ものづくり補助金平成25年度製造業島根県

自動研削加工機を利用した連続用紙裁断用高精度丸刃の試作開発

株式会社 小林電機

この事例のポイント

  • 丸刃の刃付け加工を外製に頼っており、その能力がボトルネックになっていた。
  • 最新の研削機を購入し、熟練工の作業を再現する動きに改造した。
  • 熟練工と同レベルの丸刃を製造でき、品質の安定化が図れた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 小林電機
所在地島根県 安来市
業種電気機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数158人
資本金600万円
設立1987年

事業の背景

刃物の町・安来市で紙切りカッターユニットを製造・販売しており、月に数万台を生産している。丸刃の研削は熟練工が手動研磨機で手作業しており、製品の信頼性は高いが、月数万台の量を手作業で続けるのは既に限界だった。主な用途はCADなどの大型プリンターやプリクラ用で、引き合いが増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力丸刃の刃付け加工を外製に頼っており、その能力がボトルネックになっていた。
  • コスト・採算外製の刃付け費用が高く、社内で研削加工条件を見直せず費用削減ができなかった。
  • 納期・工程組立予定に合わせた加工ができず、余分な仕掛品を持つ必要があった。

やったこと

最新の研削機を購入し、熟練工の作業を再現する動きに改造した。電気信号で機械の動きを制御するシーケンスを採用し、新規購入機械の改造は当初の予定通り順調に行われた。数種類の砥石を様々な条件で加工し、実際のプリンターで紙を切断して断面を調べ、刃の仕上がりを確認した。この作業を繰り返して最終的な条件を選び出した。

加工機自動研削加工機

新しい製品・サービス:熟練工並みの丸刃を製造できる自動研削機

事業の効果

熟練工と同レベルの丸刃を製造でき、品質の安定化が図れた。自動化により生産量が増加し、生産性向上による低コスト化を実現した。これにより今後の海外販売にも対応できる体制が整った。顧客からの納期にも柔軟に対応できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    丸刃の刃付けを外製から自社化した経緯は読み取れるが、事業戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    熟練工並みの仕上がりを自社の強みとし、顧客からの評価が高いことが示され、差別化の根拠が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    外製依存によるボトルネックと刃付け費用・仕掛りの課題を認識し、自動研削で解消する計画が読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    生産量増加や低コスト化は書かれているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    熟練工の作業を再現する改造や条件出しを行った体制は読み取れるが、人材配置や事務体制の具体性は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    丸刃の仕上がりが製品信頼性に直結し、プリクラ用などで引き合いが多いという需要の裏付けが読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    条件出しを繰り返した実施方法は書かれているが、今後のスケジュールや中長期の検証計画は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    丸刃カッターユニットを高品質で差別化する方針は読み取れるが、分野の普及度や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    地域の刃物産業や輸出による波及がうかがえるが、国が補助する積極的理由としての記述は限定的。

  • 費用対効果2

    刃付け費用の削減や仕掛り削減が述べられるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    安来市の刃物の町での製造・輸出という地域性は読み取れるが、地域経済への波及効果の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

自社製丸刃の品質・価格で他社と差別化し、売上増を図る。プリクラ用カッターユニットの引き合いが増えており、業務用・医療用の専用プリンターへの用途もあるため、更なる受注増が期待できる。

事業者の声

今後更に売上に寄与することを期待しています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。