ものづくり補助金平成24年度岡山県

短納期生産体制構築計画

IKOMAロボテック株式会社

この事例のポイント

  • 受注が年々増加しているのに対し、部品加工のための設備と人員が不足していた。
  • 部品の製造工程で特にボトルネックとなっていたフライス加工の改善のため、高精度の加工ができる新型フライス盤を導入した。
  • 新型フライス盤により、従来機では扱えなかった精密部品や大型部品も内製できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名IKOMAロボテック株式会社
所在地岡山県 津山市
業種生産用機械器具製造業
技術分野切削加工
従業員数59人
資本金2,600万円
設立1998年

事業の背景

津山市に本拠を置き、産業用ロボットおよびロボット周辺機器の製造開発を手掛けている。システムインテグレータとしての提案力と技術力を強みに、成長業界の中で存在感を示している。立ち会い検査時の急な仕様変更にも即時対応するため、部品の大半を社内で製作してきた。受注量に対して設備も人員も足りず、ボトルネックとなっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力受注が年々増加しているのに対し、部品加工のための設備と人員が不足していた。
  • コスト・採算能力オーバーの部品は外注に頼らざるを得ず、外注によるコスト増と日数増が生じていた。
  • 納期・工程旧型のフライス盤は能力が不足し、熟練技術者が同じ作業を何度も繰り返して精度を上げるため、フライス工程が必要以上に時間を要していた。

やったこと

部品の製造工程で特にボトルネックとなっていたフライス加工の改善のため、高精度の加工ができる新型フライス盤を導入した。導入機は2軸制御(Z軸は手動式)の対話型で、一品一様の部品が大多数を占める現場では、複雑なプログラムを作り込んで完全自動化するより初期設定が簡単な方が時間短縮の効果が大きいと判断して選定した。人の手による部分を残すことで、オペレーターの技術水準とものづくりへの意識を保つ意図もある。

  • 加工機新型フライス盤2軸制御・Z軸手動式、対話型

新しい製品・サービス:研磨加工など新しい分野のロボット

事業の効果

新型フライス盤により、従来機では扱えなかった精密部品や大型部品も内製できるようになった。一度の工程で目標の精度を出せるため作業時間が短縮し、経験の浅い作業員でも精度の高い加工ができるようになって熟練者の技術を別の工程に生かせるようになった。複雑なプログラムを組む必要がなく段取り時間も従来機より短縮できた。フライス加工の生産性が高まり工程全体の流れがよくなったことで、生産能力向上と短納期化を実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.6 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決外注によるコスト増・日数増という課題を認識し、フライス工程をボトルネックとして特定して新型機で解決する流れが具体的。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標短納期化や作業時間短縮は書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値、数値は示されていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の部品内製方針と立ち会い検査での即時対応を継続する流れが読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ロボット需要の増加と全国納入への対応が書かれ、部品内製による強みも示されるが、競合との比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    外注によるコスト増・日数増という課題を認識し、フライス工程をボトルネックとして特定して新型機で解決する流れが具体的。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    短納期化や作業時間短縮は書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値、数値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    熟練者の技術継承や経験の浅い作業員でも加工できる点、人材育成を重視する記述はあるが、体制の数値は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    一品一様の部品が多い現場に対し対話型を選んだ理由は明確だが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    導入機の選定理由と段取り時間短縮、その後の追加導入の経緯が書かれるが、中長期の検証や詳しいスケジュールは乏しい。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    ロボット製造は成長業界とされるが、高付加価値化や高価格化の水準については書かれていない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    ロボットの活躍分野拡大や研磨加工など新分野への展開が書かれるが、国が補助する理由としての波及効果は具体的でない。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    除草ロボットなど独自研究開発への継続取組はうかがえるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    ロボット需要の拡大分野への対応はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    岡山県津山市に本拠を置くことは書かれるが、地域の特性を活かした雇用や経済成長への言及は薄い。

今後の展望

ロボットの活躍する産業分野はますます広がっており、技術向上と設備増強を図って期待に応えたい。納入先は日本全国に及ぶため関東方面に拠点を設けることも考えている。除草ロボットなど自社独自の研究開発も継続したい。専門性の高い仕事のため人材育成を最重要課題とし、社員全員が意欲的に成長できる会社づくりに努めている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。