ものづくり補助金平成30年度製造業佐賀県

新規設備で「天然葉枯らしハイブリッド乾燥佐賀県産木材」を開発

株式会社山口新建木材センター

成果二次乾燥期間 6カ月→1カ月

この事例のポイント

  • 天然葉枯らし乾燥県産木材は乾燥に時間がかかり、二次乾燥に6カ月を要するため生産量を増やしにくい。
  • 伐採時に木の先端を山頂に向け葉を付けたまま寝かせ、樹体内の水分を自然に蒸発させる天然葉枯らし乾燥で県産木材を作っている。
  • 二次乾燥期間 6カ月→1カ月。一次自然乾燥した天然葉枯らし乾燥県産木材を木透湿ハイブリッド乾燥機で二次乾燥させた結果、二次乾燥期間が6カ月から1カ月…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社山口新建木材センター
所在地佐賀県 佐賀市
業種木材・木製品製造業(家具を除く)
従業員数14人
資本金3,000万円
設立1951年

事業の背景

当社は佐賀市を中心に、地元の工務店や大工向けの木材・建材の卸売と製材業を営んでいる。1993年頃に大手住宅メーカーが佐賀県内に参入したことで、多くの地場工務店が縮小、転業、廃業を余儀なくされた。取引先である地場工務店や大工の繁栄なくして当社の繁栄はないため、地元の建築業界の活性化に取り組んでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力天然葉枯らし乾燥県産木材は乾燥に時間がかかり、二次乾燥に6カ月を要するため生産量を増やしにくい。
  • その他大手住宅メーカーの参入で取引先の地場工務店が縮小しており、地元の建築業界を活性化する必要がある。

やったこと

伐採時に木の先端を山頂に向け葉を付けたまま寝かせ、樹体内の水分を自然に蒸発させる天然葉枯らし乾燥で県産木材を作っている。自然乾燥は一次と二次の2段階で、伐採から木材として使えるまで最低1年かかる。そこで二次乾燥の工程に木透湿ハイブリッド乾燥機を導入した。この乾燥機は、ヒトの細胞内での水移動における細胞膜チャネル理論を木に応用した低温乾燥機で、細胞を破壊しないため木材のねじれが少なく色つやも良く仕上がる。天然葉枯らし乾燥県産木材の生産効率を上げることを目的とした。

その他木透湿ハイブリッド乾燥機

新しい製品・サービス:天然葉枯らしハイブリッド乾燥佐賀県産木材

事業の効果

  • 二次乾燥期間 6カ月→1カ月

一次自然乾燥した天然葉枯らし乾燥県産木材を木透湿ハイブリッド乾燥機で二次乾燥させた結果、二次乾燥期間が6カ月から1カ月に短縮された。納期が短くなったことで顧客ニーズに対応でき、生産拡大が可能になり、地場工務店などへの安定供給も実現した。天然葉枯らし乾燥県産木材は柱や梁、床板などの仕上げ材にも使え、天然素材の香りで温かみのある住宅を実現できる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    地場工務店向け木材卸・製材を母体に、天然葉枯らし乾燥材の供給強化を経営の柱と明示しており、過去からの事業との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手住宅メーカーとの差別化や県産材の豊富さに触れるが、市場データや競争優位の定量的根拠は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    二次乾燥6カ月を1カ月に短縮し納期短縮と生産拡大につなげると、課題と解決策が具体的な数字で示されている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値や賃上げの目標値は書かれておらず、生産拡大の効果が示されるにとどまる。

  • 事業を進める体制2

    従業員14人の企業であることは書かれているが、補助事業を遂行する体制や人材の記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    天然葉枯らし材の強度・耐震性・色つやという特長と、工務店や大工向けの顧客ターゲットが読み取れるが、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    新規乾燥機導入による納期短縮の効果は示されるが、中長期の検証や遂行スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    天然葉枯らし乾燥材をブランド化し、一般的な人工乾燥材と差別化した高付加価値品として位置づけられている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用4

    県産材の活用と地場工務店・林業の活性化、地域の雇用や建築業界の波及効果が具体的に示されている。

  • 費用対効果3

    二次乾燥期間の大幅短縮という効果は示されるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    低温乾燥機の技術的特徴は書かれるが、デジタル技術や新ビジネスモデルの活用は読み取れない。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    県産木材や二酸化炭素排出削減への貢献はうかがえるが、成長分野への進出や構造転換は明示されていない。

  • 地域経済への波及4

    佐賀県産材を活用し地場工務店や大工、林業生産者と連携して地域経済を牽引する方向性が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

天然葉枯らしハイブリッド乾燥佐賀県産木材を製品化し、地域の工務店や大工の活性化につなげたいと考えている。県産材を佐賀県民に消費してもらい、ブランド化して海外への販路も広げたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。