ものづくり補助金平成24年度山口県

次世代マウンティングシステムの導入によるLED照明のテーラーメイド試作の高度化

ブルーウェーブテクノロジーズ株式会社

成果納期 8日→2日

この事例のポイント

  • 小ロットでも短期間・低コストで試作を提供することが求められているが、はんだ印刷用のメタルマスク工程に時間とコストがかかっていた。
  • 次世代の基板実装方式を導入するため、メタルマスクレスでクリームはんだを塗布する機能と、チップ部品の形状や基板の反りを自動検知して最適配置する高性能マウント機能の仕様を精査し、必要…
  • 納期 8日→2日。ディスペンス機によるはんだ塗布を導入し、人によるメタルマスク塗布作業がなくなったことで、納期は8日から2日に短縮され、…

事業者のプロフィール

事業者名ブルーウェーブテクノロジーズ株式会社
所在地山口県 大田区
業種電気機械器具製造業
技術分野電子部品・デバイスの実装
従業員数15人
資本金1,000万円
設立2011年

事業の背景

2011年創業の新興LEDメーカーで、主に商業建築向けのLED照明器具を生産している。植物育成照明や医療用途など各種産業向け照明器具のほか、デジタル制御の演出照明器具も生産し、照明制御の技術を応用した器具を得意としている。障がい者雇用にも注力し、授産施設等との連携も進めている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程小ロットでも短期間・低コストで試作を提供することが求められているが、はんだ印刷用のメタルマスク工程に時間とコストがかかっていた。
  • 品質・精度人によるメタルマスク印刷と従来型のマウンティングでは、品質・納期・価格の点で対応できない試作案件があった。
  • 品質・精度LEDパッケージに合う吸着ノズルがなく機械実装ができず、手作業実装のため逆実装などのミスが発生していた。

やったこと

次世代の基板実装方式を導入するため、メタルマスクレスでクリームはんだを塗布する機能と、チップ部品の形状や基板の反りを自動検知して最適配置する高性能マウント機能の仕様を精査し、必要に応じて設備も改良した。当該装置は新設した工場内試作ラインに設置し、動作試験を経て従業員の安全衛生対策を実施した後、担当従業員に操作教育と安全衛生教育を行った。試作したLED照明の性能評価により、従来の人によるメタルマスク印刷と従来型マウンティングでは対応できなかった試作案件に対する装置の有効性を検証した。営業面では県内外の展示会に出展して試作対応の特徴を周知し、クライアントへの積極的な提案により初年度からの受注を目指した。LED基板は長さ600mmを含む長尺・異形基板への対応を実現した。

  • 加工機次世代マウンティングシステム高性能マウンターディスペンス機クリームはんだ塗布

新しい製品・サービス:特殊用途向けLED照明の試作サービス

事業の効果

  • 納期 8日→2日
  • はんだ塗布コスト 19,000円→0円

ディスペンス機によるはんだ塗布を導入し、人によるメタルマスク塗布作業がなくなったことで、納期は8日から2日に短縮され、はんだ塗布のコストもかからなくなった。従来は規格に合う吸着ノズルがなく手作業で実装していたが、特注ノズルの作成が容易になり機械実装が可能となって、逆実装などの不良品が0件になった。さらに、組立や検査などの付随サービスを一貫して受注できる実績にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性中国製が主流の市場で日本製回帰を捉え、メタルマスクレス実装で納期2日・はんだ費用0円など、競合に対する強みを示している。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け小ロット・短納期を求める多様なユーザーニーズを捉え、長尺・異形基板対応を強みとして顧客ターゲットを明確にしている。
  • 4
    新しさ・高付加価値メタルマスクレスの小ロット長尺基板実装や異形基板対応は、従来の一般的な試作手法より高付加価値な差別化要素となっている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    費用対効果納期やコストの改善数値は示されているが、補助金投入額に対する付加価値増加や生産性向上の定量的な費用対効果は書かれていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    LED照明の試作・小ロット分野への注力と設備導入が一貫しており、設立以来のLED事業の延長として位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    中国製が主流の市場で日本製回帰を捉え、メタルマスクレス実装で納期2日・はんだ費用0円など、競合に対する強みを示している。

  • 課題の認識と解決3

    従来のメタルマスク手作業で品質・納期・価格を満たせなかった課題を明示し、設備導入で解決する計画になっている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    納期8日から2日、はんだ塗布費19,000円から0円、不良0件と具体的な改善目標を示しているが、売上や付加価値額の目標値は見当たらない。

  • 事業を進める体制3

    担当従業員への操作教育・安全衛生教育を実施し、新設の試作ラインに設備を設置する運用体制が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    小ロット・短納期を求める多様なユーザーニーズを捉え、長尺・異形基板対応を強みとして顧客ターゲットを明確にしている。

  • 事業化までの道筋3

    仕様検討、設備導入、検証、営業活動の順にスケジュールと手順が整理され、試作案件での有効性検証も行っている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    メタルマスクレスの小ロット長尺基板実装や異形基板対応は、従来の一般的な試作手法より高付加価値な差別化要素となっている。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用3

    特殊用途向けLED照明の試作・小ロット生産分野の市場獲得を目指し、参入障壁の高い分野で組立・検査の付随受注につながったとしている。

  • 費用対効果2

    納期やコストの改善数値は示されているが、補助金投入額に対する付加価値増加や生産性向上の定量的な費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    高性能マウンターとディスペンス塗布の導入により、試作から小ロット生産までの基板実装プロセスを変革する取組になっている。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    日本製LED照明への需要回帰に触れているが、構造転換や成長分野への進出としての位置付けは弱く書かれている。

  • 地域経済への波及2

    山口県宇部市の事業所で事業を行っているが、地域特性を活かした雇用創出や地域成長への言及は薄い。

今後の展望

この10年間、日本市場で販売されるLED照明器具はほとんどが中国製であったが、近年は日本製に戻る傾向が感じられる。事業成果をもとに自社だけでなく業界全体の設計スピードを加速させ、時間軸でのコスト競争力に応えていきたいと考えている。今後も本サービスを通じて社業発展に努めたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。