ものづくり補助金平成26年度製造業島根県

顧客のニーズに対応する為の生産性及び品質向上のための生産体制の構築

和光産業株式会社

成果生産能力 1倍→2倍

この事例のポイント

  • 出雲工場は製造設備が老朽化しており、現代の顧客のニーズに応えきれず、多種多様な製品を製造できなかった。
  • 工場のレイアウトを変更し、投入口を調整できるコンクリート投入機を導入した。
  • 生産能力 1倍→2倍。レイアウト変更と投入機の導入により型枠をフレキシブルに稼働させ、生産能力が2倍になった。

事業者のプロフィール

事業者名和光産業株式会社
所在地島根県 松江市
業種窯業・土石製品製造業
従業員数76人
資本金2,330万円
設立1973年

事業の背景

昭和48年の設立以来、土木建設用のコンクリート製品を製造し、用途に合わせた新製品の開発に取り組んできた。受注の90%以上を公共工事に頼っている。創立当初から障がい者の自立支援に力を入れ、工場での雇用を続けており、昭和52年には重度障がい者多数雇用事業所に認定された。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力出雲工場は製造設備が老朽化しており、現代の顧客のニーズに応えきれず、多種多様な製品を製造できなかった。
  • 生産能力従来は各ラインでしか対応できない型枠があり、生産の柔軟性と生産能力が不足していた。
  • コスト・採算耐凍害性コンクリートは水セメント比を小さくしてセメント量を多くしなければ製造できず、コンクリートのコストを抑えにくかった。

やったこと

工場のレイアウトを変更し、投入口を調整できるコンクリート投入機を導入した。これにより、それぞれのラインでしか対応できなかった型枠をフレキシブルに稼働させられるようになった。耐凍害性コンクリートの製造にはMAC装置を導入し、耐凍害性を高める極小の気泡を作り出してコンクリート中に良質な空気を連行させた。ナノサイズの連行空気泡がボールベアリングのように働き、セメント量を少なくしても流動性のあるコンクリートを製造できるようになった。新設したテーブルバイブレータは振動が可変で、型枠の大きさや形状が異なる場合にも最適化できる。

  • 加工機コンクリート投入機MACリート装置テーブルバイブレータ

新しい製品・サービス:耐凍害性コンクリート製品

事業の効果

  • 生産能力 1倍→2倍
  • 配置人員 8名→6名

レイアウト変更と投入機の導入により型枠をフレキシブルに稼働させ、生産能力が2倍になった。各ラインの配置は8名から6名での対応が可能となり、省人化につながった。MAC装置の導入で耐凍害性が向上し、耐凍害性製品を製造できるようになったため、凍結融解が起こりやすい地域での販売拡大を狙える。見込み生産を減らして製造原価を大幅に削減できる見込みで、顧客の増大も図る。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創立以来の土木建設用コンクリート製品製造と新製品開発の取組が書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けまでは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    公共工事が受注の90%以上を占めることや耐凍害性製品で凍結融解地域の販売拡大を狙う点が書かれ、外部環境との関係はうかがえる。自社の強み・弱みの分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    設備老朽化で顧客ニーズに応えられない課題が示され、投入機導入で生産能力が2倍になったと具体的に書かれ、課題解決の方向は読み取れる。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    年間生産トン数2万トン目標や生産能力2倍が数字で示される。ただし付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    障がい者雇用の継続や新機械の操作指導方法の考案が書かれ体制はうかがえるが、補助事業の遂行体制として人材や事務処理能力は具体的に書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    耐凍害性の向上や多種多様な製品の製造など製品価値が具体的に書かれ、凍害地域での販売拡大という狙いも示されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は合理化と生産性向上に取り組むとあるが、スケジュールや中長期の課題検証の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    耐凍害性コンクリートの製造や連行空気泡による流動性改善が書かれ、高付加価値化の方向はうかがえるが、市場での普及度や高価格化の数字は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    公共工事への供給や凍害地域での販売拡大、障がい者雇用の継続が書かれ、地域への貢献は読み取れるが、波及効果の定量的な記載はない。

  • 費用対効果3

    製造原価の大幅削減や見込み生産の減少が見込まれると書かれるが、補助金額に対する付加価値増加などの数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    地域にやさしい経営理念や凍害地域への販売拡大、障がい者雇用の継続が書かれ、地域の特性を活かした事業であることは読み取れる。

今後の展望

年間生産トン数2万トンを目標とする体制が整った。今後は合理化と生産性の向上に取り組み、サービスと品質の両面で付加価値を高め、耐凍害性製品のPR活動を行う。障がいを持つ職員の自立支援も継続していく考えである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。