ものづくり補助金平成30年度製造業山口県

最新の包装機導入による製造工程におけるロスの削減と効率化、生産性の向上

金子製菓有限会社

成果包装時間 1.5時間→1時間

この事例のポイント

  • 機械が旧式で、商品ごとに手動でギアとチェーンを切り替えて調整していたため、包装工程に時間と労力がかかり、生産ラインのボトルネックになっていた。
  • コンピュータ制御の最新式角折り自動包装機を導入し、包装工程の生産性向上を図った。
  • 包装時間 1.5時間→1時間。包装時間の短縮により生産性が向上し、1時間あたりの製造能力は1,400個から1,505個に高まった。

事業者のプロフィール

事業者名金子製菓有限会社
所在地山口県 山口県山口市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数26人
資本金300万円
設立1914年

事業の背景

大正3年創業の老舗和菓子店で、看板商品の「小郡角頭」をはじめ、上生菓子やどら焼き、カステラなど多彩な和菓子を製造・販売している。商品は土産物や贈答品として愛され、JRや道の駅、サービスエリア、百貨店などの土産物店で販売されている。職人の技術レベルは高く、山口県菓子技能大会で2回連続優秀賞を受賞している。近年は老人介護施設などの需要が増えており、少子高齢化を踏まえた新たな販路開拓も視野に入れられている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力機械が旧式で、商品ごとに手動でギアとチェーンを切り替えて調整していたため、包装工程に時間と労力がかかり、生産ラインのボトルネックになっていた。
  • 品質・精度気温や湿度の変化で包装紙がずれ、やり直しが生じて包装資材が無駄になっていた。
  • 人手・技能機械のセッティングは熟練者しか行えず、作業者が限られていた。

やったこと

コンピュータ制御の最新式角折り自動包装機を導入し、包装工程の生産性向上を図った。操作パネルであらかじめ設定した商品ごとに瞬時にセッティングでき、これまでの機械調整の手間と時間的ロス、労力を削減できるようにした。本体のセンサーで包装紙の位置を自動的に修正するため、ズレが発生しにくくなり、包装紙のロスや修正時間のロスを減らせるようにした。色々な包装に対応できる機械の能力を活用し、他社との差別化や競争力強化につなげる狙いも持った。

  • 加工機コンピュータ制御の角折り自動包装機

事業の効果

  • 包装時間 1.5時間→1時間
  • 包装紙のズレ等により1時間に70個程度発生していた再包装のロスを削減した
  • 製造能力 1,400個/時間→1,505個/時間

包装時間の短縮により生産性が向上し、1時間あたりの製造能力は1,400個から1,505個に高まった。再包装のロスも削減され、包装資材の無駄が減った。コンピュータ制御により機械の操作が簡単になり、熟練者に限らず従業員やパートの誰もが機械のセッティングを行える体制が整った。その結果、働きやすさや人材育成にも好影響が出ている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決包装工程がボトルネックで、1時間半を1時間に短縮し製造能力を1,400個から1,505個へ高める具体的な課題認識と効果が示されている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標包装時間を1時間半から1時間に短縮し、1時間あたり1,400個から1,505個へ高める数値目標と達成結果が示されている。賃上げ目標は読み取れない。
  • 4
    費用対効果包装時間短縮と再包装のロス削減により1時間あたり製造量が105個増えるなど、設備投資に対する効果が数字で示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制従業員26名で熟練者に頼らず誰もが操作できる体制になったとあるが、補助事業の遂行体制そのものの記載は少ない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    創業100年超の和菓子店で、機械化を進めつつ手作りにこだわる方針が示されているが、包装機導入の位置づけは事例に具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    山口県菓子技能大会の優秀賞2回や全国菓子大博覧会の名誉総裁賞など強みは示されるが、市場動向との関係は読み取れない。

  • 課題の認識と解決4

    包装工程がボトルネックで、1時間半を1時間に短縮し製造能力を1,400個から1,505個へ高める具体的な課題認識と効果が示されている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標4

    包装時間を1時間半から1時間に短縮し、1時間あたり1,400個から1,505個へ高める数値目標と達成結果が示されている。賃上げ目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    従業員26名で熟練者に頼らず誰もが操作できる体制になったとあるが、補助事業の遂行体制そのものの記載は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    和菓子の多彩な商品と贈答需要、角折り包装の必要性は示されるが、ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の効果は記載されるが、中長期の遂行方法やスケジュールの検証についての記述はわずかにうかがえる程度。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    和菓子の包装工程の機械化であり、一般的な普及度や高価格化の水準については事例からは読み取れない。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用2

    地域の銘菓や道の駅等での販売、老人介護施設の需要など地域への関わりがわずかにうかがえるが、国が補助する積極的理由は示されていない。

  • 費用対効果4

    包装時間短縮と再包装のロス削減により1時間あたり製造量が105個増えるなど、設備投資に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    山口県小郡の銘菓を地域で製造する点はうかがえるが、地域の経済成長を牽引する効果までは書かれていない。

今後の展望

生産性の向上により全体の製造量が増え、売上の増加が期待できる。色々な包装に対応できる機械の能力を活かして新商品の開発も期待でき、他社との差別化と競争力強化に貢献できる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。