ものづくり補助金平成24年度鹿児島県

取引先の高精度加工要求に応えるための設備導入

キリシマ精工株式会社

成果作業時間 45分→5分

この事例のポイント

  • 難削材の微細加工を行っているが、取引先からより高精度の加工水準を求められていた。
  • 多軸加工が可能なCNCマシニングセンタを導入し、テスト加工を繰り返した。
  • 作業時間 45分→5分。多軸加工機の導入により、角度をつけた加工製品の精度が大きく向上し、製品のばらつきも減少した。

事業者のプロフィール

事業者名キリシマ精工株式会社
所在地鹿児島県 霧島市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野切削加工
従業員数23人
資本金1,000万円
設立2006年

事業の背景

当社は精密金属切削加工を行っており、現在は難削材の微細加工を手がけている。これまで光通信及び半導体分野への営業活動を展開してきたが、取引先からはより高精度の加工水準が求められていた。今後は光通信機器、半導体機器、医療機器、宇宙・航空機器などの分野へ進出するため、新たな市場の獲得を目指していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度難削材の微細加工を行っているが、取引先からより高精度の加工水準を求められていた。
  • 生産能力保有する機械では多軸加工に対応できず、角度付きバイスを設置して切削加工を行っていた。
  • 納期・工程角度バイスのセットに30分、測定後の微調整に15分かかり、作業時間が長かった。
  • 販路・情報発信新たな市場と新規取引先を獲得して更なる発展を目指す必要があった。
  • コスト・採算価格コストを下げ、今後の取引先からの発注に対応できる体制が求められていた。

やったこと

多軸加工が可能なCNCマシニングセンタを導入し、テスト加工を繰り返した。角度をつけた加工製品の精度が格段に向上した。角度バイスのセットに30分、測定後の微調整に15分かかっていた作業が5分に短縮された。製品のバラつきが減って精度が上昇し、1回で1個だった加工が3個に増加した。加工数量の増加に伴い、工具の変動や摩耗による交換が増えるため、作業時間の短縮効果が高い。

  • 加工機CNCマシニングセンタ多軸加工対応

事業の効果

  • 作業時間 45分→5分
  • 1回の加工個数 1個→3個

多軸加工機の導入により、角度をつけた加工製品の精度が大きく向上し、製品のばらつきも減少した。作業時間が大幅に短縮され、1回の加工個数も増えたため、生産性と納期対応力が高まった。価格コストの低減も実現し、今後は取引先からの発注に対応でき、満足度の向上も見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    波及効果・雇用光通信や宇宙・航空機器など幅広い分野への波及がうかがえるが、国が補助する積極的な理由や雇用創出の記述は見当たらない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    光通信・半導体事業への営業展開を経て、精密金属切削加工の新市場開拓を目的に設備導入したと書かれており一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    取引先から高精度加工を求められていると書かれているが、市場動向や自社の強み・弱みの具体的な分析は示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    角度付きバイス作業に45分かかっていた課題を示し、CNCマシニングセンタ導入で5分に短縮とあるが、高付加価値化・成長に向けた計画の詳細は薄い。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    加工数が1回1個から3個に増加し、角度バイス作業が45分から5分になったと数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制ー

    公開情報では判断できません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    光通信機器、半導体機器、医療機器など具体的なターゲットと、低コスト化による選ばれる理由が示されているが、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後の取り組みとして自動車部品・衛生機器・医療器関係向けの治具開発とサンプル納品・評価の段階が示されているが、スケジュールは不明確。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    難削材の微細加工や多軸加工で角度付き製品の精度が格段に向上したとあるが、同分野での高付加価値化の水準を数値で示す記述はない。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用2

    光通信や宇宙・航空機器など幅広い分野への波及がうかがえるが、国が補助する積極的な理由や雇用創出の記述は見当たらない。

  • 費用対効果3

    加工時間の短縮や製品数の増加など効果の数字はあるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    半導体や光通信、医療機器など成長分野への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    地域の特性を活かした記述は読み取れず、地域経済や雇用への効果もうかがえない。

今後の展望

自動車部品、衛生機器、医療器関係の分野を中心に、当社ならではの加工方法や治具を開発する。獲得したユーザーに対してサンプルを作成し、納品と評価を行っていく予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

岡山県平成24年度

多品種小ロット、短納期の生産体制を実現

生産工程を改善するため、高性能の研磨設備を2台導入し、消耗品・部品を共通化するとともに、1台に不具合が生じても生産に影響が出ないようにした。

効果:塗装の乾燥時間 2日→0.67日

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。