ものづくり補助金平成24年度鹿児島県

紫外から赤外までの広い波長範囲をカバーする植物育成用のLED光源の開発試作

交和電気産業株式会社

成果演色性Ra95以上を実現

この事例のポイント

  • 植物の時間感覚を覚醒させ機能性物質を合成するためには紫外から赤外までの広範囲の光が必要とされているが、既存の植物育成用光源は各社とも単色光である。
  • 太陽光と類似した発光スペクトルを放射できるLED光源を設計開発した。
  • 演色性Ra95以上を実現。太陽光に近い超高演色で紫外から赤外までをカバーする植物育成用LED光源の試作開発に成功し、補光や季節を感じさせる光機能…

事業者のプロフィール

事業者名交和電気産業株式会社
所在地鹿児島県 出水市
業種電気機械器具製造業
技術分野電子部品・デバイスの実装
従業員数54人
資本金3,600万円
設立1980年

事業の背景

近年、食の安全や食料自給率などの問題に関連して植物工場の市場が拡大している。これに伴い、完全人工光型植物工場及び太陽光との併用型の植物育成用照明および制御装置の市場も拡大している。当社は単一面発光方式による超高演色照明を強みとし、80Wから800Wまでの大型照明で植物工場に対応可能である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力植物の時間感覚を覚醒させ機能性物質を合成するためには紫外から赤外までの広範囲の光が必要とされているが、既存の植物育成用光源は各社とも単色光である。
  • 新製品・新技術太陽光に近い超高演色の光源を安価に実現する技術が求められていた。

やったこと

太陽光と類似した発光スペクトルを放射できるLED光源を設計開発した。可視光領域は当社で開発した高演色光源部に近紫外LEDベアチップと赤外LEDベアチップを付加し、全体を単一の基板上に実装した。近紫外域、可視光域、赤外域の放射強度を自由に調整できる光源とした。炭酸ガス等と組み合わせて赤外線の実験を行うためのLED光源の設計も行った。新蛍光体の選定・調合・封止条件により演色性Ra95以上を実現し、各LEDチップの実装設計の最適化により80W光源を開発した。独自の筐体構造によりガス注入機能付き筐体を開発し、各波長の出力を制御できる制御器も開発した。

新しい製品・サービス:紫外から赤外までの広い波長範囲をカバーする4波長制御型LED照明(植物育成用光源)

事業の効果

  • 演色性Ra95以上を実現
  • 各LEDチップの実装設計の最適化により80W光源を開発

太陽光に近い超高演色で紫外から赤外までをカバーする植物育成用LED光源の試作開発に成功し、補光や季節を感じさせる光機能を両立する制御器を実現した。当社は事業終了後3年間を試験運用期間とし、公設試験場や植物工場で運用して各種植物に最適な要求仕様を解明し、量産体制へ移行する計画である。対象は植物工場や民間農業団体で、将来的には世界市場への販促も図る。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性単一面発光方式による超高演色照明が優位性とされ、80W〜800Wの大型照明で植物工場に対応できる点が具体的に示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け対象は植物工場と民間農業団体、将来は公設試験場と明記され、演色性Ra95以上という選ばれる理由も数値で示されている。
  • 4
    新しさ・高付加価値植物育成用照明は単色光が主流とされる中で、紫外から赤外まで広く覆う光源を開発する点が新規性として述べられている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値の増加や賃上げの目標値は書かれておらず、今後3年間の試験運用と量産移行の予定がうかがえる程度。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    植物工場市場の拡大を背景に植物育成用LED照明を開発したと読めるが、既存事業との連続性や経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    単一面発光方式による超高演色照明が優位性とされ、80W〜800Wの大型照明で植物工場に対応できる点が具体的に示されている。

  • 課題の認識と解決3

    単色光しかない現状の課題を認識し、紫外から赤外までの光源開発に取り組むと書かれているが、売上や付加価値の目標は示されていない。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値の増加や賃上げの目標値は書かれておらず、今後3年間の試験運用と量産移行の予定がうかがえる程度。

  • 事業を進める体制2

    事業者概要として従業員54人、設立昭和55年とあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    対象は植物工場と民間農業団体、将来は公設試験場と明記され、演色性Ra95以上という選ばれる理由も数値で示されている。

  • 事業化までの道筋3

    事業終了後3年間は公設試験場や植物工場で試験運用し、要求仕様を解明して量産へ移行する段取りが示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    植物育成用照明は単色光が主流とされる中で、紫外から赤外まで広く覆う光源を開発する点が新規性として述べられている。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    食の安全や食料自給率の問題に関連した植物工場市場の拡大に触れているが、国が補助する波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    炭酸ガスを含む遠赤外光の光源や補光機能の開発に触れているが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    植物工場という成長市場への進出がうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

事業終了後3年間は試験運用期間とし、公設試験場や植物工場で運用して各種植物に最適なLED照明の要求仕様を解明し、量産体制に移行したい。将来的には公設試験場など世界の市場への販促を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。