ものづくり補助金平成30年度製造業島根県

事業規模拡大のための生産性向上と高品質化

有限会社ディブロ

成果1時間あたりのパック数 240パック→360パック

この事例のポイント

  • 従来の設備では増産と品質維持に限界があった。
  • 注文に応じてスライスした肉をトレーに載せ、自動的にパックして計量し値札を貼る自動包装値付機(AW-5600II)を導入した。
  • 1時間あたりのパック数 240パック→360パック。自動包装値付機の導入により1時間あたりの包装数が240パックから360パックへ1.5倍に増えた。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社ディブロ
所在地島根県 邑南町
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数7人
資本金1億円
設立2004年

事業の背景

有限会社ディブロは、先代社長が営む養豚業の豚肉を加工・卸売する会社で、主力は邑南町の指定農場で育てたケンボロー種の「石見ポーク」である。創業当初は小さな加工場で近隣のスーパーやホテル、レストランに卸していたが、約10年前に約200平方メートルの加工場を新築して規模を拡大した。近年は豚肉のブランド化が進み、邑南町から島根県内、広島・山口両県へと販路が広がり、首都圏でも認知度が高まりつつある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の設備では増産と品質維持に限界があった。
  • 人手・技能手作業による包装・値付けとスライス時の異物検査が人手に依存していた。
  • 品質・精度豚肉に金属や骨が混入する恐れがあり、手作業の検査では品質を保ちにくかった。

やったこと

注文に応じてスライスした肉をトレーに載せ、自動的にパックして計量し値札を貼る自動包装値付機(AW-5600II)を導入した。手作業では1時間240パックが限界だったが、機械化により360パックと1.5倍に増えた。あわせてX線異物検査機(KXS 7522AVCLE)を導入し、一目で異物を確認できるようにした。これによりスライスなどの作業者は作業に専念でき、人員1人の軽減と2時間の作業時間短縮が実現し、品質も向上した。

事業の効果

  • 1時間あたりのパック数 240パック→360パック
  • 両機の導入で2時間の作業時間短縮ができた
  • 両機の導入で人員1人の軽減ができた

自動包装値付機の導入により1時間あたりの包装数が240パックから360パックへ1.5倍に増えた。X線異物検査機により異物確認が一目で行えるようになり、品質が向上した。両機の導入で人員1人の軽減と2時間の作業時間短縮も実現した。今後は販売先の拡大に合わせて生産体制を現在の3倍にする計画がある。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性指定農場で衛生管理された石見ポーク(ケンボロー豚)を自社で加工する一貫体制と、小ロット・1mm単位スライスの柔軟対応が強みとして示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け消費者の食の安全への関心の高まりを背景に、石見ポークの健康な特長と衛生管理体制を訴求する明確なターゲットと選ばれる理由がある。
  • 4
    新しさ・高付加価値ブランド豚肉の市場で石見ポークの認知度を高め、差別化されたブランド化により高価格帯での販路拡大を図っている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制従業員7名の小規模体制で、導入機械による人員軽減には触れているが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は薄い。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    父の養豚業を起点に石見ポークの加工・卸を営み、加工場新築で規模拡大してきた経緯があり、増産投資が事業の延長線上にある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    指定農場で衛生管理された石見ポーク(ケンボロー豚)を自社で加工する一貫体制と、小ロット・1mm単位スライスの柔軟対応が強みとして示されている。

  • 課題の認識と解決3

    手作業1時間240パックが機械化で360パックへ1.5倍となり、人員1人軽減と2時間の作業短縮につながる課題解決が示されている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標3

    生産能力1.5倍、現在の3倍の生産体制計画が示され、販売先拡大を前提とした目標が設定されている。ただし付加価値額や賃上げ目標の数値は見当たらない。

  • 事業を進める体制2

    従業員7名の小規模体制で、導入機械による人員軽減には触れているが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    消費者の食の安全への関心の高まりを背景に、石見ポークの健康な特長と衛生管理体制を訴求する明確なターゲットと選ばれる理由がある。

  • 事業化までの道筋2

    コロナ禍による需要の一時的落ち込みに触れ、販売先拡大後に生産体制を3倍にする計画はあるが、スケジュールや検証の記述は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    ブランド豚肉の市場で石見ポークの認知度を高め、差別化されたブランド化により高価格帯での販路拡大を図っている。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用3

    地域の食文化を支え、邑南町のA級グルメのまちの発信に寄与する点が示されているが、雇用や波及効果の数字はない。

  • 費用対効果2

    設備投資額や付加価値額の増加に関する数字がなく、人員1人軽減と作業2時間短縮の効果のみで費用対効果は判断しにくい。

  • イノベーションへの貢献2

    X線異物検査機による品質向上など設備面の革新はあるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献の記述は薄い。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    邑南町の石見ポークを軸に、町内農場から島根県内・広島・山口へ販路を広げ、地域の特性を活かした事業として成長している。

今後の展望

需要の戻りと販売先の拡大に合わせ、生産体制を現在の3倍にする計画がある。

事業者の声

コロナ禍で一時的に落ち込んでいる需要が戻り、販売先が拡大していけば、生産体制を現在の3倍にする計画がある。できるだけ早く実現したい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。