ものづくり補助金平成24年度岡山県

流体軸受けタイプCNC円筒研削盤増設による面粗度改善と高能率化、増産体制の確立

有限会社頼鉄工所

成果シール面の表面粗さ 0.41Ra→0.2Ra

この事例のポイント

  • NC研磨機の軸受機構のベアリングが経年劣化し、シール面の表面粗さがRa0.41となり、取引先の要求規格の最大値(Ra0.32)を超えていた。
  • 鉄とステンレスを結合させた特殊な圧接モーターシャフトのシール部分について、表面粗さの要求を満たすため、平成26年6月に流体軸受けタイプのCNCアンギュラ円筒研削盤を導入した。
  • シール面の表面粗さ 0.41Ra→0.2Ra。新たな研削盤の導入により、シール面の表面粗さが要求規格を余裕で満たす水準まで向上した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社頼鉄工所
所在地岡山県 岡山市中区
業種はん用機械器具製造業
技術分野繊維加工
従業員数17人
資本金870万円
設立1965年

事業の背景

同社は昭和元年創業、昭和40年設立で、モーターシャフトとカラー・インナーレースの研削加工、各種機械部品の旋盤・フライス加工を手がけている。研削加工は製品製造の最終段階で行われることが多く、0.001mm単位の寸法管理が要求される最も重要な作業である。同社は厳しい寸法管理と独自の技術・ノウハウを強みとし、電機、ポンプ、減速機業界の取引先から高い評価を得ている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度NC研磨機の軸受機構のベアリングが経年劣化し、シール面の表面粗さがRa0.41となり、取引先の要求規格の最大値(Ra0.32)を超えていた。
  • 生産能力要求規格を満たすため汎用研磨機で追加加工を行っていたが、一度の付け替えで一カ所しか加工できず、NC研磨機に比べて生産性が大きく低下していた。
  • 生産能力工程負荷が高まって新規受注に手が回らず、失注を招いていた。

やったこと

鉄とステンレスを結合させた特殊な圧接モーターシャフトのシール部分について、表面粗さの要求を満たすため、平成26年6月に流体軸受けタイプのCNCアンギュラ円筒研削盤を導入した。砥石軸の振動を潤滑油が吸収するため、表面粗さと寸法精度の加工を長く維持できる。同社は同様の機械を1台導入して能力を実証済みだが、今回の機械でも十分な結果が得られるかを検証した。テストでモーターシャフトのシール面の表面粗さはRa0.20となり、要求規格を余裕で満たし、以前のRa0.41から格段に向上した。新たな研削機では一回の付け替えでシール面の表面粗さを含む複数加工が可能になり、これまでNC研磨機で加工した後に汎用研磨機で追加加工していた二工程を一工程にまとめることができた。

事業の効果

  • シール面の表面粗さ 0.41Ra→0.2Ra

新たな研削盤の導入により、シール面の表面粗さが要求規格を余裕で満たす水準まで向上した。二工程だった作業が一工程にまとまり、研削工数は予定通り12.5%削減された。工数の削減によって生産性が高まり、品質の向上にも成果が得られた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 514観点のうち10観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性独自の技術とノウハウを持ち、電機・ポンプ・減速機業界の取引先から高い評価を得ていると記載があり、強みは具体的に読み取れる。
  • 4
    課題の認識と解決表面粗さRa0.41が規格最大値を超えた課題と、汎用研磨機での追加加工による失注を明示し、Ra0.20と工数12.5%削減で解決を図っている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け取引先要求のRa0.10〜0.32という表面粗さ規格と、電機・ポンプ・減速機業界からの評価が示され、顧客ニーズは具体的に読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制従業員17人と記載があるだけで、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は見当たらない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和40年設立で研削加工を得意とし、既存の研削技術を生かして新機械を導入した経緯が読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    独自の技術とノウハウを持ち、電機・ポンプ・減速機業界の取引先から高い評価を得ていると記載があり、強みは具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    表面粗さRa0.41が規格最大値を超えた課題と、汎用研磨機での追加加工による失注を明示し、Ra0.20と工数12.5%削減で解決を図っている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    研削工数12.5%削減という数値目標と予定通りの達成が記載される一方、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員17人と記載があるだけで、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    取引先要求のRa0.10〜0.32という表面粗さ規格と、電機・ポンプ・減速機業界からの評価が示され、顧客ニーズは具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    平成26年6月に導入し既存機と同様に検証したこと、工程を二工程から一工程にまとめた方法が書かれており、遂行手順は読み取れる。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    鉄とステンレスを圧接した特殊なモーターシャフトを扱い、高精度な表面仕上げを要する点は読み取れるが、市場での希少性や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用ー

    公開情報では判断できません。

  • 費用対効果2

    研削工数12.5%削減と生産性・品質の向上が書かれるが、補助金投入額や付加価値増加額の記載がなく費用対効果は判断できない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面判断できません
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。