ものづくり補助金平成24年度熊本県

超精密機械加工へ事業域を拡大し、年間2,800万円の売上を目指す

スギモト精工株式会社

この事例のポイント

  • 既存のマシニングセンタを最大回転で使うと熱膨張で機械に不具合や精度の狂いが生じるため、一日の稼働時間を制限せざるを得なかった。
  • 高速・高剛性タイプの超高速回転マシニングセンタを導入した。
  • 導入機で微細加工を担うことで生産性が著しく改善された。

事業者のプロフィール

事業者名スギモト精工株式会社
所在地熊本県 荒尾市
業種生産用機械器具製造業
技術分野発酵
従業員数26人
資本金2,400万円
設立1973年

事業の背景

当社は、携帯電話やデジタルビデオカメラなどの画像処理に使われるイメージセンサーの製品開発の試作段階で必要な人筐体の切削加工を行っている。製品の高品質化・小型化の技術革新はめざましく、試作人筐体の加工にも高精度で微細な加工が求められるようになった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力既存のマシニングセンタを最大回転で使うと熱膨張で機械に不具合や精度の狂いが生じるため、一日の稼働時間を制限せざるを得なかった。
  • 生産能力試作人筐体は1個あたりの加工時間が長く生産性が悪いうえ、一台の機械を占有するため他の仕事への影響も大きかった。
  • 品質・精度製品の高品質・小型化が進み、試作人筐体の加工にも高精度で微細な加工が求められるようになった。

やったこと

高速・高剛性タイプの超高速回転マシニングセンタを導入した。導入機は最小切削工具径1.00mm以下に対応し、主軸回転数は20,000〜30,000rpmの能力を持つ。この機械でさまざまな材質に対する小径工具の加工検証を行い、安定する加工条件をマニュアル化した。既存の機械と工程を分担し、導入機で微細加工を担うようにした。

  • 加工機超高速回転マシニングセンタ高速・高剛性タイプ

事業の効果

導入機で微細加工を担うことで生産性が著しく改善された。加工条件のマニュアル化により社内に高度な技術ノウハウが蓄積された。設計ニーズに合った試作人筐体部品を短納期で提供できるようになり、取引先から高い評価を得ている。今後は電子部品業界の試作部品の受注獲得を進め、年間2,800万円の売上を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.3 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性最小切削工具径1.00mm以下・主軸20,000-30,000rpmの能力と、社内の加工条件マニュアル化・技術ノウハウ蓄積により競争優位を示している。
  • 4
    課題の認識と解決熱膨張による稼働制限や1個あたりの長い加工時間という課題を特定し、工程分担で生産性改善、年間2,800万円の売上目標へつなげている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け設計ニーズに合った試作人筐体部品を短納期で提供し、顧客から高い評価を得ていると、顧客ターゲットと選ばれる理由を示している。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のマシニングセンタの限界(連続回転で熱膨張、稼働制限)を経て高速機を導入し、超精密加工への事業域拡大を明確に位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    最小切削工具径1.00mm以下・主軸20,000-30,000rpmの能力と、社内の加工条件マニュアル化・技術ノウハウ蓄積により競争優位を示している。

  • 課題の認識と解決4

    熱膨張による稼働制限や1個あたりの長い加工時間という課題を特定し、工程分担で生産性改善、年間2,800万円の売上目標へつなげている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    年間2,800万円の売上目標を示しているが、付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、達成根拠の数字は限定的。

  • 事業を進める体制3

    既存機との工程分担や加工条件のマニュアル化を行い、社内に技術蓄積があると述べている。人員計画の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    設計ニーズに合った試作人筐体部品を短納期で提供し、顧客から高い評価を得ていると、顧客ターゲットと選ばれる理由を示している。

  • 事業化までの道筋3

    微細加工の製造技術向上・人材育成、設備・測定機器の充実という中長期課題を挙げ、改善の方向性を示している。スケジュールは未記載。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    電子部品の微細試作加工という高水準の精度領域で、超精密機械加工分野へ事業域を拡大し高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    微細加工技術は産業界の発展に欠かせないと位置付け、他分野への受注拡大も見込んでいるが、雇用や波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    超高速回転マシニングセンタの導入で微細加工を担い、電子部品や半導体製造装置など複数業界への展開を目指すと述べている。

政策面3.0
  • 成長分野への進出3

    製品の高品質・小型化の需要拡大を背景に、微細加工という成長分野への進出を通じた事業転換を目指している。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

電子部品業界の微細な試作部品製作の需要獲得に向けて営業強化を図り、年間2,800万円の売上を目指す。将来的には超精密機械加工への事業域拡大につなげたい。

事業者の声

超精密機械加工分野で、事業域拡大を目指します

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。