ものづくり補助金平成24年度鹿児島県

かつお本枯節を使用したふりかけ(かつおでんぶ)の試作開発

有限会社山吉國澤百馬商店

この事例のポイント

  • 保存料無添加で高品質なかつおでんぶを作るには、原材料のかつお本枯節粉末の水分量と包装形態が課題だった。
  • 料亭などで使われる自社生産の発酵かつお本枯節を原料に、保存料無添加のかつおでんぶを試作開発した。
  • 真空包装により手作業が減り、コストの削減と生産性の向上が見込まれた。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社山吉國澤百馬商店
所在地鹿児島県 指宿市
業種食料品製造業
技術分野熱処理
従業員数40人
資本金900万円
設立1967年

事業の背景

ふりかけ市場は弁当ブームや内食化などを受けて拡大しており、2012年は2005年比で3割伸びていた。消費トレンドには本物志向があり、高級品もヒットしている。健康に気を遣う高齢者向けに、保存料無添加の製品への需要も見込まれていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度保存料無添加で高品質なかつおでんぶを作るには、原材料のかつお本枯節粉末の水分量と包装形態が課題だった。
  • 品質・精度かつおでんぶはウェットタイプのため、水分量のバランスと保存性の確保が課題だった。

やったこと

料亭などで使われる自社生産の発酵かつお本枯節を原料に、保存料無添加のかつおでんぶを試作開発した。原料の乾燥度を高めて酸化を防ぐため真空包装機を導入し、真空包装によって品質の安定した製品の製造に成功した。残留水分の異なる原材料の組み合わせを試作し、仕上がり水分量を追求した。熱処理技術を使うエスニーダーを導入し、加熱乾燥から調味料投入、炊き上げまでを一貫して行い、本枯節の風味と保存性の両立を図った。ニーダーには重量計が付いており、最終仕上がりの品質安定化にも役立った。

新しい製品・サービス:保存料無添加の高品質なかつおでんぶ(かつお本枯節使用)

事業の効果

真空包装により手作業が減り、コストの削減と生産性の向上が見込まれた。これにより価格競争力の強化にもつながった。エスニーダーで加熱乾燥から炊き上げまでを一貫して行うことで、本枯節の味や風味を保った品質を実現した。ニーダーの重量計により最終仕上がりの品質も安定させられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性ふりかけ市場が2005年比3割伸びたこと、本物志向・健康志向の高齢者層を狙い、高級食材と無添加を競争優位と位置付けている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け高級食材のかつお本枯節使用、保存料無添加、一般ふりかけと異なる価格帯で売り込むという顧客ターゲットと選ばれる理由が示されている。
  • 4
    新しさ・高付加価値乾燥粉末ふりかけと異なるウェットタイプで、保存料無添加の高級かつおでんぶとして同分野で高付加価値化を図っている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、コストカットや生産性向上が見込まれるという定性的記述にとどまる。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のかつお本枯節の自社生産を活かし、保存料無添加のかつおでんぶ開発に取り組んだと読めるが、過去取組との連続性の説明は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ふりかけ市場が2005年比3割伸びたこと、本物志向・健康志向の高齢者層を狙い、高級食材と無添加を競争優位と位置付けている。

  • 課題の認識と解決3

    水分量や包装形態の課題を認識し真空包装機やエスニーダーで対応したとあるが、高付加価値化の定量的計画は示されていない。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、コストカットや生産性向上が見込まれるという定性的記述にとどまる。

  • 事業を進める体制2

    従業員40人、設立昭和42年などの企業概要はあるが、補助事業を遂行する体制や人材の具体的な記載は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高級食材のかつお本枯節使用、保存料無添加、一般ふりかけと異なる価格帯で売り込むという顧客ターゲットと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    試作と製品化に取り組んだと記載があるが、中長期の課題検証やスケジュール、解決方法の詳細は読み取れない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    乾燥粉末ふりかけと異なるウェットタイプで、保存料無添加の高級かつおでんぶとして同分野で高付加価値化を図っている。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    地域の食材製造事業者としての取組はうかがえるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果2

    手作業減少によるコストカットや生産性向上が見込まれるとあるが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    指宿市の地域食材であるかつお本枯節を活かした製品と読めるが、地域経済や雇用への波及は具体的に書かれていない。

今後の展望

保存料無添加で高級食材を使う特徴があり、他社製品にはない優位性があるため市場競争力があると考えている。一般的なふりかけとは異なる価格帯で売り込みたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。