ものづくり補助金平成27年度製造業大阪府

土木・建築型枠で存在感施工品質を支える透明型枠

株式会社 高洋商会

成果形鋼切断時間 3分→0.5分

この事例のポイント

  • 曲面加工などの特殊型枠は手作業が主流のため、製作の効率化が課題となっていた。
  • ものづくり補助金で、曲面加工が可能で加工能力の高いNCルーターと関連ソフトを導入した。
  • 形鋼切断時間 3分→0.5分。NCルーターの導入で曲面加工の効率と加工精度が向上し、手作業と同等の精度を保ったまま加工できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 高洋商会
所在地大阪府 岸和田市
業種木材・木製品製造業
技術分野材料製造プロセス,精密加工
従業員数40人
資本金1億円
設立1981年

事業の背景

同社は昭和56年創業で、土木・建築の躯体工事に使う木製コンクリート型枠の企画・設計、製造・販売を行う。主力は高速道路や鉄道のトンネル、橋梁など土木工事向けで、透明樹脂コンクリート型枠「ミエールフォーム」が全国規模で注目を集め、新たな取引先の拡大につながっていた。型枠を支える鋼製支保工まで自社一貫で対応できるのが強みである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力曲面加工などの特殊型枠は手作業が主流のため、製作の効率化が課題となっていた。
  • 生産能力トンネル出入口付近の鋼材加工の増加に対応するため、鋼材加工の生産能力を増強する必要があった。
  • 人手・技能形鋼の穴開け作業は機械導入前まで手作業で、現場の大きな負担になっていた。穴開けの忘れや位置ずれも見られた。

やったこと

ものづくり補助金で、曲面加工が可能で加工能力の高いNCルーターと関連ソフトを導入した。CAD/CAM システムにより最適な円形加工条件の設定もできるようになった。平成28年には鋼材加工用にドリルバンドソーを導入し、形鋼の切断からボルトの穴開け加工までを自動化した。鋼材の送り出しも自動化している。

加工機NCルーター
ソフトCAD/CAMシステム
加工機ドリルバンドソー

新しい製品・サービス:透明樹脂コンクリート型枠「ミエールフォーム」

事業の効果

  • 形鋼切断時間 3分→0.5分
  • 加工スピード 1倍→1.5倍
  • 加工作業人員 3名→2名

NCルーターの導入で曲面加工の効率と加工精度が向上し、手作業と同等の精度を保ったまま加工できるようになった。ドリルバンドソーの導入で形鋼切断と穴開けが自動化され、品質精度の確保と省力化にも貢献した。透明型枠の生産増強により受注増加への対応力が高まり、生産効率のさらなる向上が見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成20年からの透明型枠製品化や鋼材加工の拡充など過去の取組の流れはうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ゼネコンへの浸透や鉄工部も含む自社一貫対応が強みと書かれ、トンネル・橋梁の需要増にも触れており外部環境と強みの対応が読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    加工効率の課題(手作業の製作効率化)や人員配置の削減は書かれるが、高付加価値化の数値目標は示されていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、加工時間短縮(3分→30秒)程度しかうかがえない。

  • 事業を進める体制3

    従業員40名、最近2年で若手10名採用、育成注力と記載があり人材面はうかがえるが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    透明型枠がコンクリート打設品質を確保できる点で選ばれ、アクリル樹脂製で透明度が高いと具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    2019年の本社・鉄工部の統合移転予定や今後の生産効率向上方針は書かれるが、遂行スケジュールや課題解決方法は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    透明型枠は曲面加工を伴う特殊型枠として注目されたと書かれるが、普及度や高水準の高価格化を示す記述は薄い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    防災・老朽化対策によるインフラ更新やリニア新幹線工事など社会的需要に触れており、国が補助する理由の一端がうかがえる。

  • 費用対効果2

    加工スピード1.5倍や人員3名から2名への削減は書かれるが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    NCルーターとCAD/CAMによる加工条件設定は書かれるが、サプライチェーン全体へのイノベーション貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    大阪府岸和田市の地域に拠点を置き、若手採用や雇用に触れるが、地域経済の牽引への言及は具体性が薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

防災面や老朽化対策によるインフラ更新、リニア新幹線工事の本格化により、トンネルや橋梁などの特殊型枠の需要は今後も伸びるとみられる。今後は営業力の強化に重点を置く。

事業者の声

透明度の高さが違う

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

MRI用超電導マグネット監視装置の生産体制強化

制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。

効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。