ものづくり補助金平成30年度製造業佐賀県

高級焼酎用精米の増産要請に応えるべく自動搬送ロボット導入で生産性向上

株式会社福糧

成果搬送工程の自動化により、1時間当たり500袋の運搬が可能になった。

この事例のポイント

  • 玄米の搬送、開袋、流し込みの工程がすべて手作業で1人で行われており、作業員の体力に限界があるため増産が難しい。
  • 精米工程で米をA〜Dの4段階の規格に分け、粒の大きさや形状を均一化し、取引先の要望に応じた混合比率で供給する体制を活用した。
  • 搬送工程の自動化により、1時間当たり500袋の運搬が可能になった。搬送工程の自動化により運搬能力が大きく向上し、大幅な省人化と、コンピュータ制御による安全な運搬作業が実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社福糧
所在地佐賀県 鳥栖市
業種食料品製造業
技術分野製造環境,材料製造プロセス
従業員数20人
資本金1,100万円
設立1998年

事業の背景

当社は主食用から加工原料用まで米穀全般の加工・販売を行っており、外食産業向けや加工用米、健康志向のお客さま向けの高品質玄米を提供している。大手焼酎メーカーからの増産要請は年間2000tに及び、それまでの出荷量の2倍で、当社の年間出荷量の1.3カ月分に相当した。大手焼酎メーカーは新規ユーザー獲得のため高級志向のラインアップを強化している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力玄米の搬送、開袋、流し込みの工程がすべて手作業で1人で行われており、作業員の体力に限界があるため増産が難しい。
  • 人手・技能主に労働力不足が原因で、取引先からの増産要請に完全には応じられなかった。

やったこと

精米工程で米をA〜Dの4段階の規格に分け、粒の大きさや形状を均一化し、取引先の要望に応じた混合比率で供給する体制を活用した。搬送工程にはパレットから開袋までの搬送を自動化するフジエース設備を導入し、開袋工程には自動開袋機を導入した。流し込み工程では自動開袋機とタンクをつないで一体化した。作業は1時間あたり1パレット42袋(1袋30kg)、1日約10tの量であった。

ロボットフジエース設備(パレットから開袋までの搬送自動化)
加工機自動開袋機
ロボットパレタイジングロボット

事業の効果

  • 搬送工程の自動化により、1時間当たり500袋の運搬が可能になった。

搬送工程の自動化により運搬能力が大きく向上し、大幅な省人化と、コンピュータ制御による安全な運搬作業が実現した。開袋・流し込み工程も自動化され、原料投入効率が大きく改善して大規模な増産体制が整い、作業員の負担も軽減された。ラインの自動化で人的接触が減り衛生環境と安全性が向上し、省人化とともにコストダウンや在庫の管理しやすさによる納期短縮も実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性87%
  • これまでの取組との一貫性4

    精米品質が評価され増産要請を受けた経緯があり、年間2000tは従来出荷量の2倍と具体的に示されています。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    A〜Dの4段階規格と取引先要望に応じた混合供給という強みが示され、高級焼酎市場の動向とも結びつけられています。

  • 課題の認識と解決5

    1日約10tを手作業で行い1時間42袋が限界という課題を数値で示し、自動化による増産を解決策としています。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    1時間当たり500袋の運搬実績は示されていますが、付加価値額や賃上げの目標値は明示されていません。

  • 事業を進める体制2

    従業員20人の規模は記載がありますが、補助事業の遂行を担う人材や事務処理体制の具体的な記述は見当たりません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    A〜Dの規格分けや混合比率による供給、焼酎メーカーの高級志向という顧客ニーズが整理され、選ばれる理由が読み取れます。

  • 事業化までの道筋2

    自動化ラインの導入内容は説明されていますが、スケジュールや中長期の課題検証については書かれていません。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    高級焼酎向け原料の増産に応える取り組みで、精米業界では革新的な生産方式と紹介されていますが、高付加価値化の数値は示されていません。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    負担軽減や衛生・安全性の向上は挙げられていますが、雇用創出や地域への波及効果への言及は限定的です。

  • 費用対効果3

    コストダウンや在庫管理の改善、納期短縮が成果として挙げられていますが、補助金額に対する効果の数値は示されていません。

  • イノベーションへの貢献3

    ロボットによる搬送・開袋の自動化で精米業界に新しい生産方式を示し、焼酎メーカーのサプライチェーンへの貢献が読み取れます。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    高級焼酎や訪日外国人向けの市場拡大という成長分野への進出が示されていますが、構造転換への言及は限定的です。

  • 地域経済への波及2

    所在地は記載されていますが、地域資源を活かした付加価値創出や地域経済の牽引については書かれていません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

高級焼酎向け原料の販売を強化し、大手焼酎メーカーを支えていくとともに、精米技術をさらにPRしていく考えである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。