプライチェーン全体への貢献は具体的に書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    国際情勢による石炭輸入減少とサーマル燃料需要の高まりに触れているが、日本経済の構造転換との関係は書かれていない。

  • 地域経済への波及3

    甲斐市という地域での事業や自治体からの受注が書かれているが、地域経済の成長を牽引する点は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

廃棄物を『見える化』したことが大きいです。産業廃棄物はコンテナ単位で扱うため、以前は当社もお客さま側も、大まかな内容で判断することが多かったのですが、新システムではどういう廃棄物がどれだけの量で入っているのかを細かく把握できるようになりました。データベース化して分析することで、お客さまの廃棄物の傾向がわかりやすくなり、どのように分別すればお安くなるか、といった提案もしやすくなりました

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。