ものづくり補助金平成24年度岡山県

産業用高性能ラインカメラの開発

コアテック株式会社

成果ベース規格のケーブル長 7m→10m

この事例のポイント

  • 初版カメラリンク基板では、ベース規格7m、フル規格3mを超えると画像にノイズが出ていた。
  • カメラ内部にGRINレンズアレイを内蔵して設置容積を小さくし、検査現場へ設置しやすいラインカメラを開発した。
  • ベース規格のケーブル長 7m→10m。基板の改良により低ノイズ化を達成し、ベース規格10m、フル規格5mのケーブル長で安定した画像転送ができるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名コアテック株式会社
所在地岡山県 総社市
業種生産用機械器具製造業
技術分野組込みソフトウェア
従業員数233人
資本金1.67億円
設立1972年

事業の背景

工業部材や薬・食品等の製造現場では、画像機器による検査の自動化が進んでいる。関連検査装置の市場規模は240億円程で、年々拡大している。当社は目視検査の代替用途およびロールツーロール製造工程の画像検査をターゲットとしていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度初版カメラリンク基板では、ベース規格7m、フル規格3mを超えると画像にノイズが出ていた。
  • 新製品・新技術ラインカメラは波形を出力するためにデスクトップPCと画像入力ボードごとに表示ソフトが必要で、制御場所と設置場所が離れると設置が必要になり利便性が悪かった。
  • 品質・精度組み立て時の位置精度を確保するための治具・装置が不足していた。

やったこと

カメラ内部にGRINレンズアレイを内蔵して設置容積を小さくし、検査現場へ設置しやすいラインカメラを開発した。カメラ用プリント基板では、高速デジタル転送伝送系の低ノイズ化のためにバッファーの追加やカメラリンク信号出力コネクターの前への回路追加を行った。カメラリンク出力をVGA信号に変換する基板を製作し、基板に実装するFPGAのアルゴリズムと波形表示設定ツールのソフトウェアを開発した。これによりデスクトップPCを使わず、ラインカメラ、変換基板、ディスプレイの3機器だけで画像表示できるようになり、表示倍率0.25~4倍、表示場所の移動、画像と波形の切り替え表示が利用可能になった。組み立て時の位置精度向上のため、センサーチップ実装・センサー基板連結治具、センサー基板チェッカー、GRINレンズ貼り合わせ装置、LEDドライバー及び照明を作成した。

  • その他センサーチップ実装・センサー基板連結治具
  • 検査測定センサー基板チェッカー
  • その他GRINレンズ貼り合わせ装置LEDドライバー及び照明
  • ソフト波形表示設定ツールのソフトウェアFPGAのアルゴリズム

新しい製品・サービス:新しい形の産業用高性能ラインカメラ(GRINレンズアレイ内蔵)

事業の効果

  • ベース規格のケーブル長 7m→10m
  • フル規格のケーブル長 3m→5m

基板の改良により低ノイズ化を達成し、ベース規格10m、フル規格5mのケーブル長で安定した画像転送ができるようになった。VGA変換基板とソフトウェアにより、デスクトップPCが不要になり利便性が向上した。低ノイズの撮像長770mmの高性能ラインカメラが完成し、大手検査装置メーカーへカメラ単体で販売できた。現在は長さ2311mmまでの顧客対応を進めている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性関連検査装置の市場規模240億円で年々拡大と示され、目視検査代替やロールツーロール工程をターゲットにし、高性能・低価格を強みとしている。
  • 4
    課題の認識と解決ノイズ課題に対しケーブル長をベース規格10m・フル規格5mまで安定化、VGA変換基板で機器を3点に絞るなど課題と解決策が具体的に記載されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け目視検査代替やフィルム2次加工分野への展開を示し、メンテナンス性と低価格を選ばれる理由として整理している。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業化までの道筋今後の販路拡大と売上アップの方向性は示されるが、スケジュールや中長期の課題検証の方法は記載されていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の検査装置市場に新しい形のラインカメラを開発し新規市場開拓を進める方針が示されているが、過去の取組との連続性は読み取りにくい。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    関連検査装置の市場規模240億円で年々拡大と示され、目視検査代替やロールツーロール工程をターゲットにし、高性能・低価格を強みとしている。

  • 課題の認識と解決4

    ノイズ課題に対しケーブル長をベース規格10m・フル規格5mまで安定化、VGA変換基板で機器を3点に絞るなど課題と解決策が具体的に記載されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    撮像長770mm、2311mmまで客先対応中、大手メーカーへ販売済みと記載があるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員233人で治具・装置を内製し開発体制が示されているが、事務処理能力や人材配置の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    目視検査代替やフィルム2次加工分野への展開を示し、メンテナンス性と低価格を選ばれる理由として整理している。

  • 事業化までの道筋2

    今後の販路拡大と売上アップの方向性は示されるが、スケジュールや中長期の課題検証の方法は記載されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    新しい形のラインカメラでGRINレンズアレイを内蔵し設置容積を小さくするなど、同分野で高性能化を図る内容が読み取れる。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    検査市場の拡大や外観検査の潜在ニーズには触れるが、雇用創出や波及効果など国が補助する積極的理由は読み取れない。

  • 費用対効果2

    低価格・メンテナンス性の向上は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は記載されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    カメラリンクからVGAへの変換やFPGA開発で設置の利便性を高めたとあるが、サプライチェーン全体への貢献は具体性が薄い。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    検査自動化の進展という成長分野への進出はうかがえるが、日本経済の構造転換に資するとの記述は薄い。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

今後は検査アプリケーションを含むカメラユニットでフィルム2次加工分野への販路を拡大し、売上アップを目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。