ものづくり補助金平成24年度栃木県

特殊歯車製造技術の開発

株式会社 栗崎歯車製作所宇都宮工場

この事例のポイント

  • 軸付のベベルギヤはカッターの干渉により、通常の工法では加工できない。
  • 特殊歯車の設計ソフト2種類と歯車かみ合い試験器(大阪精密機械製 GTR25)を導入し、特殊歯車のモデリング・設計、加工、形状とかみ合い状況の確認による製品評価を行った。
  • 導入した設計ソフトで、さまざまな特殊歯車の歯形計算ができることが確認できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 栗崎歯車製作所宇都宮工場
所在地栃木県 芳賀郡芳賀町
業種はん用機械器具製造業
技術分野金型
従業員数30人
資本金9,000万円
設立1966年

事業の背景

当社は精密機械による自動車用試作歯車の製作と、特殊精密歯車の設計・製作を行っている。顧客から特殊歯車の引き合いが頻繁にあり、加工技術の幅を広げて特殊歯車の試作分野で独占的な地位を確立したいと考えていた。ベベルギヤやウォームギヤは通常、専用の工具・工作機械で製作されるが、その機械は高価で少量の試作には向いていない。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術軸付のベベルギヤはカッターの干渉により、通常の工法では加工できない。
  • コスト・採算特殊歯車の製作に使う専用の工具・工作機械は非常に高価で、試作のような少量生産には不向きである。
  • 生産能力顧客から特殊歯車の引き合いが頻繁にあるが、加工技術の幅が足りず、これに応えきれていない。

やったこと

特殊歯車の設計ソフト2種類と歯車かみ合い試験器(大阪精密機械製 GTR25)を導入し、特殊歯車のモデリング・設計、加工、形状とかみ合い状況の確認による製品評価を行った。製作したのはベベルギヤ(かさ歯車)、楕円歯車、異形歯車の3種類で、設計は導入した2種類の異なる規格で行った。ベベルギヤは社内の5軸マシニングセンタでボールエンドミルを用いて加工し、楕円歯車はワイヤ放電加工機とマシニングセンタの両方で、異形歯車はワイヤ放電加工機で加工した。かみ合い試験の結果、ベベルギヤは市販品の水準より良く、楕円歯車はワイヤ放電加工でプログラムの工程に工夫を加えると、かみ合い誤差の少ない滑らかなかみ合いが得られた。マシニングセンタ加工は加工時間が短いが、歯面の崩れを抑える工程を組まないとかみ合い誤差が大きくなることが分かった。

  • ソフト特殊歯車設計ソフトアムテック特殊歯車設計ソフトドンタイン
  • 検査測定歯車かみ合い試験器大阪精密機械製 GTR25

新しい製品・サービス:特殊歯車(ベベルギヤ、楕円歯車、異形歯車)の製造技術

事業の効果

導入した設計ソフトで、さまざまな特殊歯車の歯形計算ができることが確認できた。かみ合い試験によりベベルギヤなどの加工品の品質が市販品の水準より良いと確認され、安定的な受注の見通しが立った。依頼企業に対して「ここまではできる」と提案できるようになった。一方で未熟な工程も残っており、まだ開発の入口の段階である。

今後の展望

今回の開発を足掛かりに継続して開発を進め、市場調査、ベベルギヤやウォームなどの工法と設計手法の熟成、販売促進を順次行って事業化につなげていく。特殊歯車の試作市場規模は大きくないが、ニッチ分野で他社が参入しにくく付加価値が高いため収益が期待できる。売上は初年度は少ないが、徐々に増加すると考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。