ものづくり補助金平成30年度建設業山口県

新たなニーズに対応するテーパーカッター導入による生産プロセスの構築

株式会社弘津工業

成果1カ所あたりの加工時間(50A) 300時間(単位未記載)→30時間(単位未記載)

この事例のポイント

  • 全層高耐触特殊積層管のテーパー開先加工には手動式の加工機を使っており、加工に時間がかかっていた。
  • 全層高耐触特殊積層管専用の電動式テーパーカッターをパイプサイズ別に合計4台導入した。
  • 1カ所あたりの加工時間(50A) 300時間(単位未記載)→30時間(単位未記載)。電動式テーパーカッターの導入により、加工時間が大幅に短縮され、生産性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社弘津工業
所在地山口県 周南市
業種設備工事業
技術分野精密加工,立体造形
従業員数13人
設立2013年

事業の背景

同社は2013年に法人化した樹脂配管専門の工事会社で、塩ビ及びFRP樹脂配管の工事を主に行っている。主な納入先は化学メーカーや化学コンビナート群の工場、化学会社で、耐酸・耐人樹脂の配管工事を得意としている。その後、管工事全般やプラント工事へと業務の幅を広げてきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力全層高耐触特殊積層管のテーパー開先加工には手動式の加工機を使っており、加工に時間がかかっていた。
  • 納期・工程電動式の加工機はリース対応のため、顧客の要望日程とリース期間が合わず、多くの受注案件を逃していた。
  • 生産能力全層高耐触特殊積層管の加工施工に対応できる体制を整え、顧客ニーズに応える必要があった。

やったこと

全層高耐触特殊積層管専用の電動式テーパーカッターをパイプサイズ別に合計4台導入した。これまで手動で行っていたテーパー加工を電動式に変えたことで、加工時間の短縮と加工精度の向上を図った。加工時間は50Aで300から30、75Aで420から42、100Aで600から60へと、いずれも約1/10に短縮された。また、継手の接合までの時間も短くなり、継ぎ目の強度向上にもつながった。さらに、メーカーとしてFRP樹脂管の成形を行う準備も進めている。

  • 加工機全層高耐触特殊積層管専用の電動式テーパーカッター4台

新しい製品・サービス:FRP樹脂管の成形(2023年3月から本格稼働の予定)

事業の効果

  • 1カ所あたりの加工時間(50A) 300時間(単位未記載)→30時間(単位未記載)
  • 1カ所あたりの加工時間(75A) 420時間(単位未記載)→42時間(単位未記載)
  • 1カ所あたりの加工時間(100A) 600時間(単位未記載)→60時間(単位未記載)

電動式テーパーカッターの導入により、加工時間が大幅に短縮され、生産性が向上した。加工精度も上がり、個々の経験に頼らず安定的に品質を確保できるようになった。毎回のリース代が不要になり、コスト削減につながった。顧客の要望に即座に対応できるようになり、チャンスロスを防げる体制が整った。

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.3 / 5

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性2013年の法人化以来、樹脂配管工事を主軸に塩ビ・FRP配管からプラント工事へ業務を広げてきた流れが明確で、設備投資も一貫している。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性全層高耐触特殊積層管のテーパー開先加工に対応できる会社は限られ、全国から問い合わせが増えたと、市場と自社の希少な強みが結びついている。
  • 4
    課題の認識と解決リース機の期間不一致で受注を逃していた課題を認識し、電動機4台の導入で即応体制を整え、高付加価値の内製化につなげている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    イノベーションへの貢献技術力の維持・継承や品質の安定化に触れているが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献の記述は弱い。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性4

    2013年の法人化以来、樹脂配管工事を主軸に塩ビ・FRP配管からプラント工事へ業務を広げてきた流れが明確で、設備投資も一貫している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    全層高耐触特殊積層管のテーパー開先加工に対応できる会社は限られ、全国から問い合わせが増えたと、市場と自社の希少な強みが結びついている。

  • 課題の認識と解決4

    リース機の期間不一致で受注を逃していた課題を認識し、電動機4台の導入で即応体制を整え、高付加価値の内製化につなげている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    1カ所あたりの加工時間が300秒から30秒など1/10に短縮されると示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は記載がない。

  • 事業を進める体制3

    代表者の経歴と法人化、従業員13名の体制は示されているが、補助事業を担う人材配置の具体的記述は限定的である。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    主な納入先の化学メーカーが特殊積層管を仕様指定しており、顧客ニーズの裏付けと受注機会損失の解消が明確に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    2023年3月からの本格稼働予定、営業所の設置、半導体や医薬への展開など、時期と遂行方法が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    特殊積層管の専用電動式テーパーカッターは手動では困難な新たな取組で、県内のリーディングカンパニーを目指すとしている。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用3

    新たな雇用の創出や地域雇用につなげたいとあり、地域への波及効果が国が補助する理由として読み取れる。

  • 費用対効果3

    加工時間が1/10に短縮され、リース代が不要になるなど、投入額に対する効率化とコスト削減の効果が示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    技術力の維持・継承や品質の安定化に触れているが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献の記述は弱い。

政策面3.0
  • 成長分野への進出2

    化学分野から半導体や医薬、食品へ視野を広げる方向性はあるが、日本経済の構造転換への言及は乏しい。

  • 地域経済への波及4

    山口県の化学コンビナート群の需要を活かし、宇部市に営業所を設けて西部へ受注拡大し、地域雇用の創出を目指している。

今後の展望

製造を内製化することで収益の安定化を図り、地域雇用の創出につなげたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。