ものづくり補助金平成24年度東京都

Bi-jia水大容量小型霧化器の新型試作開発による売上・収益性の向上

Penta-C株式会社

この事例のポイント

  • 次亜塩素酸水には腐食性があるため、溶液を長期間保存する場合に金属をどう保護するかが技術面での課題だった。
  • 溶液が触れる部分をすべてプラスチックにすることで、腐食の課題を乗り越えた。
  • 次亜塩素酸水の噴霧器について、中国の実業家から当社のホームページを見て連絡が入るなど、中国での事業拡大が見込まれている。

事業者のプロフィール

事業者名Penta-C株式会社
所在地東京都 大田区
業種一般機械器具製造業
技術分野プラスチック成形加工
従業員数4人
資本金200万円
設立2009年

事業の背景

平成21年設立の当社は、環境・衛生に関する商品の開発・生産・販売・レンタルを主業務としている。主力は除菌や消臭に効果の高いブランド「Bi-jia水」の次亜塩素酸水ドライミスト用噴霧器シリーズである。次亜塩素酸水はノロウィルスや口蹄疫ウイルスにも効果があり、医療機関、介護施設、畜産業などで期待が寄せられていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度次亜塩素酸水には腐食性があるため、溶液を長期間保存する場合に金属をどう保護するかが技術面での課題だった。

やったこと

溶液が触れる部分をすべてプラスチックにすることで、腐食の課題を乗り越えた。業務用機器は1ロット=10個で当社内で製造しており、プラスチックパネルの加工には補助事業で導入したガントリー型NCルーターと片持式自動位置決パネルソーが活用されている。プラスチック板から試作機を作り、開発を進めた。数百台ロットの個人用噴霧器の量産は、中国人協力者との信頼関係を基に中国で行っている。

加工機ガントリー型NCルーター
加工機片持式自動位置決パネルソー

新しい製品・サービス:Bi-jia水大容量小型霧化器の新型

事業の効果

次亜塩素酸水の噴霧器について、中国の実業家から当社のホームページを見て連絡が入るなど、中国での事業拡大が見込まれている。プラスチック筐体の製作ノウハウに注目した企業から、筐体製作の相談も入っている。噴霧器の種類を豊富に揃えているため、問い合わせ件数も増えている。令和2年には本格量産を開始する予定である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    次亜塩素酸水の噴霧器を開発・製品化し改良を続けていると書かれ、事業との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    除菌効果が高い次亜塩素酸水の噴霧器シリーズを揃え、競合他社はないと書かれ、強みと競争優位が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    耐久性・メンテナンス負担の課題と改良の進行、中国からの生産移管予定は書かれるが、高付加価値化や成長に直結する計画の具体性は薄い。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    令和2年に本格量産開始の予定とあるが、売上や賃上げ等の付加価値目標の数値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員4人で量産は中国の協力者と過去10年の信頼関係に依存すると書かれ、体制の一端は読み取れるが事務処理能力などは不明。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医療機関・介護施設・畜産業での期待、ノロウィルス等への効果、問合せ件数の増加などからニーズの裏付けと選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    改良の完成見込み、量産開始時期、国内協力工場への移管予定が書かれ、スケジュールの方向性は読み取れるが詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    次亜塩素酸水の業務用大型噴霧器を日本で初めて開発したと書かれ、新しい分野での先行性が読み取れる。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    被災地での除菌・消臭や医療・介護での活用が書かれ、社会的な意義はうかがえるが、経済波及や雇用創出の数字はない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    プラスチック板の加工技術が他社の筐体製作相談につながるとあり、サプライチェーンへの広がりがわずかにうかがえる。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    大田区を中心としたものづくりネットワークを活用すると書かれ、地域の特性を活かす姿勢は読み取れるが、雇用や成長の数字はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

次亜塩素酸水は中国でも注目されており、今後も事業の拡大が見込まれる。USB電源の卓上型噴霧器は生産拠点を中国から国内の協力工場に移管する予定である。大田区を中心としたものづくりネットワークを活かし、スピード感を持って事業を進めていく。

業種と困りごとが近い成果事例

山梨県平成24年度

アルミダイカスト高真空鋳造技術の開発

セラミックフィルターの採用による溶湯の清浄化、溶湯保持状態での脱ガス処理の改善、真空ダイカスト法の採用と改善を行った。

効果:歩留り 55%→90%

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。