ものづくり補助金平成24年度佐賀県

薬味醤油の開発及び製造販売

丸秀醤油株式会社

この事例のポイント

  • 和食離れが進み、醤油を使う機会が減少している。
  • 唐辛子、八角、山椒、陳皮を中心に試作を開始した。
  • 2019年に液体香辛料「薬味醤油」を商品化した。

事業者のプロフィール

事業者名丸秀醤油株式会社
所在地佐賀県 佐賀市
業種食料品製造業
技術分野発酵
従業員数13人
資本金1,000万円
設立1901年

事業の背景

明治34年の創業以来、天然醸造にこだわって醤油を作り続けてきた。和食離れが進み、醤油を使う機会が減っている。日本人の味の嗜好も東南アジア系の味付けへ変わってきており、日本以外の国でも使われる薬味を活用した商品開発に着手した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信和食離れが進み、醤油を使う機会が減少している。
  • 新製品・新技術従来の醤油より幅広い用途で使ってもらえる商品を開発する必要があった。
  • 新製品・新技術東南アジア系の味付けが好まれる変化に対応し、東南アジア系の原料を使った商品を開発する必要があった。

やったこと

唐辛子、八角、山椒、陳皮を中心に試作を開始した。原料の収穫期が限られるため、冷蔵プレハブ装置を導入して原料保管と発酵時の品温管理を行った。合成保存料無添加の製品化を目指し、クリーンルームプレハブ装置を整備した。粘性のある液体製品の充填に対応するため充填機を導入した。当初は醤油と薬味を一緒に発酵させる予定だったが断念し、醤油に漬け込んだものを加熱して製造する方法に転換した。発酵がスムーズで原料が安定的に供給される唐辛子、八角、山椒、陳皮に成分を絞り込み、味と香りのバランスの良い薬味醤油を完成させた。

  • その他冷蔵プレハブ装置クリーンルームプレハブ装置
  • 加工機充填機

新しい製品・サービス:液体香辛料「薬味醤油」

事業の効果

2019年に液体香辛料「薬味醤油」を商品化した。2年熟成した醤油に唐辛子、八角、山椒、陳皮などをブレンドした商品で、豆腐やぎょうざのタレ、野菜炒め、焼肉など多彩な料理に使える。醤油としても香辛料としても使えるため、幅広い世代の支持を得られると見込んでいる。同様の製品は市場になく、新カテゴリーの製品として市場優位性を発揮することが期待されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 514観点のうち10観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    顧客とニーズの裏付け豆腐、ぎょうざのタレ、焼肉など用途と20代から50代をメインターゲットとする点、健康志向への対応が具体的に書かれている。
  • 4
    新しさ・高付加価値同様の製品は市場に出回っていなかったとし、新カテゴリーの製品として市場優位性を発揮すると書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制試作や発酵の失敗と方式転換の経緯は書かれるが、体制や人材に関する記述はほぼない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の天然醸造の醤油作りと発酵食品の普及活動が一貫しており、新商品開発もその延長として書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    和食離れや東南アジア系味付けの嗜好変化を分析し、楽味を活用した新商品を開発したと述べるが、競争優位の定量的根拠は乏しい。

  • 課題の認識と解決3

    和食離れによる醤油需要減少という課題を認識し、新調味料で対応する方向が書かれているが、事業計画の具体性は薄い。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制2

    試作や発酵の失敗と方式転換の経緯は書かれるが、体制や人材に関する記述はほぼない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    豆腐、ぎょうざのタレ、焼肉など用途と20代から50代をメインターゲットとする点、健康志向への対応が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    唐辛子等への絞り込みや青油に漬け込み加熱する方法への転換など課題解決の経緯はあるが、今後のスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    同様の製品は市場に出回っていなかったとし、新カテゴリーの製品として市場優位性を発揮すると書かれている。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    地域の雇用創出や波及効果への言及はなく、食文化の継承という観点がわずかにうかがえる程度である。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    佐賀県の醸造業としての伝統はうかがえるが、地域特性を活かした雇用や成長への言及は乏しい。

今後の展望

おいしさと機能性を兼ね備えた新しい調味料として、全国の量販店、百貨店、食品のセレクトショップ等への販路開拓を進める。20代から50代をメインターゲットとし、比較的廉価な価格設定にした。ネット販売・通販のほか、既存の取引先ルートや全国の一般スーパー、食品セレクトショップへの販路も開拓する。今後も醸造食の魅力を伝えつつ、食生活の変化に対応した新商品の開発を続ける。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府平成24年度

津波対応型救命艇の開発

国土交通省の津波防災対策の要望を受け、四国運輸局が検討を始めた津波対応型救命艇の開発に、同社がガイドラインの作成で協力して開発を進めた。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。