ものづくり補助金平成24年度香川県

長尺製品曲げ加工における生産プロセスの確立

株式会社コマックス

成果上記工程時間 30分→10分

この事例のポイント

  • 現有の曲げ加工機は4mを超える長尺製品を作れず、受注が増えても複数のアングル形状の部材を接合して一つの長尺製品として納めていた。
  • 最大能力600トン、曲げ長さ6mの曲げ加工機を導入し、その操作を習得した。
  • 上記工程時間 30分→10分。6m用の曲げ加工機による生産は、品質・精度ともに安定し、既設の機械での生産より効率が上がることが確認された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社コマックス
所在地香川県 宇多津町
業種金属製品製造業
技術分野金属プレス加工
設立1979年

事業の背景

同社は昭和54年に設立され、ステンレスのコイル材を加工して切板や曲げアングルなどを製造し、規格外の注文にも対応してきた。近年は太陽光パネル構造物の下地材や、トンネル等の建設・土木関連構造物の部材の受注が増えており、4mを超える長尺製品の需要が高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力現有の曲げ加工機は4mを超える長尺製品を作れず、受注が増えても複数のアングル形状の部材を接合して一つの長尺製品として納めていた。
  • コスト・採算接合や歪取りの作業に人員と時間を要し、コストの面で厳しい状況が続いていた。
  • 納期・工程接合・歪取りに時間がかかるため納期の面でも厳しく、顧客ニーズに合った市場競争力のある取引を継続しにくい状況にあった。
  • 品質・精度4mまでの曲げ加工の実績はあるが、6mの長さでも同等の精度を維持できるかは不透明であった。

やったこと

最大能力600トン、曲げ長さ6mの曲げ加工機を導入し、その操作を習得した。板厚の異なる長さ約6mの鋼板を用いて曲げ加工条件を検証し、最適な条件を確立した。曲げ角度とたわみ(変形)を測定して精度を確認し、人員・時間・コストの面で従来の接合方法と効率性を比較した。

  • 加工機最大能力600トン・曲げ長さ6mの曲げ加工機

事業の効果

  • 上記工程時間 30分→10分

6m用の曲げ加工機による生産は、品質・精度ともに安定し、既設の機械での生産より効率が上がることが確認された。接合工程や接合後の精度確認が不要になり、工程時間が約30分から約10分に短縮された。これにより長尺製品を一体で製作できるようになり、高精度化と短納期化が可能になった。今後は建築関係や太陽光発電の架台などの受注が増えると見込まれている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性4mを超える長尺受注の増加と、太陽光架台や土木部材向け需要が背景と明記され、市場動向と自社の強みの関係が具体的に読み取れる。
  • 4
    課題の認識と解決接合・歪取りに人員と時間を要していた課題を認識し、6m対応の曲げ加工機導入で解決する方針が示されている。
  • 4
    費用対効果従来方法との比較で作業人数や工程時間が約30分から約10分になり、効率化の効果が数字で示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制加工機の操作習得や検証実験の取組はうかがえるが、人材や事務体制についての具体的記述は乏しい。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のアングル製作を継続的に提供してきた経緯が読み取れるが、経営戦略上の位置付けは事例に明確には書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    4mを超える長尺受注の増加と、太陽光架台や土木部材向け需要が背景と明記され、市場動向と自社の強みの関係が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    接合・歪取りに人員と時間を要していた課題を認識し、6m対応の曲げ加工機導入で解決する方針が示されている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標3

    曲げ角度±1度以内、たわみ1mm/mといった精度目標はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    加工機の操作習得や検証実験の取組はうかがえるが、人材や事務体制についての具体的記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客ニーズや太陽光架台などの用途は書かれているが、選ばれる理由は品質と短納期の一般的な記述にとどまる。

  • 事業化までの道筋3

    検証実験から精度評価、従来方法との比較までの手順は示されているが、スケジュールの期間などは具体的でない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    ステンレスのコイル材加工という特色はうかがえるが、高付加価値化や高価格化の水準を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性3.5
  • 波及効果・雇用3

    太陽光架台やトンネル等の建設・土木分野への波及がうかがえるが、雇用創出などの公的な必要性は明示されていない。

  • 費用対効果4

    従来方法との比較で作業人数や工程時間が約30分から約10分になり、効率化の効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    香川県での事業であることはうかがえるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用への言及は乏しい。

今後の展望

太陽光発電の架台や建築関係などで使われる製品の受注増加が見込まれ、これまで提供してきた製品の品質安定化と短納期化により、既存顧客からの継続的な受注も確保できると考えられている。

事業者の声

上記事業だけではなく、新しい展開が期待でき、大変満足である。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。