ものづくり補助金平成30年度製造業長崎県

秘伝製法からすみの製造工程改善で商品不足解消・開発体制の構築

有限会社藤井からすみ店

この事例のポイント

  • 「煎りからすみ」の水抜き・乾燥工程に時間と手間がかかり、問屋からの注文数に追い付けない。
  • 「煎りからすみ」の水抜き・乾燥工程で、エアープレスと直火式加熱攪拌釜を導入した。
  • 水抜きと乾燥が短時間で可能になり作業効率が格段に上がって生産量が増え、問屋のニーズに対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社藤井からすみ店
所在地長崎県 長崎市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数18人
資本金300万円
設立1975年

事業の背景

「からすみ」を主力商品とする水産加工品製造会社で、西彼杵半島の漁師から仕入れた大きなボラを独自にブレンドした長崎産塩に漬けるなどこだわりの製法で作っている。からすみは高級料亭や大手食品メーカー、大手飲食チェーンでも利用されている。近年は料理人の声をもとに新商品を開発し、珍味問屋のOEM商品を受注するなど事業を広げている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力「煎りからすみ」の水抜き・乾燥工程に時間と手間がかかり、問屋からの注文数に追い付けない。
  • 品質・精度百貨店や大手食品メーカーで義務付けられている金属検出機の検査体制を構築する必要があった。

やったこと

「煎りからすみ」の水抜き・乾燥工程で、エアープレスと直火式加熱攪拌釜を導入した。従来は塩水に漬けた魚卵を布袋に入れて重しを乗せて水抜きし、オーブンで乾燥させていたため、どちらも時間がかかり何度も混ぜ返す手間がかかっていた。導入後は水抜きと乾燥がそれぞれ短時間で可能になり、ムラなく均一に処理できるようになった。また、高い精度に対応した新しい金属検出機を導入した。

事業の効果

水抜きと乾燥が短時間で可能になり作業効率が格段に上がって生産量が増え、問屋のニーズに対応できるようになった。ムラなく均一に処理できるため品質も向上した。新しい金属検出機は精度が高く、業務用だけでなく一般消費者向けの商品も卸せるようになった。今後は現在の商品に変化を加えるなどしてOEM商品の製造を拡大していく方針である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.5 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    顧客とニーズの裏付け百貨店や大手食品メーカーの検査義務、料理人や間屋からの注文というニーズの裏付けと、高品質の製品が選ばれる理由が具体的に読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    強み・弱みを踏まえた優位性市場や顧客の動向は料理人の声や大手食品メーカーの要求として触れられるが、競争優位性の根拠となる数値や比較は読み取れない。
経営戦略との整合性2.7
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の煎りからすみ製造と間屋注文への対応という従来事業の延長で、今後のOEM拡大が示されるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    市場や顧客の動向は料理人の声や大手食品メーカーの要求として触れられるが、競争優位性の根拠となる数値や比較は読み取れない。

  • 課題の認識と解決3

    水抜き・乾燥の手間と金属検出機の精度不足という課題が明示され、解決策として設備導入が示されているが、成長効果の数値は書かれていない。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産量アップや品質向上は書かれているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数18名と記載があるのみで、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的な記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    百貨店や大手食品メーカーの検査義務、料理人や間屋からの注文というニーズの裏付けと、高品質の製品が選ばれる理由が具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として既存商品の変化やOEM拡大が挙げられるが、スケジュールや課題の解決方法は読み取れない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    からすみは高級食材だが、その分野での普及度や高水準の高価格化を示す記述は読み取れない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    地域の漁師からの原料仕入れや長崎産塩の使用が示されるが、波及効果や雇用創出の数値は読み取れない。

  • 費用対効果2

    作業効率が格段に上がったとあるが、補助金額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    西彼杵半島の漁師からの仕入れと長崎産塩を用いた地域性は読み取れるが、雇用創出や地域経済の牽引への言及は薄い。

今後の展望

現在展開している商品に変化を加えるなどしてOEM商品の製造を拡大し、様々な企業に貢献していきたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。