ものづくり補助金平成24年度宮城県

最先端ワイヤー放電加工機による金型加工時間の短縮及び新規顧客の取り込み強化

ヤマセ電気株式会社

成果電極ワイヤー直径 0.2ミリメートル→0.05ミリメートル

この事例のポイント

  • 自動車用車載部品の金型製造では、デザイン変更や部品改良が頻繁に行われるようになり、納期短縮が求められていた。
  • 最先端のワイヤー放電加工機を導入した。
  • 電極ワイヤー直径 0.2ミリメートル→0.05ミリメートル。最先端のワイヤー放電加工機の導入により、電極ワイヤーの細線化で細密加工が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名ヤマセ電気株式会社
所在地宮城県 色麻町
業種金属製品製造業
技術分野金型
設立1972年

事業の背景

1972年に電子機器製造会社として色麻町に創業したヤマセ電気株式会社は、現在、宮城県内4社6工場のグループとして事業を展開している。企画開発から設計・試作・製造まで一貫生産できる体制が特徴である。美里工場では自動車用車載部品の金型製造を中心に行っている。自動車関連部品をはじめ多くの部品製造工場がアジアを中心に海外へ移転してから久しいが、近年は国内生産回帰の流れが生まれている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程自動車用車載部品の金型製造では、デザイン変更や部品改良が頻繁に行われるようになり、納期短縮が求められていた。
  • 品質・精度ワイヤー放電加工で厚物金属を加工すると、ワイヤーのたわみによって加工精度が損なわれる問題があった。
  • 品質・精度精巧な切断加工にはさらなる精度向上とリードタイム短縮が必要だった。

やったこと

最先端のワイヤー放電加工機を導入した。導入した機種では電極ワイヤーの直径が従来の0.2ミリから0.05ミリとなり、さらなる細密加工が可能になった。切断面が滑らかで精度が高いため、その後の仕上げ作業時間は2分の1に削減された。さらにリニアモーター駆動を採用して加工時間自体も2分の1に短縮した。厚物金属の加工では、テストと改良を施して精度を従来の5マイクロから2マイクロ以内へ向上させた。

加工機最先端ワイヤー放電加工機

事業の効果

  • 電極ワイヤー直径 0.2ミリメートル→0.05ミリメートル
  • 仕上げ作業時間 1比率→0.5比率
  • 加工時間 1比率→0.5比率
  • 加工精度 5マイクロメートル→2マイクロメートル

最先端のワイヤー放電加工機の導入により、電極ワイヤーの細線化で細密加工が可能になった。切断面が滑らかになって仕上げ作業時間が大幅に減り、リニアモーター駆動の採用で加工時間も短縮された。厚物金属の加工でも精度が向上し、24時間無人稼働によりコス面での競争力も高まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    創業は1972年で電子機器製造から業務を拡大し、一貫生産体制を築いたとあるが、今回の投資が経営戦略にどう位置付けられるかは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    一貫生産による短納期・低コスト対応を強みとして挙げ、頻繁な仕様変更への対応が課題とされている。ただし市場動向との比較は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    仕様変更や部品改良に伴う納期短縮・精度向上が課題と明示され、ワイヤー放電加工機導入でリードタイム短縮と精度向上を目指したとある。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    仕上げ作業時間が2分の1、加工時間自体も2分の1に短縮、精度は従来5マイクロから2マイクロ以内へ向上と数字で目標と成果が示されている。

  • 事業を進める体制2

    社内に一貫生産体制や4社6工場のグループがあることはうかがえるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    自動車車載部品の金型製造を中心に、短納期・低コストを選ばれる理由として打ち出しているが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入機の性能は具体的だが、導入後の遂行スケジュールや中長期の課題検証は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    ワイヤー放電加工は硬さに関わらず精密加工できる手法と説明され、高精度化の方向性はあるが、普及度の数値比較は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    国内生産回帰への流れに貢献したいとの言及があり、ものづくり国内回帰という社会的意義はうかがえるが、波及効果の定量は示されていない。

  • 費用対効果3

    加工時間と仕上げ時間の半減という生産性向上は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最先端の加工機導入によるイノベーションはうかがえるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献の具体は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    海外移転からの国内回帰という流れに触れ、構造転換に資する方向性はうかがえるが、成長分野への進出としての記述は薄い。

  • 地域経済への波及2

    宮城県内でグループ事業を展開するとあるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済への効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

クオリティと低コストの両立でメイドインジャパンの復権を目指し、国内生産回帰への流れにさらに貢献したいと考えている。

事業者の声

品質は当然。一貫生産により短納期・低コストでお役に立つことをモットーに事業を展開しています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。