ものづくり補助金平成24年度熊本県

積層式自動裁断機導入により生産ラインの効率化と品質向上を達成!

岩下株式会社

この事例のポイント

  • 手動裁断では裁断不良率が高く、生地ロスも多かった。
  • 補助事業では積層式自動裁断機(CAD/CAMシステム)を導入した。
  • 積層式自動裁断機の導入により、従来の手動裁断と比べて生地コストが年間4.2%削減され、裁断時間も17.8%短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名岩下株式会社
所在地熊本県 阿蘇郡高森町
業種衣服・その他の繊維製品
技術分野金属プレス加工
従業員数78人
資本金1,200万円
設立1969年

事業の背景

当社は国産ベビー服を製造・販売している。国産ベビー服は出産祝いなどの贈答用として人気が高く、近年は中国の富裕層などのニーズも高まっている。一方で日本市場では日本製ブランドの割合が3%以下に減少している。平成24年に新工場を建設した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度手動裁断では裁断不良率が高く、生地ロスも多かった。
  • 人手・技能裁断に常に人員が必要で、人件費の負担も大きかった。
  • 品質・精度作業者による裁断数量・品質のバラツキが発生していた。

やったこと

補助事業では積層式自動裁断機(CAD/CAMシステム)を導入した。これにより、従来の手動裁断から自動裁断への機械化を進めた。CADデータの作成により裁断を行う体制を整えた。

  • 加工機積層式自動裁断機CAD/CAMシステム

事業の効果

積層式自動裁断機の導入により、従来の手動裁断と比べて生地コストが年間4.2%削減され、裁断時間も17.8%短縮された。生地と人件費を合わせると年間877万円のコストダウンにつながった。裁断不良率が大きく低下し、生地のずれや裁断誤差も少なくなって製品の品質が均一化され、安定した生産が可能になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決裁断不良率の高さや生地ロスを課題として明示し、自動裁断導入で年間877万円のコストダウン、裁断時間17.8%短縮と解決効果を数字で示している。
  • 4
    費用対効果補助事業の投入額は書かれていないものの、年間877万円のコストダウンや裁断時間17.8%短縮、生地コスト4.2%削減など費用対効果を数字で示している。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標今後の目標値は示されておらず、実績としての裁断時間短縮率や年間877万円の削減はあるが、付加価値額や賃上げの目標は読み取れない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    事例は手動裁断から自動裁断への機械化と国産ベビー服の販売戦略を述べており、経営戦略上の位置付けは読み取れるが、過去の取組との連続性の記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    国産ベビー服への贈答需要や中国富裕層のニーズに触れているが、競争優位性を裏付ける自社の強み・弱みの具体的な分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    裁断不良率の高さや生地ロスを課題として明示し、自動裁断導入で年間877万円のコストダウン、裁断時間17.8%短縮と解決効果を数字で示している。

事業の実現可能性2.4
  • 付加価値・賃上げの目標2

    今後の目標値は示されておらず、実績としての裁断時間短縮率や年間877万円の削減はあるが、付加価値額や賃上げの目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    導入後の体制や人材、事務処理能力について言及はなく、工場立地域外からの採用を見込むとだけ書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    手頃な価格で最高峰の品質を提供するブランドPUPOの方針と国内認知度向上の狙いが書かれ、顧客ターゲットはある程度読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    CADデータ作成により品質が左右される課題は残るとの記述はあるが、中長期の検証や実施スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    日本製ベビー肌着の割合が3%に満たないという市場の状況が示されており、分野の希少性をうかがわせるが、高付加価値化の水準は明示されていない。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用2

    日本製ベビー服の市場回帰や工場での採用について触れるが、経済波及効果や新たな雇用創出の規模は具体的に示されていない。

  • 費用対効果4

    補助事業の投入額は書かれていないものの、年間877万円のコストダウンや裁断時間17.8%短縮、生地コスト4.2%削減など費用対効果を数字で示している。

  • イノベーションへの貢献2

    CAD/CAMによる自動裁断は取り入れているが、地域やサプライチェーンへの波及やイノベーションへの貢献は記述されていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    国内生産回帰と日本製ブランドの再評価に触れており、日本製品の市場回帰という構造的な方向性はうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    岡山県ではなく大阪府東大阪市の本社や高森町の所在地に触れるが、地域特性を活かした雇用や成長への言及は乏しい。

今後の展望

ブランド「PUPO」を国内中心に展開し、知名度向上を図る。自社で検品・ピッキングを行い、ネット販売への対応を進める。生産ラインの自動化と工程数の削減を推進する。工場立地域外からの採用も見込む。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。