ものづくり補助金平成25年度製造業青森県

金属粉末射出成形(MIM)による自動車用過給機部品の試作開発

エクトム株式会社

成果密度がJIS規格の95%以上を保つ高精度な成形体となった

この事例のポイント

  • 自動車用過給機部品は形状が複雑化しており、これまで主な製法であった鍛造では精密さに劣るため、高精度な複雑形状部品を作る必要があった。
  • 過給機のスロットル調整部品を対象に、MIM(金属粉末射出成形)技術で試作開発を行った。
  • 密度がJIS規格の95%以上を保つ高精度な成形体となった。MIM製法の焼結工程で発生する収縮に対し適正な成形条件を絞り込んだ。

事業者のプロフィール

事業者名エクトム株式会社
所在地青森県 五所川原市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工

事業の背景

自動車用過給機の需要は増加傾向にあり、特に欧州ではダウンサイジングやクリーンディーゼルの普及に伴い過給機装着が主流となっている。国内でも軽自動車の馬力を補える過給機の需要が高い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力自動車用過給機部品は形状が複雑化しており、これまで主な製法であった鍛造では精密さに劣るため、高精度な複雑形状部品を作る必要があった。

やったこと

過給機のスロットル調整部品を対象に、MIM(金属粉末射出成形)技術で試作開発を行った。試作金型の設計・製作では、MIM製法の材料であるSUS316Lとバインダーの割合から収縮率を検討して金型を設計し、高性能CAMソフトでツールパスの最適化、加工時間の短縮、精度向上を図った。MIM製法による試作では数パターンの成形条件で射出成形を行い、真空脱脂焼結炉で脱脂・焼結を実施した。試作品の検証後、修正用データを基に測定値が公差に収まるよう金型を調整した。

  • ソフト高性能CAMソフト
  • 検査測定高性能画像寸法測定器三次元形状測定器KEYENCE YR-3000シリーズ

新しい製品・サービス:MIM製法による過給機スロットル調整部品の試作品

事業の効果

  • 密度がJIS規格の95%以上を保つ高精度な成形体となった

MIM製法の焼結工程で発生する収縮に対し適正な成形条件を絞り込んだ。検証では公差から外れることなく高精度であることを確認し、軸部の中心の幾何公差については2次加工で対応することとした。試作品の強度はほぼ鋼材SUS316Lに近い値が得られた。三次元形状測定器等の導入により高さや曲面等の詳細な測定が可能となり、金型調整工程の時間短縮と品質の安定化を果たした。

今後の展望

自動車用過給機の需要は増加傾向にあり、国内メーカーも年間1,000万台の計画で製造ラインを増強している。本事業の成果物は生産増強が見込まれる製品と捉えており、受注拡大を見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。