ものづくり補助金平成29年度製造業島根県

ロボット型自動羽柄加工機導入による生産向上化

須山木材株式会社

成果1日当たりの最大加工数 4棟→6棟

この事例のポイント

  • プレカット加工機の導入で需要が増加し、受注に生産が追いつかず断ることがあった。
  • ロボット型羽柄加工機MPC-14を導入した。
  • 1日当たりの最大加工数 4棟→6棟。ロボット型羽柄加工機の導入により、1日当たり4棟分だった加工能力が6棟分に増え、従来断っていた注文にほとんど対応できる…

事業者のプロフィール

事業者名須山木材株式会社
所在地島根県 出雲市
業種木材・木製品製造業(家具を除く)
技術分野製造環境,機械制御
従業員数95人
資本金9.98億円
設立1877年

事業の背景

1877(明治10)年に創業した出雲市の老舗材木・木製品製造業である。先代が1995(平成7)年にプレカット加工機を地方でいち早く導入し、現場での手間を解消して関西・山陽圏域からの受注も増えた。国産材の需要は2021(令和3)年の外材輸入の大幅減少(ウッドショック)などで増加し、供給割合は10年前の25%から現在40%に上がっており、2030年に50%とする目標も掲げられている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力プレカット加工機の導入で需要が増加し、受注に生産が追いつかず断ることがあった。
  • 人手・技能職人不足が顕在化しており、加工時間の短縮が必要になっていた。

やったこと

ロボット型羽柄加工機MPC-14を導入した。最新のロボットアームが丸鋸などを自動的に選択し、CAD(コンピューター利用設計システム)を使った3D加工により立体での精度が大幅にアップした。仕上がった部材の1枚1枚に番号が自動で印字され、現場で印字通りに組み合わせるため組み違いがなくなった。コンピューターが木材を効率よくカットする指示を出すため、より多くの端材が利用できるようになった。

加工機ロボット型羽柄加工機MPC-14

事業の効果

  • 1日当たりの最大加工数 4棟→6棟

ロボット型羽柄加工機の導入により、1日当たり4棟分だった加工能力が6棟分に増え、従来断っていた注文にほとんど対応できるようになった。3D加工で部材の精度が上がり、すき間がなくなって強度も向上した。現場では番号印字により組み違いがなくなった。また、社員の残業時間や休日出勤が減り、労務改善にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    プレカット加工機やプレカット導入の経緯、羽柄加工機の導入など過去の取組の流れが書かれ、一貫性はうかがえるが経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ウッドショックで外材が減り国産材需要が増えたことや、関西・山陽からの受注増が書かれ、市場動向と自社の技術力の強みが読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    職人不足と受注に対応できない限界という課題が示されるが、高付加価値化や成長に向けた具体的な計画は書かれていない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    1日当たり最大加工数が従来4棟分から6棟分に増えると具体的に書かれている一方、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制2

    社長と担当者が写真に登場する程度で、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての記述はわずかにうかがえるだけである。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    工務店からの発注増加や関西・山陽からの受注増、精度向上による強度アップなど選ばれる理由は読めるが、ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の受注対応や残業削減の効果は書かれているが、中長期の課題検証や遂行スケジュールについての記述は見当たらない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    木材加工の分野で高精度なプレカットを地方で早く導入したとあり、一定の差別化は読めるが、市場の普及度を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用4

    県産材の消費拡大や国産材の供給割合が40%に増えた点、島根県産材の利用促進や循環型林業への貢献が書かれており、国が支える理由が読み取れる。

  • 費用対効果2

    導入で6棟分の処理が可能になったなど効果は書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    CADを使った3D加工や番号自動印字による組み違い防止などデジタル活用は書かれるが、地域やサプライチェーン全体への波及は薄い。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    国産材需要の増加や森林活用の流れに触れるが、日本経済の構造転換に資するという観点での記述はわずかにうかがえる程度である。

  • 地域経済への波及4

    出雲市の老舗として県産材を活用し、自社林を500haから1000haに増やすなど地域の森林を守る取組が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

年商は現在の約40億円から50億円を目指す。エンドユーザーとの関係をより密にし、木の大切さをアピールしていく。

事業者の声

年商は現在の約40億円から50億円を目指すが、やはり大切なのは地域の森を守り育て、未来につなぐこと。今まで以上にエンドユーザーとの関係を密にし、木の大切さをアピールしていきたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。