ものづくり補助金平成24年度山形県

脱塩装置の導入による生産プロセスの強化

株式会社丸十大屋

この事例のポイント

  • 従来の減塩醤油は火入れの後に水を加えて塩分を調整していたため、塩分を抑えるとうま味も低下するという課題があった。
  • 減塩商品のレベルアップを図るため、社内に「おいしく減塩プロジェクト」を立ち上げ、従来の減塩醤油を全般的に見直した。
  • 脱塩装置の導入により、うま味を落とすことなく減塩できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社丸十大屋
所在地山形県 山形市
業種食料品製造業
技術分野金属プレス加工
従業員数41人
資本金3,000万円
設立1953年

事業の背景

当社は天保15年(1844年)に紅花商として創業し、明治中期に醸造業を始めた。50年前に発売した「味マルジュウ」は山形の味として当社の看板商品になっている。山形県は脳卒中の患者が全国的にも多く、予防のために減塩を推進する必要があり、県民の健康増進に貢献できる商品のレベルアップが求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度従来の減塩醤油は火入れの後に水を加えて塩分を調整していたため、塩分を抑えるとうま味も低下するという課題があった。
  • 人手・技能味の調整が人による作業で作業者の技量に頼っていたため、品質にばらつきが生じていた。
  • 品質・精度品質のばらつきを抑えきれず、商品の完成度に自信を持って積極的に売り込めない状況だった。

やったこと

減塩商品のレベルアップを図るため、社内に「おいしく減塩プロジェクト」を立ち上げ、従来の減塩醤油を全般的に見直した。その結果、脱塩装置を導入して製造工程を変更することにした。導入した装置は人工透析の原理を利用した半透膜を使い、ある物質は通過させ、別の物質は通過させない膜によって醤油から塩分だけが抜けるようにしている。通常の商品と同じ工程で製造し、充填直前に脱塩処理することで、うま味を落とすことなく減塩商品が完成するようになった。

新しい製品・サービス:脱塩装置を使い、うま味や香り、色合いを保ったまま減塩した醤油

事業の効果

脱塩装置の導入により、うま味を落とすことなく減塩できるようになった。醤油本来の味、香り、色合いを保った減塩商品は他社の減塩商品との差別化になり、本物志向の商品が完成した。装置による製造は自動化されたことで生産性が上がり、品質が安定したため、積極的な販売戦略をとって既存顧客や仙台圏の顧客への販売を強化できるようになった。

今後の展望

高齢化が進むなかで脳卒中対策も含め、減塩を必要とする高齢者をはじめ幅広い層に訴求していく。医療関係や県立病院などにはすでに減塩醤油が入り、減塩指導にも活用されている。塩分を自在に調整できるため、家庭用・業務用の減塩タイプの醤油風調味料やめんつゆの新商品開発を行う。海外ではハラール認証を取得してマレーシアを中心に販売しており、今後はレトルトカレーなどの食品加工分野にも力を注ぐ。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。