ものづくり補助金平成24年度鹿児島県

複雑精密プレス部品受注獲得に向けたサーボプレス機導入

株式会社ホープ精工

この事例のポイント

  • 金型製作などで納期を短縮するには、機械加工の速度と精度が課題となっていた。
  • サーボプレス機と測定顕微鏡(X30)を導入し、従来は一部切削加工していたプレス品を鍛造品のみで製作する試作開発を行った。
  • 鍛造で製作できる範囲が広がり、切削加工に頼っていた製品を鍛造品のみで製作できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ホープ精工
所在地鹿児島県 入間市
業種金属製品製造業
技術分野金属プレス加工
従業員数35人
資本金1,200万円
設立1978年

事業の背景

当社はバイクや自動車の電装部品のコネクター類や、携帯電話用シールドカバーフレームなどの精密プレス部品を主力製品としている。簡単な部品は海外メーカーとの価格競争に陥りつつあり、差別化が必要になっていた。顧客ニーズの多様化とグローバル化が進むなかで、複雑形状のプレス部品を積極的に受注する方針をとった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程金型製作などで納期を短縮するには、機械加工の速度と精度が課題となっていた。
  • 生産能力従来は加工が困難な複雑形状のプレス部品を断っており、受注を広げられていなかった。
  • コスト・採算簡単な部品は海外メーカーとの価格競争に陥りつつあった。

やったこと

サーボプレス機と測定顕微鏡(X30)を導入し、従来は一部切削加工していたプレス品を鍛造品のみで製作する試作開発を行った。当初は深絞り等の鍛造品で絞りとソリ防止の条件を確立する予定だったが、技術のアピールと新規受注につなげるため、側面に丸み(R)を持つ製品の試作に変更した。その部品は自動車の電装部品で、現在は切削加工で製造されているものである。様々な条件で試作を繰り返し、最適な条件を見つけて目標どおりの丸みを成形することができた。

新しい製品・サービス:側面にRを持つ複雑形状の鍛造プレス部品

事業の効果

鍛造で製作できる範囲が広がり、切削加工に頼っていた製品を鍛造品のみで製作できるようになった。納期の短縮と精度の向上を実現し、低コストでの製品製作にも成功したとしている。これにより、複雑形状のプレス部品の新規受注を獲得できる見込みが立った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性海外メーカーとの価格競争が進む中で、金型設計からプレス加工までの一貫体制を強みとして差別化を図る方針が具体的に述べられている。
  • 4
    課題の認識と解決納期短縮や加工速度・精度が課題と認識され、サーボプレス機導入で鍛造のみでの製作を目指す具体的な解決策が示されている。
  • 4
    新しさ・高付加価値従来は切削加工で作られていた側面R付きの自動車電装部品を鍛造で製作し、同分野で高付加価値化を図る内容が示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標納期短縮や低コスト化の成果は述べられているが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    海外メーカーとの価格競争を避けるため複雑形状プレス部品を受注する方針が示され、金型から加工までの一貫体制も述べられている。過去の取組との連続性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    海外メーカーとの価格競争が進む中で、金型設計からプレス加工までの一貫体制を強みとして差別化を図る方針が具体的に述べられている。

  • 課題の認識と解決4

    納期短縮や加工速度・精度が課題と認識され、サーボプレス機導入で鍛造のみでの製作を目指す具体的な解決策が示されている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    納期短縮や低コスト化の成果は述べられているが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    金型設計からプレス加工までの一貫体制が整っていると記載されているが、人員や事務体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    側面にRを持つ自動車電装部品の鍛造化が受注につながると説明され、顧客ターゲットは示されるがニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    薄物絞り部品で品質を実証し、その実績をもとに複雑部品の受注を目指す段階的な進め方が示されている。スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    従来は切削加工で作られていた側面R付きの自動車電装部品を鍛造で製作し、同分野で高付加価値化を図る内容が示されている。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用2

    自動車電装部品の製造技術の確立が述べられるが、雇用創出や波及効果などの国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    低コスト製作や納期短縮が実現したと述べられているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    埼玉県と鹿児島県の拠点が記載されるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は読み取れない。

今後の展望

今回得られたノウハウを迅速に活用し、複雑プレス部品の市場獲得を目指していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。