ものづくり補助金平成24年度熊本県

フライアッシュ混和材を使用した高品質・低コスト・低環境負荷コンクリート製品の製造技術

南九州コンクリート株式会社

この事例のポイント

  • フライアッシュを混和材として使ったコンクリート二次製品の製造技術と配合のノウハウが十分になかった。
  • 既存の製造プラントに組み入れる形で製造設備を導入し、試作品を製作しながらフライアッシュ混和材を使用する際の最適なコンクリート配合のノウハウ確立を図った。
  • フライアッシュ混和材を使用した製品が製造可能であることが検証でき、必要な技術を確立した。

事業者のプロフィール

事業者名南九州コンクリート株式会社
所在地熊本県 八代市
業種窯業・土石製品製造業
技術分野めっき
従業員数33人
資本金4,000万円
設立1941年

事業の背景

当社は宅地用のL字型擁壁や側溝、農業用製品などのコンクリート二次製品を製造している。数年前から火力発電所で石炭を燃焼した際に生じるフライアッシュをセメントの置換材として使えないかを模索していた。当時、県内ではフライアッシュ混和材を使ったコンクリート二次製品の使用例は少なかったが、関東など都心部では多く使われていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力フライアッシュを混和材として使ったコンクリート二次製品の製造技術と配合のノウハウが十分になかった。
  • コスト・採算フライアッシュは元々廃棄物であり、再利用により原材料費を削減したいと考えていた。

やったこと

既存の製造プラントに組み入れる形で製造設備を導入し、試作品を製作しながらフライアッシュ混和材を使用する際の最適なコンクリート配合のノウハウ確立を図った。「海砂+砕砂」「砕砂のみ」「海砂+川砂」のそれぞれにフライアッシュを加えて試作品を製作し、製品としての評価を行った。

  • 加工機コンクリート二次製品の製造設備既存製造プラントの改造部分

新しい製品・サービス:フライアッシュ混和材を使用したコンクリート二次製品

事業の効果

フライアッシュ混和材を使用した製品が製造可能であることが検証でき、必要な技術を確立した。すべての配合で十分な強度が確認され、表面性の悪化も見られなかった。フライアッシュにより流動性が高まり、水密性の向上で表面が滑らかになり、ひび割れもしにくく長期強度も高くなった。事業完了翌年までに八代本社工場の全製品をフライアッシュ配合に切り替え、リサイクルマークを付けて競争力が強化された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    顧客とニーズの裏付け流動性向上、水密性向上による表面の滑らかさ、ひび割れしにくさ、長期強度向上など製品価値とその理由が具体的に示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値の向上や賃上げを具体的に示す目標値は記載されておらず、実現可能性を判断する数値が読み取れない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    フライアッシュ混和材の活用を模索してきた経緯が述べられ、事業の方向性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    県内産フライアッシュの地産地消や、関東など都心部での使用例に触れており外部環境への言及はあるが、競争優位性の定量的裏付けは薄い。

  • 課題の認識と解決3

    原材料費削減や環境負荷低減という課題認識は示されるが、高付加価値化の効果を数値で示す記述はない。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値の向上や賃上げを具体的に示す目標値は記載されておらず、実現可能性を判断する数値が読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    既存プラントを改造し試作と配合ノウハウ確立を進めた経緯から体制はうかがえるが、人材や事務体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    流動性向上、水密性向上による表面の滑らかさ、ひび割れしにくさ、長期強度向上など製品価値とその理由が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    試作後に本社工場の全製品をフライアッシュ配合へ切り替えたとあり、中長期の展開は示されるが、スケジュールの詳細は不明。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    フライアッシュ配合による高付加価値化やリサイクルマーク付与で競争力を高めたとあるが、分野全体での普及度との比較は示されていない。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用3

    県内産フライアッシュの地産地消や、自治体の環境配慮製品採用の進展に触れており、地域への波及が読み取れる。

  • 費用対効果2

    投入額に対する付加価値増加や生産性向上を示す数値は記載されておらず、費用対効果は判断できない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    廃棄物の再利用による環境負荷低減に触れているが、日本経済の構造転換に資する記述は明確でない。

  • 地域経済への波及3

    県内産の材料を用いた地産地消の製品で、熊本地震後の需要に対応するなど地域特性を活かした事業とうかがえる。

今後の展望

熊本地震以降L字型擁壁の需要が高まっており、河川向けの製品開発も模索している。県内自治体でも環境配慮型製品の採用が進んでおり、公共工事での採用を期待している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。