ものづくり補助金平成24年度群馬県

次世代自動車用超軽量冷却フィンのための金型開発

有限会社山口精工

成果同一面積あたりの放熱フィン形状部の数 1倍→2倍

この事例のポイント

  • アルミ合金製の放熱フィンは流動性が低く、鋳造時に細部へ溶湯を充填できないため、フィン間隔を狭めることが技術的に困難である。
  • アルミ合金製からマグネシウム合金製へ材質を置き換え、従来比1/2のフィン間隔を実現する金型開発に取り組んだ。
  • 同一面積あたりの放熱フィン形状部の数 1倍→2倍。同じ面積上に放熱フィン形状部を2倍設けた試作金型が完成し、フィン間隔を狭める加工の可能性を示した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社山口精工
所在地群馬県 伊勢崎市
業種輸送用機械器具製造業
技術分野金型
従業員数20人
資本金800万円
設立1982年

事業の背景

放熱フィンはモータやエンジンの冷却に広く使われており、現在は多くがアルミ合金で製造されている。将来の拡大が見込まれる電気・ハイブリッドをはじめとした次世代自動車では、環境負荷低減のため使用部品の小型化・軽量化が求められている。当社はこれまで基造メーカー(鋳造メーカー)への依存体質があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術アルミ合金製の放熱フィンは流動性が低く、鋳造時に細部へ溶湯を充填できないため、フィン間隔を狭めることが技術的に困難である。
  • 新製品・新技術次世代自動車では部品の小型化・軽量化が求められており、放熱フィンもそれに応える必要がある。
  • 品質・精度細く深い溝の加工では放電層を極限まで排出する必要があり、加工後の表面粗さの精度向上が求められていた。

やったこと

アルミ合金製からマグネシウム合金製へ材質を置き換え、従来比1/2のフィン間隔を実現する金型開発に取り組んだ。放電加工では銅電極ではなくグラファイト電極を用い、リニア駆動方式の放電加工機を導入して形状加工に取り組んだ。試作初期に生じたワークの欠けは、当社が培ってきた銅電極加工のノウハウを応用して加工時の欠損を抑制した。その結果、同じ面積上に放熱フィン形状部を2倍設けた試作金型が完成した。試作物の評価では群馬産業技術センターの協力を得てX線CTによる非破壊検査を行うこととしたが、X線の透過が十分でなく金型内部の詳細データの検証は実施できなかった。

  • 加工機リニア駆動方式放電加工機

新しい製品・サービス:マグネシウム合金製の超軽量放熱フィン

事業の効果

  • 同一面積あたりの放熱フィン形状部の数 1倍→2倍

同じ面積上に放熱フィン形状部を2倍設けた試作金型が完成し、フィン間隔を狭める加工の可能性を示した。一方で、X線の透過不良により金型内部の検証はできず、放電加工と研磨加工の表面凹凸に10倍以上の開きが見られたため、表面粗さの改善と計測・寸法保証方法の確立は今後の課題として残った。本事業で得た技術ノウハウは、基造メーカー依存からの脱却と他社との差別化における大きな武器になると考えている。

今後の展望

今後は本成果のPRに向け展示会への出展を予定しており、5年後には取引先を現在の3億に増やすことを目標に活動を展開したいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。