ものづくり補助金平成24年度千葉県

切削加工と3次元計測の効率化による粒子線がん治療用器具の短納期化開発

株式会社藤井製作所

成果代表的なモデルでプログラム作成時間を約25%短縮できた。

この事例のポイント

  • ボーラスの受託から納品まで少なくとも2日かかっており、治療開始までの期間の大半をボーラス製作が占めている。
  • 処理能力を向上させたCAD/CAMを導入し、がん病巣に応じた立体形状を3Dモデリングして最適なツールパスを出し、加工プログラムと形状測定プログラムに変換するシステムを開発した。
  • 代表的なモデルでプログラム作成時間を約25%短縮できた。CAD/CAM導入によりプログラム作成と加工時間が短縮され、切削加工の最適化とバリ取りの機械化により加工工程全体が短縮…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社藤井製作所
所在地千葉県 柏市
業種一般機械器具製造業
技術分野切削加工
従業員数23人
資本金5,000万円
設立1968年

事業の背景

当社はポリエチレン製の治療器具「ボーラス」の受託加工を病院からのオーダーに応じて製作・納入している。ボーラスはCTで計測したがん病巣の立体構造から作る3次元設計図をもとに切削加工で製造し、3次元形状計測による品質保証書を添えて納品される。粒子線がん治療は全国10施設以上で受けられる先進医療として注目されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程ボーラスの受託から納品まで少なくとも2日かかっており、治療開始までの期間の大半をボーラス製作が占めている。
  • 納期・工程治療人数の増加や、日々変化する腫瘍形状・体形変化に応じた高精度照射の実施にあたり、治療開始までの時間短縮が求められている。
  • 品質・精度品質保証を含めた短納期なボーラス製作体制の構築が必要だった。

やったこと

処理能力を向上させたCAD/CAMを導入し、がん病巣に応じた立体形状を3Dモデリングして最適なツールパスを出し、加工プログラムと形状測定プログラムに変換するシステムを開発した。加工速度制御機能や最適トルク加減速機能を搭載した高出力・高剛性3次元切削加工機を導入し、高速加工の試作実験を重ねて高精度高速加工の最適条件を確立した。画像解析による3次元形状測定機を導入し、形状測定速度と測定精度の向上を図った。3Dスキャナを用いた3次元形状測定法も開発し、目標としていた要求精度をクリアした。

  • ソフト処理能力を向上させたCAD/CAM
  • 加工機高出力・高剛性3次元切削加工機
  • 検査測定画像解析による3次元形状測定機3Dスキャナ

新しい製品・サービス:粒子線がん治療用ボーラスの短納期化製品

事業の効果

  • 代表的なモデルでプログラム作成時間を約25%短縮できた。
  • 最適ツールパス設計や切削加工の一定化設計により加工時間を平均で約30%短縮できた。
  • バリ取りをハンドワークから機械化し、約30%の時間短縮となった。
  • 上記により、ボーラス加工工程を30%短縮することができた。

CAD/CAM導入によりプログラム作成と加工時間が短縮され、切削加工の最適化とバリ取りの機械化により加工工程全体が短縮された。画像解析による形状測定でも要求精度を満たし、品質保証を含めた短納期体制が整った。今後は粒子線がん治療を行う病院を中心に受注拡大を目指している。

今後の展望

短納期化した粒子線がん治療器具について、粒子線治療を行う病院を中心に受注拡大を図り、取引実績のある病院から全国の治療施設へ営業展開していく。

事業者の声

概ね計画していた通りに事業を実施することができ、成果も認められ非常に良かったと思います。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

千葉県平成24年度

DNA断片化装置の試作開発

圧力方式の装置を試作し、プランジャーで押し上げる速度を無段階に制御して、その押し上げ力で断片化サイズを調整できる構造を持たせた。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。