ものづくり補助金平成24年度高知県

コンパクト型・エコ対応・大出力油圧ユニットの試作開発

株式会社大進商工

この事例のポイント

  • 産業機械の小型化・省エネ化・設置やメンテナンスの簡素化が求められているが、既存の省エネ油圧ユニットは単価が高く、電気的な専門知識やメンテナンス力が必要で、生産設備分野には浸透していなかった。
  • ユーザーの要求から7.5kW型・11kW型・15kW型の三種類の油圧ユニットを有望と考え試作開発した。
  • 汎用のセンサーやシーケンサーで構成する油圧ユニットを試作機として完成させ、製品化が可能であることが確認できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社大進商工
所在地高知県 南国市
業種一般機械器具製造業
技術分野動力伝達
従業員数15人
資本金4,000万円
設立1977年

事業の背景

当社は1977年に油空圧機器の総合商社として創業し、油圧システムの開発設計、油圧ユニットの設計・製造を行っている。従来の油圧技術をベースにした省エネ小型油圧動力装置を製造販売しており、技術者からメンテナンス面で高い評価を得ていた。小型油圧動力装置は粉末冶金やゴム成型、ブレーキパッドなどの成型プレス関連で大容量機に対する引き合いも受けていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力産業機械の小型化・省エネ化・設置やメンテナンスの簡素化が求められているが、既存の省エネ油圧ユニットは単価が高く、電気的な専門知識やメンテナンス力が必要で、生産設備分野には浸透していなかった。
  • 新製品・新技術大出力を可能とする省エネ油圧ユニットを開発し、産業機械分野で市場を獲得する必要があった。
  • 人手・技能ユーザーの要求が細分化しており、多様なニーズに対応できる設計・試作・評価の体制と技術蓄積が十分ではなかった。

やったこと

ユーザーの要求から7.5kW型・11kW型・15kW型の三種類の油圧ユニットを有望と考え試作開発した。使用場面を想定して30tと50tの能力の異なる2つのプレス機を試作した。油圧ユニットとプレス機を制御する制御盤として、運転データを収集する高機能タイプの制御盤Aと、販売を想定した低コストタイプの制御盤Bの2種類を試作した。汎用のセンサーやシーケンサーで構成し、複数のパターンで実証データを収集して性能評価を行い、設計値の妥当性や製品化に向けた課題を抽出して改良を重ねた。

  • その他インテリジェント・パワーユニット7.5kW・11kW・15kW制御盤A高機能タイプ制御盤B低コストタイプ
  • 加工機30t・50tプレス機

新しい製品・サービス:負荷圧力感応型・省エネ・コンパクト・多機能の可変ピストンポンプ式インテリジェント・パワーユニット及び制御盤

事業の効果

汎用のセンサーやシーケンサーで構成する油圧ユニットを試作機として完成させ、製品化が可能であることが確認できた。3種類の油圧ユニットと2種類のプレス機を組み合わせることで、細分化するユーザーニーズに対応できることも確認した。設計から完成実証試験までの一連の流れを経験し、技術蓄積と多様なニーズに応える体制を構築できた。展示会出展によりユーザーニーズと改良課題を把握できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.7 / 514観点のうち11観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    事業化までの道筋二次試作を経て平成28年夏完成、平成29年度から生産販売と時期と段階が示され、遂行方法とスケジュールは具体的。

伸びしろがあった観点

  • 2
    課題の認識と解決ユーザー要求の細分化や製品単価の高さが課題として示されるが、売上や付加価値の目標数値は書かれていない。
経営戦略との整合性2.7
  • これまでの取組との一貫性3

    小型油圧動力装置の製造販売実績と、従来油圧技術をベースにする方針が書かれており、既存事業との連続性は読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    メンテナンス面で技術者から高い評価を得ていること、プレス関連の大容量機で周会を受けたことは書かれているが、市場データは示されていない。

  • 課題の認識と解決2

    ユーザー要求の細分化や製品単価の高さが課題として示されるが、売上や付加価値の目標数値は書かれていない。

事業の実現可能性3.3
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制3

    設計から完成実証試験までの経験と技術蓄積、高知県工業技術センターとの連携が書かれており、体制の一部はうかがえる。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    7.5kW・11kW・15kWの3機種と30t・50tの2プレスで試作し、ユーザー要求に応えると書かれている。

  • 事業化までの道筋4

    二次試作を経て平成28年夏完成、平成29年度から生産販売と時期と段階が示され、遂行方法とスケジュールは具体的。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    電気的専門知識が要る省エネ油圧ユニットが生産設備分野で浸透していないと書かれ、従来油圧ベースの小型化で差別化している。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    産業機械の省エネ化や小型化への寄与はうかがえるが、雇用創出や波及効果の具体的な数字は書かれていない。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    汎用センサーとシーケンサーによる構成やタッチパネル管理がうかがえるが、サプライチェーンへの波及は書かれていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    高知県内のユーザーニーズ確認や高知県ものづくり総合技術展への出展が書かれ、地域との関わりがうかがえる。

今後の展望

二次試作を進めており、平成28年度夏を目途に完成・製品化させ、平成29年度から生産・販売する計画である。二次試作機は平成28年度に関西機械要素技術展と高知県ものづくり総合技術展に出展する予定である。販売はプレス分野のゴム成型や粉末冶金、CFRP分野を想定している。

  • 目標:7.5kW型のポンプ吐出量は122 L/min
  • 目標:11kW型のポンプ吐出量は173 L/min
  • 目標:15kW型のポンプ吐出量は222 L/min
  • 目標:最高使用圧力24.5 MPa

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。