ものづくり補助金平成24年度岡山県

門形マシニングセンタの導入(加工精度と生産性を改善)

株式会社大和鉄工所

成果最大加工サイズ 60cm→200cm

この事例のポイント

  • 既存のマシニングセンタは導入から30年ほど経つ旧式で、作業効率が悪かった。
  • 平成25年10月に門型マシニングセンタを導入した。
  • 最大加工サイズ 60cm→200cm。新型機の導入により手間なくスピーディかつ安全に加工できるようになり、繁忙期も多くの仕事をさばけるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社大和鉄工所
所在地岡山県 岡山市
業種設備工事業
技術分野切削加工
従業員数53人
資本金4,800万円
設立1949年

事業の背景

公共工事が売上の約9割を占め、特に水門設備に多数の実績がある。設計から製作、据付まで一貫して対応でき、地域の農家とも信頼関係を築いてきたことが強みである。一方、公共水門工事は農繁期に施工できず、年度末の11〜3月に業務が集中する。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力既存のマシニングセンタは導入から30年ほど経つ旧式で、作業効率が悪かった。
  • コスト・採算自社で加工できない大型部品は外注に頼らざるを得ず、大型破砕機の受注時には外注費がかさんで利益が出せなかった。
  • 集客・繁閑公共水門工事は農繁期に施工できず年度末の11〜3月に業務が集中するため、その時期の生産性を上げ、閑散期を埋める水門以外の受注を広げる必要があった。

やったこと

平成25年10月に門型マシニングセンタを導入した。機械の設置には地盤基礎工事とクレーン設置が必要となったため、工場の一部建て替えも併せて実施した。この機械は1度のセットで前後左右と上面の5面を自動で切削でき、加工面が変わるたびに手動でセットし直していた既存設備と比べて生産コストを大幅に下げられる。最大加工サイズは60cmから200cmとなり、これまで内製できなかった大型部品を加工できるようになった。作業台面が広く複数個を同時にセッティングでき、加工精度は1/1,000mmまで出せるため、熟練職人が手作業で仕上げていた精密な研磨加工も自動で行えるようになった。

新しい製品・サービス:コーヒー煎機

事業の効果

  • 最大加工サイズ 60cm→200cm

新型機の導入により手間なくスピーディかつ安全に加工できるようになり、繁忙期も多くの仕事をさばけるようになった。部品の移動回数が減って加工精度が上がり、安定した品質を提供できるようになった。外注費が大きく削減されて利益率が向上し、大型破砕機の2台目を内製によって1台目より低コスト・短納期で製作できた。高精度で量産しやすい機械はコーヒー煎機の製作にも役立ち、繁閑の差が徐々に解消されて経営の安定につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性水門工事に多数の実績があり、旧機の老朽化から大型最新機導入へと課題を解決する一貫した流れが示されている。
  • 4
    課題の認識と解決農繁期・年度末集中という課題と外注費増による利益減を認識し、大型門型機の導入で内製化と繁閑差解消を図っている。
  • 4
    費用対効果外注費が大きく削減され利益率が向上し、2台目の大型破砕機は内製で1台目より低コスト・短納期での製作が実現している。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標加工精度や外注費削減は述べられているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値や数字は示されていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性4

    水門工事に多数の実績があり、旧機の老朽化から大型最新機導入へと課題を解決する一貫した流れが示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    設計から据付まで一貫対応と地域農家との信頼関係を強みとして挙げ、閑散期を埋める水門以外の分野拡大を狙っている。

  • 課題の認識と解決4

    農繁期・年度末集中という課題と外注費増による利益減を認識し、大型門型機の導入で内製化と繁閑差解消を図っている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    加工精度や外注費削減は述べられているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値や数字は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    今後の展望で長期的視点の計画的な人員採用と若手育成の環境整備に触れており、体制面の方針が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    大型部品の内製ニーズや大型破砕機の新規受注があり、水門以外の分野への需要の裏付けが示されている。

  • 事業化までの道筋3

    工場の一部建て替えや地盤基礎工事を併せて実施し、設置の課題を事前に検証して導入した流れが読み取れる。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    5面自動加工や1/1,000mm精度の研磨自動化など、同分野で高水準の加工能力を備えた設備導入が示されている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    水門など公共インフラの工事や、コーヒー煎機など新事業の創出につながり、地域の公共工事を支える役割が示されている。

  • 費用対効果4

    外注費が大きく削減され利益率が向上し、2台目の大型破砕機は内製で1台目より低コスト・短納期での製作が実現している。

  • イノベーションへの貢献2

    高精度の自動加工設備を導入したが、地域やサプライチェーン全体へのイノベーション貢献までは示されていない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    地域の公共工事や農家との信頼関係を活かし、新事業としてコーヒー煎機の製作を育てて地域の事業として広げている。

今後の展望

官公庁をはじめとする取引先との信頼関係を築き、質の高い仕事を提供し続けたい。設備投資に加えて人の技術の大切さを重視し、長期的な視点で計画的に人員を採用して若手が成長できる環境を整えたい。コーヒー煎機の事業は順調に成長しており、経営の多角化と企業イメージの向上にも役立っているため、今後も大切な事業の柱として育てていきたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。