ものづくり補助金平成24年度群馬県

新製品(3Dジョイントを用いたオフィス家具・ホーム家具・店舗什器等)立上げによる設備増強

株式会社トヨダプロダクツ

この事例のポイント

  • 3Dジョイント工法は構想段階にとどまっており、従来のダイカスト金型技術では実現が困難だった。
  • 秋葉ダイカスト工業所と技術協力し、3Dジョイント部ダイカストの試作金型を製作した。
  • 3Dジョイントは海外の主流メーカーと比べて価格が約半額程度で、組み立て作業性でも専用工具が不要で作業時間も約1/3程度となり、価格と性能の両面で優位に立てる見込みである。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社トヨダプロダクツ
所在地群馬県 桐生市
業種その他の製造業
技術分野切削加工
従業員数60人
資本金1億円
設立1955年

事業の背景

当社は約10年前からシステム家具を生産している。オフィス家具市場は2,600億円、家庭用家具市場は6,300億円とされる。3Dジョイントを用いたシステム家具の分野では、USMハラーなどの海外の主流メーカーが代表的な存在である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術3Dジョイント工法は構想段階にとどまっており、従来のダイカスト金型技術では実現が困難だった。
  • コスト・採算コスト競争力を高めるため、量産金型の製作と製作のための高効率の設備導入が課題となっていた。

やったこと

秋葉ダイカスト工業所と技術協力し、3Dジョイント部ダイカストの試作金型を製作した。試作金型で製作した3Dジョイント部の機能や耐久性を確認し、量産加工に向けた金型製作を行った。3Dジョイントを使用したシステム家具のバリエーション開発を進め、設計・試作を行った。デザインレビュー、設計検証、強度試験などを実施して最終デザインと最終仕様を決定し、最終モデルを試作した。新規導入したNC旋盤により、システム家具に使用する切削部品の量産に向けた試作加工に成功した。安定性試験、強度試験、衝撃性試験、落下試験を行い、若干の改善点はあるものの性能を満たすことを確認した。

加工機NC旋盤
金型ダイカスト金型

新しい製品・サービス:1カ所のネジを締めることにより最大5方向のフレームを同時に締結できる3Dジョイントを用いたオフィス家具・ホーム家具・店舗什器等のシステム家具

事業の効果

3Dジョイントは海外の主流メーカーと比べて価格が約半額程度で、組み立て作業性でも専用工具が不要で作業時間も約1/3程度となり、価格と性能の両面で優位に立てる見込みである。ネジ1本で組み立てられ組立コストと輸送コストを削減でき、分別廃棄も容易である。製品価格は3〜1,000万円程度で展開し、5年後に5億円程度の販売を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    約10年前からシステム家具を生産しており、3Dジョイント開発を進めてきたことは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    海外主流メーカーに対し価格約半額、組立時間約1/3と優位性が示されるが、自社の経営資源の強み・弱みの記述は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    量産金型と高効率設備導入が課題と整理され、年間販売額5,000万円、5年後5億円の目標もあるが、課題解決の計画の詳細は薄い。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    年間販売額5,000万円から5年後5億円という数値目標があり、価格・性能での優位性も根拠として示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員60人・資本金1億円は示されるが、補助事業を遂行する体制や人材、事務処理能力の記述はほぼない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    オフィス家具市場2,600億円、家庭用6,300億円、組立の簡便さ、分解梱包による輸送コスト削減など、選ばれる理由が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    試作金型製作から最終モデル、落下試験や強度試験までの流れは示されるが、今後の中長期の遂行スケジュールは明確ではない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    3Dジョイント使用のシステム家具は海外主流メーカーのみが挙げられ、価格約半額・組立時間約1/3と高い優位性が示されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    市場獲得による国内家具産業の振興やサプライチェーンへの波及効果など、国が補助する積極的理由は文章からはうかがえる程度。

  • 費用対効果3

    設備導入による量産化とコスト競争力向上が示されるが、補助金額に対する費用対効果の数値は記載されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    ダイカスト金型技術の発展や3Dジョイント工法の開発は読み取れるが、デジタル技術の活用やサプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    海外製品に対抗して国内の成長市場に進出する点はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及2

    群馬県桐生市の製造業者であることは分かるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域経済成長への言及は弱い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

製品の周知には多くの時間を要するため、当初は年間販売額5,000万円程度を見込み、5年後に5億円程度の販売を目標とする。

  • 目標:当初は年間販売額を5,000万円程度に設定し、5年後には5億円程度を目標とする
  • 目標:組み立て作業時間は海外メーカーの約1/3程度で済む

業種と困りごとが近い成果事例

宮城県平成24年度

超抗菌ニッケルめっきの事業化

神戸製鋼所の抗菌めっき技術を導入し、自社で性能検証を行ったうえで、試作設備(100L槽と付帯設備)を設置・稼働させた。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。