ものづくり補助金平成24年度鳥取県

信頼性の高いLED照明用電源装置回路の量産開発

光電気LEDシステム株式会社

この事例のポイント

  • LED需要の増大に向けて量産体制を確立する必要があった。
  • 量産に向けた電源回路の試作設計と性能確認を行った。
  • 回路設計に係る独自技術を取得した。

事業者のプロフィール

事業者名光電気LEDシステム株式会社
所在地鳥取県 米子市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野電子部品・デバイスの実装
従業員数18人
資本金1.8億円
設立1991年

事業の背景

光電気LEDシステムは、平成3年の設立以来、電気通信工事や消防防災業などを行ってきたが、平成14年にLED製造業へ転換した。現在はLED照明の自社開発から製造、販売までを行い、西日本で唯一、全自動で照明の配光を測定する機械を有している。高効率次世代照明の普及が国の戦略の柱として発表され、LED照明や有機EL照明の需要拡大が見込まれている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力LED需要の増大に向けて量産体制を確立する必要があった。
  • 品質・精度信頼性の高いLED照明用電源装置回路の設計が課題であった。
  • 品質・精度屋外環境下での防水構造など、電源装置の耐久性に関する課題の解決が必要であった。

やったこと

量産に向けた電源回路の試作設計と性能確認を行った。電気トラブル防止のため専用基板を採用しコーティングを実施し、力率改善回路や波形変動・歪みに耐える回路構成とした。電源装置内部には圧力を調整できる特殊なフィルターを使用して結露を防止した。量産前品の電子部品について、電磁波測定、突入電流測定、回路性能測定、負荷変動時の信頼性評価などの性能試験を外部試験研究機関と連携して実施した。自社外注先で基板組み上げ製品を測定・検証し、LED用電源装置内部を真空ポンプで減圧して防水試験を行った。

  • 検査測定安定器電源疑似電源回路網ハイパスフィルタ
  • その他基板設計費信頼性試験費

新しい製品・サービス:LED照明用電源装置

事業の効果

回路設計に係る独自技術を取得した。耐久性と信頼性に特化した電源装置開発の独自技術を蓄積した。各種信頼性試験を実施し、今後の量産と販売に向けた準備を整えた。LED照明器具と同等の受注拡大が期待されており、部品選定や耐久性で他社との差別化を図れば通常コストと同等の販売が可能になると見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.7 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標目標値として数値は示されておらず、受注拡大の期待が述べられるのみで、高付加価値や賃上げの目標設定はうかがえるだけである。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    LED製造への転換とオリジナル製品開発の経緯が書かれ、電源装置量産が今後の一貫した取組として読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に記載されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    西日本唯一の全自動配光測定機や独自技術による放熱・防水課題の克服が強みとして書かれ、市場の拡大も述べられているが、競争優位の数値的根拠は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    量産に向けた電源回路設計や防水構造などの課題が示され、解決に向けた試作・試験が行われたことは読み取れるが、高付加価値化の見通しは具体性が薄い。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    目標値として数値は示されておらず、受注拡大の期待が述べられるのみで、高付加価値や賃上げの目標設定はうかがえるだけである。

  • 事業を進める体制3

    社内ノウハウと外部試験研究機関との連携、外注先での測定検証が書かれ、体制の一部は読み取れるが人材や事務処理能力の記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    他社との差別化や信頼性・耐久性という価値、照明器具とセットで売れる顧客像が示されるが、ターゲットの定量的裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    試作、性能確認、信頼性試験、量産体制への移行という段階的な進め方が書かれ、課題解決の方法は読み取れるがスケジュールは明記されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    LED照明電源装置の分野で、同分野で信頼性や耐久性に特化した差別化を図る方針が書かれているが、高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    高効率次世代照明の普及という国の戦略に触れられているが、波及効果や雇用創出の具体的な記述はわずかにうかがえる程度である。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    防水・耐久性向上の技術開発は書かれているが、デジタル技術やサプライチェーン全体へのイノベーション貢献の記述はうかがえる程度である。

政策面2.5
  • 成長分野への進出3

    高効率次世代照明の普及を国の戦略の柱とする流れに沿う事業と書かれ、成長分野への進出は読み取れるが、構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及2

    鳥取県米子市に所在することは書かれているが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述はわずかにうかがえる程度である。

今後の展望

LED用電源装置は照明器具とセットで使われる製品であり、市場の拡大とともに受注が拡大すると想定している。部品選定や信頼性・耐久性で他社と差別化できる量産体制が整えば、通常コストと同等の販売が可能となる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。