ものづくり補助金平成24年度東京都

自社製工作機械「カシメ機」の改良による製造コストの低減と高機能化の実現

株式会社弘機商会

成果製造コスト 100%→50%

この事例のポイント

  • 高精度化へのニーズが高まっているが、現行機は改良が必要な箇所が出てきている。
  • 市販の汎用部品を使えるよう設計を変更し、特殊サイズの専用部品を減らした。
  • 製造コスト 100%→50%。設計の見直しにより本体の製造コストを半減させることを目指し、汎用部品の利用で製造コストと組立工数の低減を図る。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社弘機商会
所在地東京都 大田区
業種一般機械器具製造業
技術分野組込みソフトウェア
従業員数10人
資本金1,000万円
設立1951年

事業の背景

主力製品の工作機械「カシメ機」は、廉価を強みとする新興国メーカーとの競合により価格競争に巻き込まれている。現行機は約40年前の形のままで大きな設計変更を行っておらず、ロングセラーではあるが古い設計がコストを押し上げている。国内でスピン式カシメ機を生産する専業メーカーは自社を含め2社のみだが、市場シェアでは後れを取っている。海外製品は日本市場にほとんど入ってきていない。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度高精度化へのニーズが高まっているが、現行機は改良が必要な箇所が出てきている。
  • コスト・採算古い設計のため製造コストや組立工数が必要以上にかかっている。
  • コスト・採算昨今の材料費の高騰もあり、価格競争力が低下している。
  • 人手・技能現在の制御は手回しダイヤルなどのアナログ方式で、FA化が進む生産ラインに対応できていない。
  • その他事故防止用のエリアセンサーによる制御は顧客が外付けの安全装置を付けて行っており、導入後の負担が問題となっていた。

やったこと

市販の汎用部品を使えるよう設計を変更し、特殊サイズの専用部品を減らした。原材料からの部品取りの最適化や部品の強度評価も行い、必要以上に重くなっていた鋳物部品の軽量化など形状の最適化を行った。エア漏れ対策のゴム製パッキンによる高圧加圧時の歪みに対し、強度計算を導入して軽量かつ高剛性のフレームを開発した。制御には数値制御装置を新たに開発し、データ送受信機能とセンサーとつなぐだけで同じ制御ができる機能を付加してFA化に対応させた。操作パネルは外部の工業デザイナーと共同でユーザビリティに配慮した構成とデザインにした。

新しい製品・サービス:軽量・高剛性フレームと汎用部品を用いた新型カシメ機(数値制御装置とFA対応機能を搭載)

事業の効果

  • 製造コスト 100%→50%

設計の見直しにより本体の製造コストを半減させることを目指し、汎用部品の利用で製造コストと組立工数の低減を図る。フレームの軽量化と高剛性化により高圧加圧時の歪みを抑え、加工精度を高める。電子制御の導入によりFA化に対応し、顧客の外付け安全装置の負担も軽減する。これらにより価格競争力と製品の競争力を回復させ、最終製品の製造コストを大きく低減できると見込んでいる。

今後の展望

今後は中国・東南アジア・北米を主なマーケットとし、東南アジアの日系企業の現地工場、特に自動車部品メーカーや家電製品メーカーを対象に販売していく。現在の売上の6割は海外市場向けで、ほとんどが現地の日系企業である。「Spin Riveter」のブランドを立ち上げ、パンフレット・HP・製品カタログを統一し、自社製品をブランド関連のプロジェクト事業として展開する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。