ものづくり補助金平成24年度福岡県

工場内循環水中一般細菌数自動計測装置及び制御システムの試作開発

有限会社スカイ・ブルー

成果設置場所の幅 3m→1m

この事例のポイント

  • 試作機を連続稼働して評価した結果、正しい測定結果を得られないことが散見された。
  • 従来の培養法ではなく誘電泳動インピーダンス計測法(DEPIM)を活用した細菌数自動連続測定装置の試作機をユーザ環境下で評価し、課題を解決するとともに低コスト化を図った。
  • 設置場所の幅 3m→1m。設置場所が幅3m、奥行1m、高さ2mから幅1m、奥行0.5m、高さ0.5m程度に小型化した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社スカイ・ブルー
所在地福岡県 福岡県糟屋郡志免町
業種一般機械器具製造業
技術分野プラスチック成形加工
従業員数5人
資本金800万円

事業の背景

製鉄工場では冷却水として工業用水を大量に循環使用しており、細菌繁殖によるスライム障害を予防するため殺菌剤を定期的に投与している。殺菌剤の過剰投与も設備の腐食を招くため適切な投与制御が求められるが、現状は月に2回程度のサンプリング検査が主流である。そこで自動水質制御装置に潜在的需要を感じ、開発を計画した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度試作機を連続稼働して評価した結果、正しい測定結果を得られないことが散見された。
  • 生産能力試作機は幅3m、奥行1m、高さ2m程度の設置場所が必要で、特に前処理から検出部へ検体を運ぶ回転ステージが大きく、小型化が課題だった。
  • 人手・技能循環水の濾過装置の配管や液溜まりにスライム状の物が付着しており、保守性の向上が必要だった。
  • コスト・採算試作機は高コストで、各現場に普及させるのは困難だった。
  • 納期・工程殺菌剤の投与制御に用いる培養法の検査は結果を得るのに二日程度を要し、月に2回程度のサンプリング検査が主流で、適切な制御ができていなかった。

やったこと

従来の培養法ではなく誘電泳動インピーダンス計測法(DEPIM)を活用した細菌数自動連続測定装置の試作機をユーザ環境下で評価し、課題を解決するとともに低コスト化を図った。濾過装置では配管をなくし各層の底面に傾斜をつけて液溜まりの発生を抑制し、濾過装置を小型化した。連続稼働に制限を設けて数日毎のメンテナンスを前提とし、各工程を改善して設置場所を幅1m、奥行0.5m、高さ0.5m程度に収めた。電極の状態確認(フィードバック制御)を追加し、デジタル回路のPCとの通信安定化対策を行った。

  • 検査測定工場内循環水中一般細菌数自動計測装置DEPIM装置
  • ソフト制御システム
  • その他前処理制御装置・検出器・制御用パソコン

新しい製品・サービス:工場内循環水中の一般細菌数を自動連続測定する低コスト型の装置及び制御システム

事業の効果

  • 設置場所の幅 3m→1m
  • 設置場所の奥行 1m→0.5m
  • 設置場所の高さ 2m→0.5m

設置場所が幅3m、奥行1m、高さ2mから幅1m、奥行0.5m、高さ0.5m程度に小型化した。濾過装置は配管をなくし傾斜をつけたことで液溜まりの発生を抑制でき、保守性が向上した。電極の状態確認と通信安定化により、酵母菌を用いた試験では安定した測定結果を得た。一方で、流量や汚染度によっては濾過装置がオーバーフローする可能性と、小型化による洗浄後の乾燥不足で誤作動が起きる新たな課題が生じた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.3 / 514観点のうち10観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決月2回の培養検査や二日の結果待ちという課題を明確にし、連続測定と低コスト化で解決を図る実効的な計画になっている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け製鉄事業所15カ所を当面のターゲットとし、設備の腐食防止に適切な投与制御が求められるニーズを具体的に示している。
  • 4
    事業化までの道筋事業終了後1年の試運転、3年目から販売開始、2年目から市場調査という時系列の計画が明確に示されている。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    試作機の課題を踏まえ低コスト化・商品化を図る計画で、既存の試作開発との連続性が示されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    従来の培養法より速い連続測定という優位性を示し、製鉄工場の殺菌剤制御ニーズに応える内容となっている。

  • 課題の認識と解決4

    月2回の培養検査や二日の結果待ちという課題を明確にし、連続測定と低コスト化で解決を図る実効的な計画になっている。

事業の実現可能性3.5
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制3

    試作機の評価と改善を行ってきた実績があり、ユーザ環境での試運転や実績収集の計画も示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    製鉄事業所15カ所を当面のターゲットとし、設備の腐食防止に適切な投与制御が求められるニーズを具体的に示している。

  • 事業化までの道筋4

    事業終了後1年の試運転、3年目から販売開始、2年目から市場調査という時系列の計画が明確に示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    従来の培養法に代わる誘電泳動インピーダンス計測法を用いた自動連続測定装置で、普及していない分野への参入を目指す。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    循環水を利用する製鉄所、発電所、大型ビルなど幅広い施設への展開が見込まれ、設備腐食防止の社会的意義がある。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    誘電泳動インピーダンス計測法という新しい技術を用い、自動連続測定によって水質制御の高度化に貢献し得る。

政策面判断できません
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

事業終了後1年はユーザ環境下で試運転を行い、商品化に向けた課題の洗い出しと費用対効果の実績データ収集を行う。その後改良を行い、3年目から本格的な販売活動を開始する計画である。当面のターゲットは国内の製鉄事業所15カ所で、その他の一般工場、発電所、入浴施設、植物工場、大型ビルなども対象とし、2年目から市場調査を開始する計画である。

業種と困りごとが近い成果事例

岡山県平成24年度

多品種小ロット、短納期の生産体制を実現

生産工程を改善するため、高性能の研磨設備を2台導入し、消耗品・部品を共通化するとともに、1台に不具合が生じても生産に影響が出ないようにした。

効果:塗装の乾燥時間 2日→0.67日

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。