ものづくり補助金平成24年度茨城県

動力の循環機構を備えた高速往復摺動・屈曲装置の試作開発

千穂田精衡株式会社

成果位相差制御により単独の振動値の1/10以下にした

この事例のポイント

  • これまで試験装置の動力源に油圧を使うことが多く、圧力を発生させるポンプの音が大きいことが難点だった。
  • 電動だけで駆動部分を作れないかと考え、新しい機構であるリニアモータを往復摺動部分に使用した直動機構を試作した。
  • 位相差制御により単独の振動値の1/10以下にした。高速往復動でも振動の少ない静かな試験装置が実現した。

事業者のプロフィール

事業者名千穂田精衡株式会社
所在地茨城県 つくば市
業種はん用機械器具製造業
技術分野動力伝達
従業員数10人
資本金1,000万円
設立2012年

事業の背景

主にブレーキキャリパーなど自動車部品の性能や耐久性の試験装置を製作している。つくば市という土地柄、研究所の実験装置も手がけている。得意先は多岐にわたるが、中でも機械関係で回転部分に使われるベアリングの試験を得意としている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力これまで試験装置の動力源に油圧を使うことが多く、圧力を発生させるポンプの音が大きいことが難点だった。
  • コスト・採算油圧方式では油を交換するため廃油問題も考慮する必要があった。
  • 新製品・新技術リニアモータは速度が速い分、両端で大きな力で止める必要があり、往復を繰り返すと熱が上がってモータが過負荷となる。

やったこと

電動だけで駆動部分を作れないかと考え、新しい機構であるリニアモータを往復摺動部分に使用した直動機構を試作した。往復運動のブレーキには、バネ、マグネット、エアシリンダーなどの機械的な反発機構を設け、駆動部自体のブレーキ力を少なくした。強力磁石で浮いた状態の往復運動には低摩擦のスライドガイド機構として、非接触で摩擦係数が非常に小さいエアベアリング方式を採用した。制御では2連のリニアモータを交互に動かして振動を打ち消し、180度の位相差を持たせた駆動方式により単独の振動値の1/10以下とする位相差制御を達成した。位置センサーは1ミクロンの分解能で精密な位置制御を行い、外部循環機構のセット位置や制御ソフトを調整して最適化した。

新しい製品・サービス:動力の循環機構を備えた高速往復摺動・屈曲試験装置

事業の効果

  • 位相差制御により単独の振動値の1/10以下にした

高速往復動でも振動の少ない静かな試験装置が実現した。位相差制御により単独の振動値の1/10以下となり、静かな動作が保証された。電力の消費も少なく、油圧ポンプの音や廃油の問題も解消される見込みである。ケーブル類や部品の耐久試験に使え、各メーカーの新製品開発への貢献が期待される。

今後の展望

この試作装置により、自動車や一般産業分野のケーブル類などの新製品開発に貢献できると考えている。振動の少ない往復摺動装置は、クリーンで消費電力も少ないため、今後メーカーの試験機械の新規導入の際に大きな武器となる。

  • 目標:1ミクロンの位置センサーで精密な位置制御が可能

事業者の声

それと同時に、社員の新技術に対応する技術力も必要

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。