口腔内スキャナー導入による、歯科診療におけるデジタル化・感染対策への取組み

島根県の医療分野の会社が、ものづくり補助金で口腔内スキャナーを導入し、歯科診療のデジタル化と感染対策に取り組んだ事例です。

成果印象採得時間 50分→10分

この事例のポイント

  • 従来の印象採得では印象材の練和や石膏の硬化待ちなど一連の工程に約50分かかり、作業効率に課題があった。
  • 口腔内スキャナーとしてデンツプライシロナ社のプライムスキャンを導入した。
  • 印象採得時間 50分→10分。印象採得時間が50分から10分に短縮され、作業効率が大幅に向上する。

事業者のプロフィール

所在地島根県 益田市
業種医療業
技術分野デザイン,情報処理,精密加工,製造環境
従業員数7人
設立1991年

事業の背景

ことぶき歯科医院は1991年に開業し、益田市内の病院や福祉施設にも訪問して歯科医療を提供している。20年前からデンタル・レントゲン撮影やパノラマ撮影などのデジタル化に取り組んできた。

デジタル光学印象は2024年6月から一部が保険適用となったが、対象は小臼歯の8本だけである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の印象採得では印象材の練和や石膏の硬化待ちなど一連の工程に約50分かかり、作業効率に課題があった。
  • コスト・採算印象物の消毒作業が必要で、唾液汚染による感染症予防にも手間がかかっていた。
  • 納期・工程技工物を技工所へ送り届ける必要があり、工程に時間がかかっていた。

やったこと

口腔内スキャナーとしてデンツプライシロナ社のプライムスキャンを導入した。スキャナーで得た3次元データを技工所へ送信し、詰め物や冠の技工物を模型を介さずに外注できるようにした。

撮影範囲が広く、セルフヒーティング機能により口腔内でカメラが曇らずにスキャンできる。3D画像で印象時の状態を患者に示せるようにした。

デジタル光学印象のデータはクラウド上に保存できる。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

  • 印象採得時間 50分→10分

印象採得時間が50分から10分に短縮され、作業効率が大幅に向上する。石膏模型や印象材が不要になり廃棄物を減らせる。

唾液に触れる部分が少なく感染症予防が強化される。精度向上により再治療が減り、3D画像で患者も納得して治療を受けられる。

災害時もデータをクラウドに保存できる。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決印象採得時間が50分から10分に短縮され、課題(作業負担・再治療・廃棄物)を具体的に解決する計画になっている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け3D画像で患者への説明が分かりやすくなり、自歯と同じ色調・金属アレルギー対応など選ばれる理由が整理されている。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    20年前からレントゲンのデジタル化など先進的取組を続け、次段階として口腔内スキャナーを導入している流れが明確。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    従来の印象採得の課題を踏まえ、スキャナーで唾液接触を減らし感染予防を強化する点が自院の強みに結びつく。

  • 課題の認識と解決4

    印象採得時間が50分から10分に短縮され、課題(作業負担・再治療・廃棄物)を具体的に解決する計画になっている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    印象採得時間50分→10分の短縮など数字で効果が示されているが、付加価値や賃上げの目標値は明示されていない。

  • 事業を進める体制3

    院長が中心となり、市内6か所の病院・福祉施設への訪問治療を行うなど、導入機器を運用する事業体制がある。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    3D画像で患者への説明が分かりやすくなり、自歯と同じ色調・金属アレルギー対応など選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    保険適用の拡大を見据え、今後のニーズ増加に応じて活用範囲を広げる方針が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    デジタル光学印象は保険適用が小臼歯8本に限られ普及途上の分野で、一般的普及度は低いと読み取れる。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    技工所との模型を介さないデータ送信により、石膏模型や廃棄物を減らす地域医療・環境面の意義がある。

  • 費用対効果3

    印象採得時間が50分から10分に短縮され、作業効率の大幅向上が見込まれるが、投入額対比の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    口腔内スキャナーとクラウド保存を導入し、デジタルデータで技工所と連携する新しい業務フローを構築している。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    益田市内の病院・福祉施設への訪問歯科治療を行い、地域の医療提供を担う事業として位置づけられている。

今後の展望

ニーズが高まれば保険適用の範囲が広がると期待している。

事業者の声

今後、ニーズが高まっていけば保険適用の範囲が広がっていくはずと期待をかける。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。