小規模事業者持続化補助金第1回・一般型自動車整備・その他サービス兵庫県

起業直後のコロナ禍で、地元を巡る旅の商品をつくり直す

株式会社たびぞう

兵庫県の旅行会社(従業員5名)国が公開している採択事例です

この事例のポイント

  • 旅行会社で18年働いた代表が、地域で受け入れる側の観光を手がけようと起業した。
  • 起業前から相談していた商工会の指導員の提案で、設立直後に持続化補助金を申請した。
  • コロナ禍が長引き、外国人向けから国内客向けに商品を切り替えた。
  • 補助金の申請で初めて作った事業計画を、その後も毎期作り続けている。

事業の経緯

代表は旅行会社に18年勤め、延べ1,400本の社員旅行を企画してきた。30歳の頃に商工会の青年部に入って若手経営者と交わる中で起業を意識し、出発地側の旅行に加えて地域で受け入れる側の観光を手がけたいと、商工会の指導員に相談を重ねた。

2019年12月に40歳で会社を設立し、指導員の提案で持続化補助金を申請して翌年5月に採択された。直後にコロナ禍で売上がゼロになったが、外国人向けのガイドツアーとチラシを整えたうえで、国内客向けに地図を手に電動バイクで巡る旅を開発した。

事業の内容

  1. 課題:起業直後の売上ゼロ旅行会社に18年勤め、延べ1,400本の社員旅行を企画した代表が、出発地側の旅行だけでは先がないと考え、2019年12月に40歳で起業した。その約3か月後にコロナ禍が広がり、売上がゼロになった。
  2. 課題:外国人向けの商品と広報の不足温泉地には外国人の個人旅行者が多く訪れていたが、その人たち向けの体験や多言語の案内、広報の手段が足りていないと、地元の商工会から指摘を受けた。
  3. 取り組み:ガイドツアーとチラシ商工会の提案で持続化補助金を申請し、設立から数か月後の2020年5月に採択された。補助金で外国人の個人旅行者を呼び込むための自転車のガイドツアーを開発し、モニターツアーを開いた。インバウンド客を取り込むため、その写真でチラシを作り、温泉街の観光協会に置いたほか都内のインバウンド誘致イベントでも配った。
  4. 取り組み:国内客向けへの切り替えコロナ禍が収まらず外国人向けの開始が見通せなかったため、商工会の指導員と相談を重ね、日本人客向けにガイドを付けない電動バイクの旅を開発した。参加者はオリジナルの地図を手に自分のペースで巡る形で、温泉街、洞窟の名所、海岸、海水浴場、日本海周遊の5コースを用意した。

補助金を使った経費

記事の内容から、小規模事業者持続化補助金の経費区分にあてはめた区分です。

新商品開発費ガイドツアーの開発
広報費チラシ

事業の効果

  • 売上高が2021年11月期に比べ、2024年11月期は3倍以上になった。
  • 電動バイクの旅は若い人を中心に支持され、利用者の満足度は98%。
  • 補助金の申請で初めて作った事業計画を、その後も毎期作り、計画と実績の差を振り返るようになった。

事業者の声

社長が決める型にはまった社員旅行ではなく、社員自らが主体的に企画することで会社への貢献意識を高め、その結果として、企業の売上向上を目指す『業績が上がる社員旅行』などを提案していました。

30歳の頃、朝来市商工会に飛び込みで営業したことをきっかけに、商工会青年部に所属しました。青年部で若手経営者と交流する中で大きな刺激を受け、次第に起業を意識するようになりました。そして、何よりも大きかったのが、三浦健太経営指導員(現:豊岡市商工会支援課課長)との出会いでした。今後の旅行会社のあり方として発地型観光だけではなく着地型観光も手掛け、将来的には地域活性化の担い手の核になりたいとの想いを三浦さんに相談するうちに、起業後の事業内容が徐々に具体化していきました。

起業した直後で、補助金の申請は初めてで不安もありましたが、起業までの経緯を知っている三浦さんが支援してくれるのであれば、大丈夫だという安心感がありました。

早すぎる別れを迎えた友人を思い出すと、生きて誰かのために力になれることの尊さ。それは困難な中でも、かけがえのないことなのだ。

地元の人たちと手を組み、地域に密着した旅行プランを提供する。

三浦さんは厳しい意見を述べつつも、自分が提案したアイデアに対し、解決の切り口を一緒に考えてくれた。

お客様が当社のオリジナルマップを見ながら、自ら目的地を思い描いて、自由に城崎での旅を経験してくれる。楽しくないわけがないでしょう。

法人設立後、すぐに持続化補助金を申請し、初めて事業計画を作成したが、その後も補助金申請とは関係無く、必ず毎期、事業計画を作成している。自社の内部要因にばかり目が行きがちだが、三浦さんの支援を頂きながら事業計画を作成しSWOT分析を行った際、外部要因を意識するようになった。また、事業計画と実績数値の乖離がなぜ生じたのか、計画策定時に立ち戻って検討もできる。

兵庫県の旅行会社(従業員5名)
出典

販路開拓の手段

  • ガイドツアー:外国人の個人旅行者向けに自転車で巡るツアーを開発し、モニターツアーを開いた。
  • チラシ:モニターツアーの写真で作り、温泉街の観光協会に置いたほか、都内のインバウンド誘致イベントで配った。
  • オリジナルの地図:国内客向けの電動バイクの旅で、5つのコースを自分のペースで巡れるようにした。

相談先と計画づくり

商工会豊岡市商工会

地域で受け入れる側の観光を手がけ、いずれ地域を元気にする担い手になるという構想を事業計画にまとめた。課題を外国人向けの体験と広報の不足に絞り、内部だけでなく外部の環境もSWOT分析で整理した。

今後の展望

地域で受け入れる側の観光と出発地側の旅行の両方を手がけ、地域を元気にする担い手の中心になることをめざす。事業計画は毎期作り続け、培ったノウハウをほかの観光地にも広げていくことが見込まれている。

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