多品種・小ロット鋳造製品の生産性向上のための設備投資事業
鉄製だったサンドビンをステンレス製に変更し、保水性を高めて安定した砂を貯蔵し造型機へ送れるようにした。
有限会社荒木製作所
成果加工時間(1個あたり) 7分→5.4分
| 事業者名 | 有限会社荒木製作所 |
|---|---|
| 所在地 | 愛知県 名古屋市 |
| 業種 | 金属製品製造業 |
| 技術分野 | 切削加工 |
| 従業員数 | 19人 |
| 資本金 | 500万円 |
| 設立 | 1964年 |
荒木製作所は自動車や建設機械、一般産業用機械の金属部品加工を手がけ、量産品より一品ものの加工を得意としている。主力は建設機械のベアリング部品である半割形状のすべり軸受メタルと銅合金の加工で、銅合金は耐疲労性や耐摩耗性に優れ機械の間接部品として欠かせない一方、柔らかく切削工具の刃に付着しやすく加工が難しい。平成25年、リーマン・ショックの衝撃からようやく立ち直り、銅合金加工の受注も建設機械のベアリング部品を中心に回復しつつあった。
抱えていた課題
やったこと
旋盤とフライスの複合加工機(オークマ製)を導入した。既存のNC旋盤で制御盤の操作に慣れている点と剛性の高さに定評がある点が決め手になった。あわせて全周測定できる真円度測定機を導入し、従来の2点測定に比べ検査精度を格段に向上させた。工場長が初めてフライス加工に本格的に取り組み、刃物の設定や切削条件を一から学んだ。両機の導入は平成24年度補正ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金を利用した。
| 加工機 | 旋盤とフライスの複合加工機(オークマ製) |
|---|---|
| 検査測定 | 真円度測定機 |
複合加工機の導入で段取り替えや付け替えのロスが減り、生産効率が目に見えて向上した。1個あたりの加工時間は約23%短縮し、作業人数は2人から1人になって納期も読みやすくなった。真円度測定機により検査精度が上がり、合格後すぐ本生産に移れるようになった。作業員の多能工化が進み、会社全体の自信にもつながった。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
過去の取組として平成24年度補正の補助金を利用し、設備投資の再開と業容拡大を図ったと書かれているが、経営戦略上の位置づけは詳しく書かれていない。
銅合金加工の受注回復とリーマン・ショックからの立ち直りに触れるが、市場や競合に対する強み・弱みの分析は書かれていない。
段取り替えの時間と作業人員のロスを課題として認識し、複合加工機導入で1個あたり7分から5.4分へ約23%短縮したと数値で示している。
高付加価値化や賃上げの目標値は書かれておらず、生産時間短縮の実績のみがうかがえる。
工場長が複合加工機を操作し、ものづくりマイスター制度の指導を受けるなど体制面の記述はあるが、事務処理能力は書かれていない。
銅合金の耐疲労性や潤滑性など製品特性と、顧客からの信頼向上の狙いは書かれているが、顧客ターゲットの整理は薄い。
測定室の設置や高精度測定機の導入計画は触れられているが、中長期の検証やスケジュールは詳しく書かれていない。
公開されている事例からは読み取れません。
銅合金の半割軸受メタルを中心に、高度な加工技術を要する点は書かれているが、市場での希少性や高価格化の数値は示されていない。
ものづくり技術の継承や地域の雇用に触れるが、川上・川下への波及効果は具体的に書かれていない。
補助金を使った設備投資で生産時間が23%短縮し、作業人数も2人から1人に減ったと数値で費用対効果がうかがえる。
複合加工機と高精度測定機の導入は書かれているが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。
公開されている事例からは読み取れません。
名古屋市北区の企業であることは書かれているが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は薄い。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
高精度測定の重要性に目を向け、測定室を設ける計画を進めている。真円度測定機を超える高精度な測定機を導入し、専任の作業員を当てる予定である。さらに新たに2台の複合加工機を導入し、伝え続けてきた技術と最先端技術を融合させて新たな境地を拓こうとしている。
機械導入は会社全体の自信につながった
公式の事例集より(原文のまま)
鉄製だったサンドビンをステンレス製に変更し、保水性を高めて安定した砂を貯蔵し造型機へ送れるようにした。
水溶性の塗料に電気を流して金属の代わりに塗料を付ける、めっきと同じ原理の電着塗装を導入した。
ネットワークを介して各五軸マシニングセンターに加工指示できるLAN環境を構築した。