ものづくり補助金平成30年度製造業広島県

一般医療機器 綿状創傷被覆保護材となる筒状カバーの生産体制構築

株式会社コーポレーションパールスター

成果製品の生産量(1日あたり) 0組→320組

この事例のポイント

  • 従来の製品は下肢の浮腫みがある人や大腿部には体型に合わず、商品化されていなかった。
  • 9月27日にシングルシリンダー靴下編機S206を4台導入して検収を完了した。
  • 製品の生産量(1日あたり) 0組→320組。4台の新設備で体型の異なる全サイズの筒状カバーを生産できる体制が整い、介護医療現場のニーズに応えて受注増加につなげる見…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社コーポレーションパールスター
所在地広島県 東広島市
業種繊維工業
従業員数32人
資本金1,000万円
設立1991年

事業の背景

加齢による皮脂欠乏症で痒みを覚える高齢者は多く、治療にはステロイドや保湿剤が一般的に使われているが、乾燥時期は薬剤の乾燥が早く効用時間が短くなるという問題がある。就寝時の明け方は痒みが出やすく、睡眠不足から転倒事故につながりやすい。介護費用の増加に対し介護保険に依存しない社会づくりが標榜されており、予防介護品の市場は今後も拡大基調にある。当社は2006年から産学連携で高齢者の転倒対策品を共同開発してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の製品は下肢の浮腫みがある人や大腿部には体型に合わず、商品化されていなかった。
  • 人手・技能幅広い体型に装着できる筒状カバーを生産できる体制が整っていなかった。

やったこと

9月27日にシングルシリンダー靴下編機S206を4台導入して検収を完了した。不良率が2%以下となる製造スピードは120回転/分であることを確認した。口径の異なる4機の機械で綿状創傷被覆保護材となる筒状カバーの試作品を作成し、下肢の浮腫みや大腿部など、痩せ型から太型までの全体型に装着できるかを確認した。介護老人保健施設あやめ(鳥取県日野町)で下腿部、上肢部、大腿の各箇所を包布する筒状カバーの評価を行い、効果が認められた。

加工機シングルシリンダー靴下編機S206

新しい製品・サービス:一般医療機器となる綿状創傷被覆保護材の筒状カバー(4サイズ)

事業の効果

  • 製品の生産量(1日あたり) 0組→320組
  • 将来は年間売上3,628万円(80組×4台×@450円×21日×12か月)の売上が見込める

4台の新設備で体型の異なる全サイズの筒状カバーを生産できる体制が整い、介護医療現場のニーズに応えて受注増加につなげる見込みを得た。フル稼働時は1日320組の製造が可能になり、将来は年間売上3,628万円が見込める。今後は無人化稼働により1台100組/日の体制を目指し、医療関係の学会での機器出展を通じて新規顧客の販路拡大を図る。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    2006年からの産学連携による転倒予防靴下など転倒対策品の商品化実績が書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    介護医療現場のニーズや介護費用増加を背景に挙げているが、競合状況や自社の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    現状は痩身体型以下の下腿部しか対応できないと課題を具体的に示し、靴下編機4台導入で全サイズ対応し年間売上3,628万円を見込むと数字で示している。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    不良率2%以下となる製造速度120回転/分、改善率75%、一日320組、年間売上3,628万円(80組×4台×@450円×21日×12か月)など数値目標と算出根拠が明記されている。

  • 事業を進める体制2

    設備導入や試作・効果検証を行った記述はあるが、人材や事務処理能力など遂行体制についての記載は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    介護医療現場のニーズに対応し全体型に装着できる点、介護老人保健施設での効果検証結果が認められた点など、ターゲットと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後は無人化稼働率を改善し一日100組/台へ生産体制を構築する計画、学会への出展による販路拡大の方針が書かれているが、スケジュールは明確でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    介護用の綿状創傷被覆保護材の筒状カバーは一般的でない商品とうかがえるが、市場の普及度や高付加価値化の水準を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    介護保険に依存しない介護社会作りや予防介護品の役割拡大への言及はあるが、雇用創出や波及効果の定量的な記述はない。

  • 費用対効果4

    導入設備4台で年間売上3,628万円の見込みと生産性改善率75%が示されており、投入額に対する効果の見通しは具体的に読み取れる。

  • イノベーションへの貢献2

    編機による生産の自動化や無人化稼働は触れられているが、先端的デジタル技術や新ビジネスモデルの記述は見当たらない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    地域の特性を活かす記述は見られず、鳥取県の施設での評価実施にとどまるため、地域経済の牽引性はうかがえる程度である。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

不眠による転倒滑落対策としての一般医療機器の綿状創傷被覆保護材となる筒状カバーの商品化を進め、無人化稼働率を改善して受注増加に対応する。医療関係の学会への出展で営業を強化し、新規顧客への販路を広げる。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

MRI用超電導マグネット監視装置の生産体制強化

制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。

効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。