ものづくり補助金平成24年度長崎県

受注拡大を目的とする画像判定機能付検査装置導入による品質向上と低コスト化

本多産業株式会社

成果原材料の受入検査では48%の時間短縮効果がある

この事例のポイント

  • 製品品質の向上と価格の低減が課題である。
  • 製品は圧着工程で用いられるため表面の平滑性が求められるが、ガラスクロスは非常に柔らかくシワや突起ができやすい。
  • 原材料の受入検査では48%の時間短縮効果がある。設備導入により検査速度が格段に向上し、原材料の受入検査と製品の最終検査の時間が大きく短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名本多産業株式会社
所在地長崎県 横浜市
業種繊維工業
技術分野金属プレス加工
従業員数70人
資本金3,000万円
設立1973年

事業の背景

本多産業株式会社はフッ素樹脂・シリコーンゴム製品の製造・開発メーカーで、長崎工場でガラスクロスにフッ素樹脂をコーティングした製品を製造している。主な用途はFPC(フレキシブルプリント基板)の製造工程における熱圧着工程の耐熱離型用シートである。スマートフォンやタブレット端末市場の拡大に伴いFPC市場も拡大したが、台湾、韓国、中国メーカーの勢力拡大と新規参入により価格競争が激化していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度製品品質の向上と価格の低減が課題である。
  • コスト・採算価格競争の激化に対し、製品の低コスト化を図る必要があった。
  • 人手・技能ガラスクロスの凹凸検査を目視で行っており、品質のばらつきや検査時間の負担があった。

やったこと

製品は圧着工程で用いられるため表面の平滑性が求められるが、ガラスクロスは非常に柔らかくシワや突起ができやすい。そこで従来目視で行っていた凹凸チェックを、画像判定機能付検査装置の導入によりカメラで行うようにした。非常にシビアな表面状態を実現するため、装置の製造には複数の機械メーカーを選定し、業者決定後も度重なる試験と調整を行った。

検査測定画像判定機能付検査装置

事業の効果

  • 原材料の受入検査では48%の時間短縮効果がある
  • 製品の最終検査では33%の時間短縮効果がある
  • 製造コストも3.2%削減できている

設備導入により検査速度が格段に向上し、原材料の受入検査と製品の最終検査の時間が大きく短縮された。製造コストも削減された。検査精度の向上により受入時に基準を満たさない原材料をメーカーにフィードバックできるようになり、製造の前工程でのチェック機能が徹底され品質も担保できている。海外ユーザーや太陽電池パネルメーカー、製袋加工メーカーからの要望にもつながり、売上は順調に推移している。設備導入時は第4工場までだったが、現在は第5工場まで稼働し、第6工場も建築中である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    FPC市場拡大とフッ素樹脂製品の取組は読み取れるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    台湾・韓国・中国メーカーの競争激化を外部環境として挙げ、品質の高さから海外ユーザーや太陽電池パネルメーカーの要望が増えたと書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    目視検査によるばらつきを課題とし、カメラ検査で検査時間を33〜48%短縮、製造コストを3.2%削減した効果が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    検査時間48%・33%短縮、コスト3.2%削減という数値はあるが、今後の付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    複数の機械メーカーを選定し度重なる試験・調整を行ったとあるが、人材や事務処理体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    厳密な品質チェックで高品質なFPC用製品であることや、FPCメーカーからの要望に応えると書かれ、選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    第5工場稼働と第6工場建築中という拡大の流れは書かれているが、中長期の検証方法やスケジュールは詳述されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    同分野で高品質・高機能を強みとし、他社と差別化する高付加価値製品であることが示されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    FPCは機器の小型化・高機能化に関わる産業基盤と読めるが、国が補助する積極的理由や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    コスト3.2%削減や検査時間短縮の効果は示されているが、補助金投入額との対比による費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    カメラによる画像判定検査の導入はうかがえるが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献までは書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    FPC市場の成長分野への進出はうかがえるが、日本経済の構造転換に資するとの記述はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

本多の商品を使っておけば大丈夫

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。