ものづくり補助金平成24年度鹿児島県

新規機械設備導入によるスピーディ・高精度・リーズナブルに印刷物の加工ができる体制構築を図る事業

成果従来機と比較して3倍強のスピード加工を実現

この事例のポイント

  • ミシン加工は大手印刷会社が下請業者に外注する工程で、同規模の業者も下請では受注金額が抑えられ利益が見込めないため、積極的に参入しにくい状況だった。
  • 当社はこの分野に敢えて参入することを目指し、ものづくり補助金を活用して新規ミシン加工機を導入した。
  • 従来機と比較して3倍強のスピード加工を実現。以前とは比べものにならない仕上がりとスピードを実現し、これまでコスト的に見合わなかった案件の受注が可能になった。

事業者のプロフィール

所在地鹿児島県 南九州市
業種印刷・同関連業
技術分野位置決め
従業員数1人
設立1948年

事業の背景

当社は小規模ながら、デザインの企画から印刷までトータルでコーディネートすることを基本理念としている。ミシン加工はチケット、チラシ、伝票などの印刷に付随してニーズが多く、市場規模は大きい。一方、大手印刷会社は作業効率とコスト面から下請業者に外注しており、同規模の業者も下請で受注するため単価が抑えられ、利益が見込めず参入しない状況にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算ミシン加工は大手印刷会社が下請業者に外注する工程で、同規模の業者も下請では受注金額が抑えられ利益が見込めないため、積極的に参入しにくい状況だった。
  • コスト・採算既存機では数量がコストに見合わず、納期が限られる案件などを不本意ながら受注できなかった。
  • 納期・工程既存機のミシン加工は複数の大きさの異なるプレートを並べて刃を立て紙の位置を調整する必要があり、一方向にしか加工できないため、別の形のミシン目には追加の位置調整が必要だった。

やったこと

当社はこの分野に敢えて参入することを目指し、ものづくり補助金を活用して新規ミシン加工機を導入した。この機械は小型ながら、紙をセットして簡単な刃の位置調整をすれば、あとはコンピュータ部で位置調整等を行い、一度通すだけでL字型などのミシン目が入れられる。また、裏まで通さない切り込みの深さも調整できる。従来機と比べて3倍強のスピードで加工でき、熟練の技術と組み合わせれば、これまで対応できなかった様々なパターンのミシン加工が可能になった。

新しい製品・サービス:ミシン加工による切り取り線の追加加工

事業の効果

  • 従来機と比較して3倍強のスピード加工を実現

以前とは比べものにならない仕上がりとスピードを実現し、これまでコスト的に見合わなかった案件の受注が可能になった。大量の印刷を行う大手印刷業者の下請も可能となる体制を構築できた。ミシン目のパターンも広がり、印刷の提案範囲が広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.5 / 514観点のうち11観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    これまでの取組との一貫性創業以来の基本理念(デザインから印刷までトータル対応)を見直し、小回りのきく印刷会社を目指すとあり、過去の取組との一貫性がうかがえる。
経営戦略との整合性2.7
  • これまでの取組との一貫性2

    創業以来の基本理念(デザインから印刷までトータル対応)を見直し、小回りのきく印刷会社を目指すとあり、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手印刷会社が下請に出す工程でミシン加工の需要が大きいと述べ、外部環境は読み取れるが、自社の強み・弱みの具体的な比較は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    数量がコストに見合わず受注できなかった課題を挙げ、新機導入で受注可能にするとしているが、高付加価値化の定量的な計画は示されていない。

事業の実現可能性2.5
  • 付加価値・賃上げの目標2

    従来機と比べ3倍強のスピード加工とあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、目標値の設定はうかがえる程度。

  • 事業を進める体制ー

    公開情報では判断できません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ミシン目の多様なパターン加工が可能になり大手印刷業者の下請を狙う点は書かれているが、顧客ターゲットの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    県内大手からの受注拡大、将来的な県外営業やネット展開に触れるが、スケジュールや課題の解決方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    ミシン加工は印刷に付随するニーズが多く市場は大きいが、大手が外注し同規模業者が参入しにくい分野と述べ、高付加価値化の水準までは読み取れない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    地元企業として地域密着の活動を行うとあり地域への貢献はうかがえるが、雇用創出や波及効果の具体的な記述はない。

  • 費用対効果2

    導入で受注可能になった案件が増えるとあるが、投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    鹿児島県内の地元企業として地域密着で事業拡大を図るとあり、地域特性の活用はうかがえるが、雇用や成長の規模は書かれていない。

今後の展望

新規ミシン加工機の導入により、鹿児島県内の大手印刷会社からの受注拡大を見込んでいる。将来的には県外への営業展開とインターネットによる受注拡大を予定している。また、既存顧客への営業拡大や地元企業との地域密着の活動を行い、事業拡大を図っていきたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。